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w-inds.を駆り立てた危機感「同じ路線で張り合っても、他のアイドルには勝てない」

w-inds.を駆り立てた危機感「同じ路線で張り合っても、他のアイドルには勝てない」 2001年にデビューしたw-inds.は、90年代のJ-POPミリオンセールス時代の余波を受けつつ、地に足をつけた活動を継続。20周年も迫りつつある彼らには、これまでにいくつかの転機があった。そこには、メインボーカルである橘慶太が曲作りに携わるようになったことが大きく絡んでいる。ORICONNEWSでは、橘慶太にw-inds.として歩んできた軌跡とと、その過程で生じた危機感など、真摯な思いを聞いた。

【写真】w-inds.、DAPUMP、三浦大知らが荻野目先輩「ダンシング・ヒーロー」でコラボ

■歌やダンスはもちろん、制作もできないと生き残れない時代という危機感がある

「研究することが好きみたいで、ハマると抜け出せなくなる(笑)」と自嘲ぎみに語るが、彼が歩んできた軌跡はグループの成長、進化につながっている。
「2008年頃、僕の発声が海外の人とは何か違うと思って、LAにボイストレーニングをしに行ったんですよ。筋トレも、ダンスの筋肉の使い方を研究したくてハマっていったんです。作曲への興味や音へのこだわりが生まれたのは、2009年頃。J-POPと、海外のトップチャートの曲との音の違いについて、『NewWorld』をプロデュースしてくれた今井了介さんが教えてくれたんです。基本的に、僕は“なぜ?”を追求するのが好きなんですね。感覚だけに頼るのではなく理論、理屈を知っておきたいので」

ダンス&ボーカルグループとしても先駆け的な存在であり、尚且つ制作面も携わる人物がいるグループは、そうそうないだろう。そこに至るには、慶太なりの危機感があったという。
「いつの間にか、歌うし踊るし、楽器もやり、曲を作ってミックスエンジニアまでやるようになっていました。僕は、今の時代には、そうじゃないと生き残れないという危機感があるんです。これからは、音楽を作る規模をコンパクトにして、作るスピードを早くしないといけない。それができるようになったことが、音楽を続けていく上で、自分の安心材料にもなっています。僕、すごく心配性なので、今の仕事を失うのが怖いんですよ(笑)」

■アイドルデビューしてからアーティストに変化していくのは本当に難しい

そんな彼らの姿勢は、少なからず後人に影響を与えている。目まぐるしく変わる音楽シーンの波に飲み込まれず、はじき出されもせず、サバイブしてきた彼らをリスペクトする声は多い。彼らの道が平坦ではなかったからこそ、道筋を作っておきたいという想いも強い。
「これは個人的な見解ですが、僕は、ゼロからアーティストとしてデビューするよりも、アイドルとしてデビューしてから変わることのほうが難しいと思っているんです。世間的な空気というか、アイドル=音楽が専門ではない人という見方がどこかにあるので、自分で曲を作ったからといって、すぐには認めてもらえない。表現するほうでもね。それこそ、『NewWorld』のときも、自分たちがカッコイイと思ってやってみた音楽なのに、「なんで、w-inds.がこういう曲をやってんの!?」みたいな反応も多くて、当時は辛かったですね」

そんな状況でも、“なぜチャレンジしてみたかったのか?”を問うと、彼はこう返信した。
「いえ、どちらかというと、当時の僕らは“やるべきだ”って思ってました。正直言ってしまうと、アイドル路線で張り合ったとしても、他のアイドルの方たちには勝てないと思ったんですよ。あんなにキラキラしていて、アイドルの王道を極めている人たちと似たようなジャンルで進んでいっても勝負にならないなって。だって、瞬発力がトップスピードに乗ったメッシ並みですもん(笑)。だったら僕らは別の戦略や、道を見つけないとなと思ったんです。自分なりに新しいジャンルを開拓するしかないんだと」

■大知くんもISSAさんもすごくストイック脚光を浴びるのは、嬉しいし、誇らしい

アーティストとして開拓していきながらも、メディア露出が減少するなど、ピンチと思える状況に陥ったこともあった。だが、「ピンチはチャンスになる。時間ができたことで、曲作りに集中することができた」と、プラスに捉えるマインドも携えていた。リスクマネジメントとポジティブさの2本の柱でもって、w-inds.は少しずつ進化を遂げていく。
「グループとしてずっと3人でやってこれたのは、2人(千葉涼平、緒方龍一)の人格の賜物です。あんなに真面目で、ピュアで、いい人たち他にいないですよ。でも、だからこそ、慎重ゆえに疑り深い、僕みたいな人間も必要なんです(笑)。逆に、僕と同じタイプが3人集まっていたとしたら、上手くいかなかったでしょうね。w-inds.って、本当に絶妙なバランスで成り立っているグループなんです」

三浦大知のベスト盤のヒットやライブ動員数の増加、DAPUMP「U.S.A.」が世間的に注目を浴びたことなどに関しても、彼の姿勢は一貫している。
「『U.S.A.』は本当にすごいですよ。僕には、<どっちかの夜は昼間>という歌詞は思いつかない。というか、採用できない。でも、そこが耳に残るんですよね。もちろん、カモンベイビーアメリカも。それを、実力のある人たちがやるからカッコイイわけだし、バズったんです。大知くんもISSAさんも、すごくストイックな人ですし、その姿勢で継続していたからの今がある。ただの仕掛けだけじゃない。実力ありきなんです。僕にはまだ、大知くんほどのダンスの能力も、ISSAさんほどの歌唱力はないので、地道に続けていくことを大事にしたいんです」

(文/根岸聖子)

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