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薬物芸能人のイニシャルトークは醜悪 問題のエンターテイメント化を危惧

薬物芸能人のイニシャルトークは醜悪 問題のエンターテイメント化を危惧 (全2枚)

槇原敬之逮捕の一報を聞いて

歌手の槇原敬之さんが覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。

前回の逮捕から20年もたっての再逮捕ということで、改めて薬物の恐ろしさを印象づけることとなった。ほかにも危険ドラッグを所持していたとも報じられている。「世界に一つだけの花」など、国民的ソングライターでもある彼の逮捕に世間は大騒ぎである。

SMAP「世界に一つだけの花」

第一報を聞いてから、私はとても浮かない沈んだ気持ちになっている。なぜだろうと自問してみたが、その原因の1つは、繰り返される著名人の薬物問題に、またワイドショーやニュース番組がこれでもかと大騒ぎするのを予想してしまったからのようだ。

これまで、芸能人が逮捕されるたびに、出演番組の自粛や撮り直し、CDの回収騒ぎがあり、保釈されるときには警察署での謝罪セレモニーがあり、公判ではイラストを交えての詳細な報道があった。そして、今度もまたこれが繰り返されるのかと思うと嫌な気分になったのである。

特に、ワイドショーでは、芸能レポーターやコメンテーターたちが、本人の人格を否定したり、「芸能界は薬物に甘い。復帰させてはいけない!」などと「正義感」を盾にバッシングする。

保釈されるときに何秒頭を下げたとか、裏口からで出て行って謝りもしなかったとか、法廷ではこんな表情をしていたとか、どうでもいいことが微に入り細に入りこれでもかと報じられる。

今に始まったことではないが、こうした騒動を見るにつけ、不謹慎ながらも何だかみんな事件を喜んで、愉しんでいるように見えてしまう。特に「大物芸能人」と呼ばれる人が逮捕されたときは、文字通り「お祭り騒ぎ」である。

なかでも最も醜悪なのは、芸能レポーターたちが「逮捕間近な芸能人は大物歌手Xだ」「次のターゲットは国民的アイドルのAだ」などと、ネットや週刊誌などで「イニシャルトーク」をして盛り上がっている様子である。

最近では、薬物使用を邪推された元アイドルがSNS上で否定するという騒ぎまであった。これら芸能レポーターたちもまた、薬物問題をエンターテイメントとして愉しんでいるとしか思えない。

何がこんなに愉しいのか

一体なにがそんなに愉しいのだろう。有名人の転落劇が愉快なのか、「予想どおりだった」、あるいは逆に「意外だった」という一時の興奮が愉しいのか。いずれにしても、サディスティックでいやらしい愉しみだというほかない。

しかし、人間は元来そういうものかもしれない。スケールは違うかもしれないが、古代ローマでは剣闘士に死ぬまで闘わせてそれを娯楽としていたのだろうし、中世では魔女狩りが人々を熱狂させた。誰かの不幸や転落を愉しむことは、何もいま始まったことではないだろう。

死闘や死刑をエンターテイメントとして消費できなくなった「文明人」は、もう少しささやかなところで、人の不幸を愉しんでいるだけなのかもしれない。

そして、それに付きものの多少の罪悪感を払拭するために、「薬物は犯罪だ」「厳しく罰せられるべきだ」と正義感を前面に押し出して主張する。しかし、やはり吊し上げは吊し上げだ。

これまでも同じような事件が起きるたびに、私は2016年の国連総会「薬物特別セッション」での提言を「現代ビジネス」で紹介した(「すべての人に絶対知ってほしい『依存症治療』で重要なこれだけのこと」)。

そのなかでは、以下のことが強調されている。

・薬物問題には、刑罰よりも治療、福祉、教育などのヒューマンサービスを優先させるべきである
・薬物使用者の人権を尊重すべきである

しかし、これだけ薬物問題に敏感で、薬物事件が起こるとすぐに報道されるわが国で、この国連の提言が一度でもニュースになったことがあっただろうか?ワイドショーで紹介されたことがあっただろうか?

これを報道しないのは、今後薬物使用者を吊るし上げて、バッシングできなくなると困るからだろうか?

