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古谷徹がコナンの安室透で当たり役に ガンダムのアムロ役以来か

古谷徹がコナンの安室透で当たり役に ガンダムのアムロ役以来か 先週末の12日と13日の全国映画動員ランキングが発表され、『名探偵コナンゼロの執行人』が5週連続で1位を獲得。興行収入も67億円に到達し、同シリーズ最高興行収入の更新まで目前となっている。その人気の要因となっているのが、声優・古谷徹が演じる安室透(降谷零)の存在だ。同キャラがオタク女子から絶大な支持を集めると、一部のファンが“(興行収入)100億の男にしたい”とSNSで発信、それが多くの共感を集めている。数多くの当たり役を経験してきた古谷だが、これほどの社会現象となるのは、あの『機動戦士ガンダム』のアムロ役以来といってもよい。なぜ、オタク女子たちは声優・古谷徹が演じる安室透に魅力を感じるのか?“100億の男”を巡るムーブメントの実態を探ってみる。

【画像】アムロとシャアの”中の人”が10年越しの対峙永遠のライバルの37年

■興行収入過去最高目前!オタク女子を奮い立たせる“100億の男”安室透とは?

劇場版の第22弾となる本作だが、2016年公開の『名探偵コナン純黒の悪夢』が興行収入63.3億円、2017年公開の『名探偵コナンから紅の恋歌』は68.9億と着実に成績を伸ばしてきた。そして今年、『名探偵コナンゼロの執行人』が公開されるや5週連続で首位を獲得。すでに興行収入も67億を突破し、歴代最高の興行収入は間違いなし。さらに100億に到達するではないか?と話題になっている。その理由は、“100億の男”安室透の存在だ。

安室透の本名は降谷零で、主人公・江戸川コナンと対立する黒の組織に潜入している公安警察官。「私立探偵」、「黒の組織」、「公安警察」のトリプルフェイス(3つの顔)を使いこなす謎の人物として描かれ人気を呼んでいる。

29歳・独身の安室は、爽やかで理知的な雰囲気を放つ色黒の美男子。情報収集力、身体能力に長け、爆弾の解体、ドライビングテクニック、テニス、ギター演奏などに加え、医療技術も持つなど、底知れない能力を秘めた“完璧超人”。

ネットの声を見ると「別に安室透の女じゃないのに映画見てから安室透のことが頭から離れないしため息が止まらない」、「ほんと漏れなく安室の女になって劇場をみんな出ていくから最高の映画です」と、安室の魅力にハマった女性たちのことを“安室透の女”と呼ぶ現象も起きている。

■安室透は“中の人”も魅力的3つの顔を演じ分ける名声優・古谷徹の気概

安室の担当声優・古谷は『巨人の星』の星飛雄馬、『ガンダム』のアムロ・レイ、『聖闘士星矢』の星矢役など、これまで多くの当たり役をこなし、長年にわたって人気声優として“別格”の存在感を持つ。64歳となった現在も精力的に仕事をこなし、魅力的な美声は一切色褪せず、変わらない魅力を放っている。とは言え、この年齢で社会現象を巻き起こすほどの“当たり役”を得ることは並大抵のことではない。

本人もORICONNEWSのインタビューで、「安室透は人気が高いぶん、今回も相当期待されている。嬉しい反面、ものすごくプレッシャーでもあります」と、安室への期待値の高さと重圧を感じていることを告白。また、「悪役はあまりやってこなかったので憧れがあります。悪い男を好きになっちゃう女性ってよくいません?要は、やっぱり“モテたい”(笑)」と率直に明かしている。安室透が持つ多面的な人間性の表現は、ベテラン声優としての確固たる実力と、古谷の“人間への探求心”によるものも影響しているのだろう。

そんなプロ意識の高い古谷だからこそ、安室人気も相乗効果が生まれている。ネット上では、「安室さんがあそこまでかっよく見えるのって、声優さんあってこそだと思うのよ。だからうちは古谷徹さんまじ尊敬だし好き」、「安室透・バーボン・降谷零。同一人物だけど、それぞれの時と場合によって、細やかな息づかい声色で異なる表現をされていてゾクッとする」といった声が多く見られ、古谷の演技によってさらに“安室の女”が増えていることが分かる。

■安室透バブルで関連商品爆売れ!作品を生き長らえさせるための“覚悟の浪費”が顕著

前述の通り、オタク女子の心を鷲掴みにした安室効果で、関連商品が軒並み爆売れ状態になっている。安室が表紙になった10日発売のアニメ雑誌『アニメディア』は重版決定。また、安室透のスピンオフ漫画『名探偵コナンゼロの日常(ティータイム)』の連載がスタートした9日発売の『週刊少年サンデー』は品切れ続出。さらに、創業90年を超える高知市の印章店「吉本三星堂」の降谷ハンコがバカ売れし、専用の注文フォームを作る事態に。

こうしたバブルは、ただ売れ筋に乗っかる消費者心理がある一方で、オタク女子たちによる“推しコンテンツを生き長らえさせる”ための覚悟の浪費(お布施)という側面もある。オタク女子の浪費は単純な“無駄遣い”とは異なり、「好きなコンテンツを自分が支えている」という安堵感を得るためや、自身が“推す”コンテンツや作品を「次につなげたい」という願いも込められている。

■「無料で当り前」へのカウンター⁉コンテンツを派生させるオタク女子の価値基準

このように、オタク文化を支えるオタク女子の“お布施=愛”は多くのコンテンツを支えている。他方、漫画を非公式に閲覧できるウェブサイト『漫画村』問題で露わになった「コンテンツは無料で当たり前」という価値観も存在する。だからこそ、そうした価値観に対するカウンターとして、作品を愛するがゆえの「コンテンツにお布施(消費)する」というオタク女子の“覚悟の浪費”が注目されているのだ。

実際、ネットでは「無料でみようと思えば見れるけど、それだけじゃ生産者が立ちいかなくなっちゃう」、「対価として制作者の収入になる公式でお金を使わないと、制作者も人間…収入がなければ生活が出来ない」など、業界全体を俯瞰で見て、対価を支払う重要性を訴える声も増えてきた。コンテンツ産業の未来を憂いて、作品愛ゆえに対価を払うというオタク女子も多いのだ。

現に、2.5次元やスピンオフ、DVD展開といった具合に、オタク女子が見せる“消費”のパワーは次々とコンテンツの派生に繋がっている。このまま、彼女たちの連帯が安室に“100億の男”の顔を与え、彼にトリプルフェイスならぬ、“クワトロ・フェイス(4つの顔)”の冠を与えることになるのか?そしてそこから生まれる新コンテンツ誕生に期待したい。

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