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「骨が砕ける音が」ライオンとヒョウに噛まれた松島トモ子、当時を振り返り

「ガリガリッと骨が砕ける音がしました」――そう語るのは、テレビ史に残る大事故の当事者だ。もはや説明不要だが、女優の松島トモ子(78歳)さんは1986年、海外ロケ中に猛獣に襲われる事故に2度もあい、九死に一生を得た。

【壮絶写真】「なぜ助かったのか、いまだに謎」ライオンとヒョウに噛まれた松島トモ子さん(78)

今では考えられない事故はなぜ起きたのか?当時の様子を、松島さん本人に振り返ってもらった。(全3回の1回目/#2、#3を読む)

「骨が砕ける音が」ライオンとヒョウに噛まれた松島トモ子、当時を振り返り
ライオンとヒョウ…2度も猛獣に襲われた松島トモ子さんが、無事に生還できた理由とは?©三宅史郎/文藝春秋

◆◆◆

猛獣に噛まれて日本中が大騒ぎ

――まず撮影からお願いします。すみませんが、そちらのライオンとヒョウのぬいぐるみをお持ちいただいて……。

松島トモ子(以下、松島)あら!やだわぁ(笑)。

――こんな悪ふざけに付き合っていただいて、ありがとうございます!しかし、松島さんは今でこそブログのタイトルを『ライオンの餌』にするなど、事故をネタにしていますが、実際かなりのトラウマになったのでは……?

松島乗り越えるまで20年くらいかかったんじゃないかしら。インタビューなどは一切NGでした。文章では事故を振り返ることができても、自分の口から語れるようになったのは随分あとのことです。なので、とても不遜な振る舞いではありますが、取材のご依頼が来ても「ご興味があるなら、これを読んでください」と自分の本をお渡しして済ませたこともあります。

でも当時、日本中が大騒ぎになったんですってね。私自身はしばらく面会謝絶の寝たきり入院生活を送っていたので全く知りませんでしたが、主治医の先生は毎日マスコミ対応をしていたそうで、それだけ多くの方々がご興味を持っていたということですよね。ビートたけしさんや明石家さんまさんもすぐにお笑いのネタにしたと聞きました。太田光さんや有吉弘行さんもずっとネタにしてくださいますし、いまだに時々思い出したように、こういうインタビューの企画も来ますから。

――こんなインタビュー企画を依頼していてなんですが、現代の感覚からすると、大事故がすぐ笑いになる時代というのもすごいなと……。

松島ライオンに噛まれてすぐヒョウに噛まれて帰ってきたって、そりゃおもしろいでしょう(笑)。自分だって他人事なら、きっと世間話で何か言っていたと思います。私が笑えるようになるまでは時間がかかりましたが、人がお笑いになるぶんには自由です。

骨が砕ける音が聞こえ…「死んだ!」

――ドキュメンタリー番組の撮影でケニアを訪れて、最初にライオンに噛まれました。狩猟監視官ジョージ・アダムソン氏と一緒にライオンの群れに接触したときのアクシデントだったそうですね。

松島そうそう。ジョージがメスのライオンたちにラクダの肉をあげるところを見ていました。エサやりが終わり、ライオンたちが眠るのを「猫みたいな格好で寝るんだな」と眺めていたら、何か後ろから音がする。振り向いたらスタスタスタとライオンが近づいてきていて、アッと思ったときには頭を噛まれていたようです。

ヘルメットを被っていたのは不幸中の幸いでしたが、そこに爪か何かを引っ掛けて、群れの真ん中まで引きずられました。ひっくり返った私にライオンたちがじゃれつき、体中が傷だらけに。でも近くに病院なんてない奥地ですから一晩待つしかなくて、朝日が昇ってからドクターヘリでケニアの町中のほうまで運ばれました。10日入院しなさいと言われましたが、3日で退院してロケに戻りました。

――ライオンに噛まれた時点でロケ中止とはならなかったんですか?撮影が続いたことに驚きです。

松島その通りですよね(笑)。でもアフリカ大陸の奥地に行くとなると、移動に30時間以上もかかる上に、黄熱病やマラリアを予防するための薬やら注射やらが必要で、準備だけでも1か月かかるんです。

私はロケ初日にライオンに襲われたものですから、それで帰国するとなると、せっかくの特別番組の撮れ高が全くなくなるわけです。友人たちには「だとしても帰国するでしょう。バカじゃないの」とは言われましたけどね。でも次はヒョウに噛まれると知っていたら、いくら私だって日本に帰っていましたよ。

