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HIKAKIN、“専業YouTuber”の難しさ語る「ゴールのないマラソンのようなもの」

HIKAKIN、“専業YouTuber”の難しさ語る「ゴールのないマラソンのようなもの」 近年、多様なヒットやブームを生んでいるYouTube。同プラットフォームからはYouTuberという新たなスターも誕生。そのパイオニアであるHIKAKINは現在、日常の面白いものを紹介する「HikakinTV」、ゲーム実況専門の「HikakinGames」、ビートボックス動画の「HIKAKIN」、気軽にゆるい内容の動画を投稿する「HikakinBlog」と4チャンネルを使い分け、総登録数は1250万人以上を誇る。年々影響力を増すYouTuberの現況、人気維持の秘訣などについてHIKAKINに尋ねた。

【ランキング表】HIKAKINが制覇、『好きなYouTuberランキング』TOP5

◆常に新しいことにアンテナを張ってないといけない

日本のYouTuberのパイオニアであるHIKAKINが、今年3月に「ORICONNEWS」が10代〜50代の男女1000人に調査した『好きなYouTuberランキング』で1位に輝いた。若年層に人気のHIKAKINだが、全世代で1位だったのは特筆すべきことだ。

HIKAKINとしての活動をスタートしたのは、YouTubeがサービスを開始した翌年の2006年。当時アップされていたのはほとんど海外の動画で、彼自身そのワールドワイドさに惹かれて視聴にハマったという。

ちなみに、現在は話題の商品を面白おかしく紹介するYouTuberとして知られるHIKAKINだが、初期に投稿していたのはヒューマンビートボックス動画で、9割のアクセスが海外からだった。パフォーマンスが話題となった2010年頃からは、海外のステージにも多数招聘されている。

「言語の壁がないパフォーマンスだったのも幸いしました。ただ、ビートボックス動画は撮影や編集にとても時間がかかるんです。またその頃には日本でもYouTubeで活動する人が増えて、その動画のネタも日常の身近なことだったりと、当時の僕にはいい意味で気楽にやっているように見えたんですね。なかでも毎日のようにアップしている人のアクセスが伸びていることに気がついたんで
す」(HIKAKIN/以下同)

専業のYouTuberとして毎日アップできるコンテンツを考えた結果が現在の活動へと繋がり、さらにタレント性が花開したというわけだ。

現在は日本語の話者を対象とした動画がメインで、初期とは異なり圧倒的に日本からのアクセスが多い。

「初期のYouTuberの間では意見が分かれたんですよ。日本の視聴ユーザーだけ相手にしていたら、いつか頭打ちになると。たしかに1本の動画で億の再生を目指すなら、海外ユーザーを意識しないと厳しいと思います。ただ僕は1本のホームランを打つよりもコツコツとヒットを当て続けることで、観てくれる人の中に濃く存在するほうを選んだんです」

初期は1日2、3本投稿していたことも。自らの経験から「YouTubeで人気を得るために必要なのは、投稿の頻度と継続」と断言する。

「(日常ネタが)気楽にできるかと思いきや、ぜんぜんそんなことなくて(苦笑)。毎日アップするというのはゴールのないマラソンのようなもので、常に新しいことにアンテナを張ってないといけないですから」

◆投稿ボタンを押す最後の瞬間まで細心の注意を

HIKAKINも含め、日本のトップランクのYouTuberのチャンネルは月間で2、3億の再生数を叩き出している。またその多くが、長年にわたって活動しているYouTuberだ。

「いろんなYouTuberを見てても、いきなり人気になる人は少ないですね。急に人気が出たように見えても実は2、3年やっていたりしますし、実は意外と下積みが重要な世界なんです。また、トライ&エラーの下積みなしで攻めたネタをやると、得てして炎上しがち。炎上商法という言葉もあるけど、長く活動したかったら得なことはないと思います」

今や小学生のなりたい職業にも名を連ねるようになったYouTuber。HIKAKIN自身、その影響力を自覚しており、「投稿ボタンを押す最後の瞬間まで誰かを傷つけないか、不快にしないかというブレーキを自分のなかでかけている」という。

また、サッカーW杯後のゴミ拾いや被災地への支援金の呼びかけなど、HIKAKINチャンネルからポジティブな輪が広がった事例も多い。「人を笑顔にするYouTuberでありたい」とHIKAKINは言う。

『好きなYouTuber』調査時のユーザーコメントには、「毎回、サプライズがある」といった動画の内容にはもちろん、特に上の世代からは「好青年」など人柄を評価する声が挙がった。名実ともに日本のトップYouTuberであるHIKAKINは、この新たな職業の社会的地位を向上させた存在とも言えそうだ。

文/児玉澄子

(『コンフィデンス』18年7月30日号掲載)

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