エビデンスに基づく薬物対策

今や薬物使用に対する世界の潮流は、「処罰よりも治療を」という一言に尽きる。これを言うと、「薬物に甘すぎる」という批判が起きることは容易に想像がつく。

しかし、これは薬物に寛容になれということではなく、薬物から立ち直りたい人に寛容になれということである。それをはき違える人がいかに多いことか。

たとえば、覚せい剤を合法化している国は、世界に1つもない。どの国でも依然として違法である。国連条約でも薬物(大麻を含めて)は違法だと明記されているし、それは揺らいでいない。誰も薬物に寛容な社会を目指してはいない。

しかし、薬物使用者の立ち直りには、寛容な社会がどうしても必要であるし、それが何より効果的なのである。

処罰や社会からの排除は、むしろ逆の効果しかなく、唯一効果があるのは治療や福祉といったヒューマンサービスだということが、長年の科学的研究で明白になった事実なのである。

つまり、国連の提言は、なにも人道的な見地からの美辞麗句なのではなく、科学的エビデンスに裏付けられたたしかな事実なのである。

刑務所に入れてしまうと、そこでは十分な治療は受けられないし、家族や仲間、仕事を失ってしまうことにもなりかねない。

本人の自尊心は大きく損なわれ、周囲からの差別やスティグマも大きくなる。それでは立ち直るどころか、いたずらに孤立を深めてしまい、ますます薬物へと逃げるしかなくなってしまう。

逆に、社会のなかに包摂し、効果的な治療や福祉的サービスを提供すること、そしてそれが受けやすい社会にすることが、何よりも薬物問題の解決に効果的なのである。

繰り返すが、これは薬物に対して寛容であれというのではない。違法薬物はあくまでも違法である。しかし、そこからの立ち直りを支えることに寛容であることは、むしろ薬物問題に対峙するときに正しい社会のあり方である。

また、これも何度も「現代ビジネス」で主張したことであるが、薬物依存からの立ち直りには、何度かの失敗はつきものである。これもまた厳然たる事実である。

いくら万全の治療を受けていても、その過程で何度かの再使用をしてしまうことはよくあることであり、治療者はそれを織り込み済みで治療に当たっている(「田代まさし『覚せい剤で再逮捕』…薬物依存症の治療は失敗だったのか」「三田佳子の次男4度目の逮捕…知っておきたいゼロからわかる薬物依存」)。

これもまた、薬物に甘いのではない。

再使用を失敗と受け止めて治療をやめてしまったり、処罰を受けさせたりするのではなく、なぜ失敗してしまったのか、次はどうすれば同じ失敗を繰り返さないかを考えながら、失敗から学ぶことがより効果的な治療につながり、薬物の克服に向けてさらに一歩前進できる契機となるのである。

一時的な感情や薄っぺらい「正義感」で薬物使用者を吊るし上げてバッシングし、ほくそ笑むような社会は、科学的な事実を無視した野蛮な中世のような社会である。

何が憎いのか、何が愉しいのか、ここぞとばかりに薬物使用者や芸能人をバッシングして声高に非難する人たちは、自分こそが薬物問題を助長しているのだという自覚をするべきだ。

薬物芸能人のイニシャルトークは醜悪 問題のエンターテイメント化を危惧 〔PHOTO〕iStock

今回の件に話を戻せば、槇原さんの繊細で美しい歌詞やメロディーに癒された人は多いだろう。その歌をもう一度聞きたいという人も多いだろう。だから立ち直ってほしいというファンは多いと思う。

しかし、彼のファンだから、彼の歌が好きだからというだけの理由ではなく、有名人であろうがなかろうが、優れた人物であろうがなかろうが、一人の人間としてその人権を尊重し、また安心して戻ってくることができるような社会、そしてそのなかで本来の自分を取り戻すことができるような社会、そういう社会を目指したいものである。

薬物芸能人のイニシャルトークは醜悪 問題のエンターテイメント化を危惧 外部サイト 松本人志の「薬物厳罰化」発言が何から何まで間違っている理由 芸能人とクスリ、売人から「シャブ漬け」にされる「知られざる手口」 「槇原敬之容疑者を逮捕」をもっと詳しく

槇原容疑者とかつて同棲していた男性が激白「関わりたくない」 「UTAGE!」で槇原敬之容疑者の曲を歌唱歌手名の表記なく話題に 槇原敬之容疑者の自宅から危険ドラッグとみられる液体「RUSH」の可能性

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