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10代で心の安定保てず拒食症に ともさかりえが考えた俳優としての将来

日本テレビ系のドラマ『金田一少年の事件簿』の新シリーズがきょう4月24日よりスタートする。本シリーズで5代目となる主人公の金田一一を道枝駿佑(なにわ男子)が、一の幼馴染の七瀬美雪を上白石萌歌がそれぞれ演じる。

【画像】『金田一少年』から27年…初々しい10代からともさかりえを見る(全12枚)

人気マンガだった同作が初めてドラマ化されたのは、いまから27年前の1995年である。4月に放送されたスペシャルドラマが好評で、夏には連続ドラマ化された。翌夏にも連続ドラマの第2シリーズが放送され、1997年には映画第1作『劇場版金田一少年の事件簿上海魚人伝説』も公開されている。

10代で心の安定保てず拒食症に ともさかりえが考えた俳優としての将来
ともさかりえ©文藝春秋

いずれの作品も主要キャストは変わらず、主演を当時売り出し中だったKinKiKidsから堂本剛が務め、ヒロインの美雪をともさかりえが演じた。2人とも1979年生まれの同い年で、出演当時は一と美雪と同様に同じ高校に在学していた。

小学6年生で芸能界デビュー

ともさかは今年、デビュー30周年を迎えた。芸能活動を始めたときにはまだ小学6年生だった。ヘアメイクの仕事をしていた父親と知り合いだった芸能事務所の社長から誘われたのが、そもそものきっかけである。このとき、両親はとくに勧めも反対もせず、最終的な判断はすべて彼女に委ねられた。ともさか自身はどうしたいのかはっきりしなかったが、とりあえずやってみるかといった軽い気持ちで事務所に入ったという。それが初めて受けたCMのオーディションでいきなり合格し、デビューする。

ただし、当初はあくまで学業優先で、仕事をするのは放課後と土日だけ。給料も親が預かっていたので、本人には「仕事」という意識は薄かった。しかし、中学2年で連続ドラマ『素晴らしきかな人生』(1993年)に出演して、自分を一番表現できるのは演技かなと、初めて思ったという。

このときのオーディションでは「泣くシーンがいっぱいあるけど、泣ける?」と訊かれ、「泣いたことないから、泣けません」と答えていた。出演が決まり、台本を読むと、浅野温子演じる母親が余命いくばくもない設定で、自分の演じる娘は半分以上泣いているんじゃないかと思うほどだった。それでも演技で泣くのは無理だと思ったが、いざ撮影現場に入り、浅野の演技を目の前で見ていたら、リハーサルから涙が止まらなくなる。《自分でも「あたしって、すごいな」と思ったんですけど(笑)。こんな恥ずかしいこと絶対できないと思ってても、カメラが回って、監督のスタートがかかると、できちゃうんですよ》と、のちに振り返っている(※1)。

『金田一少年』初代ヒロインに抜擢、重圧から拒食症を患い…

『金田一少年の事件簿』は高校入学とともに最初のスペシャルドラマが放送され、以後、連続ドラマに劇場版にと、高校3年間まるまる出演することになる。主演の堂本剛をはじめ出演者は同年代が中心で、当時のインタビューを読むと、現場の和気あいあいとした様子が伝わってくる。

だが、一方で、パブリックイメージが独り歩きを始め、彼女自身がついていけない状態に陥っていた。イメージを壊さないよう、みんなが求める「ともさかりえ」を忠実に表現しているうち、ついには心の安定を保てなくなり、拒食症になってしまう。

『金田一少年〜』の第2シリーズに出演していた高校2年のときには、撮影中に虫歯が痛み出してスタジオ近くの歯科に駆け込んだところ、免疫力がよっぽど落ちていたのだろう、治療した箇所から黴菌が入って顔が腫れあがってしまった。撮影を中断し、病院で検査してもらうと、栄養失調や貧血などさんざんな結果が出て、即入院となる。

入院中に考えた、俳優としての将来

入院中は仕事のことは考えないようにしようと思ったのだが、テレビをつけると自分が映っていた。それまでの彼女は、周囲の人たちのために動いているという意識が強く、つらくてもみんなに迷惑をかけてはいけないと自分に鞭打ってきた。だが、テレビの画面を通して、一見元気そうな顔をした自分を見て、《これじゃいけない。人のためじゃない、私のためにやらなきゃ意味がないじゃないか》、《そのためには、まず体を治して、ちゃんと元気にならなきゃいけない》と思い直したという(※2)。すると病院の食事も心からおいしいと感じられるようになった。

2週間ほどの入院中にはいろんなことを考え、いま自分が優先させなくてはいけないのは何よりも仕事だと思いいたる。俳優として立ちたいという思いが彼女の心のなかに芽生えた瞬間だった。

20歳になる直前には、つかこうへい作の舞台『犬を使う女』(1999年)に主演する。映像の世界でやっと自分なりにペースをつかめた頃で、ここで環境がまったく違う舞台をやるのには躊躇もあった。だが、ドラマでの表現にはある種の限界があるのに対し、舞台は果てしない世界のような気がして、不安ながらやってみようと思い立つ。

ともさかりえの心に響いた、つかこうへいの言葉

俳優を続けるうちに、必要とあれば感情が動かなくても涙を流せたり、技術でこなすようにもなっていた。だが、このときの稽古では、本当に気持ちからセリフが吐け、涙が出たり、笑いが止まらなくなったりと、心から動くことができて新鮮だったという。

公演中のある日、作者のつかが舞台を観に来て、終演後に出演者がそろって食事に誘われた。このときつかに言われた言葉は、ともさかの心に深く刻まれる。

《その時、つかさんは「偉かったな、おまえ、ちゃんと立ってられて」と言ってくださいました。ちゃんと真っ直ぐ立ってられてって。「立つ」というのは、とても深くて大きな意味がある言葉です。つかさんは、役者がうろちょろ舞台上で動くのを嫌います。芯に立って、真っ直ぐ正面切って、それが主役だ。余計なことは、まわりの人間にまかせておけばいいんだから、おまえは正面切って立ってろって。だから、つかさんから「ちゃんと立ってた」と言われて、本当に嬉しかったですね》(※2)

23歳で最初の結婚、男児を出産

このあと2003年に23歳で最初の結婚をし、翌年には男児を出産する。産休を経てドラマ『anego[アネゴ]』(2005年)で俳優に復帰した。子供がまだ授乳中の1歳半だった2006年には、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)演出の翻訳劇『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』で、大竹しのぶ・段田安則・稲垣吾郎との4人芝居に挑戦する。4人芝居というだけでもハードルが高いのに、共演者が錚々たる顔ぶれとあって、《ライオンの檻に入れられたような気分でした(笑)》とのちに語るほどだった(※3)。

KERAやつかこうへいにしてもそうだが、彼女の仕事相手には、どこか一癖ある劇作家や演出家が目立つ。『金田一少年の事件簿』の監督のひとりだった堤幸彦も、同作以来、独特のセンスで映像の世界で異彩を放つ存在だ。堤の弟子筋にあたる演出家の大根仁とも『金田一少年〜』に出演していた頃に出会っている。

ともさかが大根の作品に初めて出演したのは、2002年にKERAの同名戯曲をドラマ化した『室温〜夜の音楽〜』(深夜番組『少年タイヤ』で放送された1作)が最初だが、その後再び一緒に仕事をしたのは映画『SUNNY強い気持ち・強い愛』(2018年)と、15年以上もあいだが空いた。

このとき、彼女が演じたのは、90年代にコギャルとして青春を謳歌しながら、その後紆余曲折を経ていまは荒んだ生活を送っている女性だった。大根はこの難しい役を誰にやってもらうか考えるうち、実際に本人が高校生ぐらいのときから大人になったいまでも知っている人がいいと思い、それならただ一人、りえちゃんしかいないと気づいて抜擢したという(※4)。彼女としても、90年代を舞台にした作品で、ちょうどその頃出会った大根と、大人になったタイミングで一緒に仕事をすることに不思議な縁を感じたようだ(※5)。

『金田一少年』から27年、40代の心境は

ともさかは昨年、福原充則作・演出の『衛生〜リズム&バキューム〜』でミュージカルに初挑戦したのに続き、今年に入ってからは松尾スズキ作・演出で、三宅弘城を相手に老母をはじめ複数の役を演じた2人芝居『命、ギガ長スW(ダブル)』に出演するといった具合に、なおも新境地を拓きつつある。

本人のなかでは、デビュー以来自分がどうやりたいかではなく、演出家や監督の求めに応えたいという思いをもっぱら原動力としてきたのが、ここへ来て変わりつつあるようだ。

前出の大根仁と2019年にラジオ番組で対談したときには、《お芝居すると考えた時には今までは結構割と自分を追い詰めないと何かいいものができない気がしてたんですけど、そんなストイックにならなくても、もっと楽しめるんじゃないかな。今まで自分で気が付かないうちになんか自分で色々プロテクトしていたものがちょっとずつ下ろせていっている気がしてる。もっと楽しくなるんじゃないかなという期待を持っています40代には》と語っていた(※6)。最近になってさらなる挑戦が目立つのは、そんなふうに心に余裕が出てきたことも大きいのだろう。

『金田一少年の事件簿』は、新シリーズの放送に合わせてともさかの出演した最初のドラマシリーズもネットで配信中(期間限定)である。彼女の原点として、その後の出演作品とあわせて見るのも一興かもしれない。

※1『週刊文春』1997年5月29日号
※2『婦人公論』1999年10月22日号
※3『週刊朝日』2019年3月22日号
※4TOKYOFM『Curators〜MyStyle×YourStyle〜』2019年6月21日放送分
※5『LEE』2018年9月号
※6TOKYOFM『Curators〜MyStyle×YourStyle〜』2019年6月28日放送分

(近藤正高)

10代で心の安定保てず拒食症に ともさかりえが考えた俳優としての将来 外部サイト 【画像】『金田一少年』から27年…初々しい10代からともさかりえを見る(全12枚) 3児の母、広末涼子40歳に「フザケンな!」21年前、早稲田大初登校は“事件”だった 「浜崎の顔では絶対に売れない」浜崎あゆみをカリスマにしたavex22年前の“逆転戦略”とは 「ともさかりえ」をもっと詳しく

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