――ライオンも大事故でしたが、ヒョウに噛まれたときは九死に一生だったそうですね。

松島なぜ私が助かったのか、いまだに謎です。ロケに戻り、ジョージの後継者的存在であるトニー・フィッツジョンと、彼のテントでテレビスタッフたちと一緒に夕飯を食べました。テントの周りは高いフェンスで囲われていましたが、ヒョウは木に登るか何かして、フェンスの中に侵入していたんです。気づけば私の目の前にヒョウがうずくまっていて、視線が合いました。

ヒョウの瞳孔がキュッと閉じるのを見て、「私を襲う気だ!」と理解した次の瞬間に噛みつかれ、ガリガリッと骨が砕ける音がしました。この時ばかりは、「死んだ!」と思いました。本当に視界が真っ白になるんですよ。

診断の結果、第四頚椎粉砕骨折とのことでした。お医者さんは、「もしあと1ミリでも位置がズレていたら、全身マヒになっていたか、死んでいたか」ですって。だからライオンはもう平気だけど、ヒョウは今でも怖いですね。

――なんとも壮絶な……。

松島私を噛んだヒョウはメスで、きっと自分に優しくしてくれるジョージのことが好きだったんでしょうね。トニーは現場で唯一の女性だった私のことを気にかけてくれていました。ヒョウはその光景を見て、嫉妬したんじゃないかしら……?

私はメスヒョウとの三角関係で起きた事故だと思っているんですが、それを言うとみんな笑うの(笑)。ライオンのときもメスだったしね。

――魔性というか、動物のメスに嫉妬されやすいタイプなんですかね。

松島私は何もしていないのにねぇ(笑)。のちにトニーの本を読んだら、「トモ子は何も悪くないが、ああいう事態になった原因があるとしたら、彼女の大きな目ではないか」と書いてありました。体が小さいのもあって、向こうは子どもにイタズラするような感覚だったのかもしれませんね。

永六輔が命名した「ライオンの餌」

――「ライオンの餌」というキャッチフレーズを生み出したのは、故・永六輔さんだと聞きました。

松島永さんの舞台にゲスト出演した際、「今日のスペシャルゲスト、ライオンの餌・松島トモ子!」と紹介されました。ステージの袖にいた私はギョッとして立ちすくみましたが、お客さんがドッとウケてくださったので、まぁいいかと。あれでウケなかったら、「なんてことを言うんですか」と少しは抗議したかもしれませんが(笑)、ウケたが勝ちの世界ですからね。言った永さんもすっかり気に入っちゃった様子で、全く仕方がないなぁと思ったものです。

――生きるか死ぬかの体験をして、人生観が変わりそうですね。

松島病院で寝たきりになっているあいだ、「私はこれからどう生きたらいいんだろう?」とばかり考えていました。4歳から子役になって、芸能の仕事しかしてこなかったものですから、もし引退となったらどうしようと。いつ復帰できるのか、お医者さんにしつこくたずねましたが、「生きて帰れただけで幸せなんだから」と言い聞かされました。

復帰してから1年、2年くらいは殊勝に暮らしていましたが、そのうち喉元を過ぎてしまって。エイズの取材でアフリカを再訪もしましたし、大変な思いをしても心底では懲りていないんでしょうね(笑)。

――取材にあたって、松島さんの著書を拝読しました。見ず知らずの相手から「車椅子ダンス世界選手権に出場したいから、ダンスのパートナーになってほしい」と手紙をもらって承諾したり、日比谷公園のホームレスに自分から話しかけて友人になり、それをきっかけに米ニューヨークまでフィールドワークに行ったり、好奇心も行動力もあふれていますね。

松島よくそう言われますけど、私の好奇心は全方向ではないんです。普段は社交的ではなく、むしろとても人見知り。だからこそ、心に触れるものがあったときにエイヤッと全力で飛び込むんでしょうね。要するに怖いもの知らずなんですよ。

〈体重33キロに激減、パニック障害になったことも…松島トモ子が明かした“母との介護生活の苦しみ”「『一緒に死にましょう』と包丁を持ち出してきたこともありました」〉へ続く

(原田イチボ@HEW)

「骨が砕ける音が」ライオンとヒョウに噛まれた松島トモ子、当時を振り返り /img/cmn/btn_share_x.svg /img/cmn/btn_share_fb.svg リンクをコピーする みんなの感想は? 外部サイト 【続きを読む】体重33キロに激減、パニック障害になったことも…松島トモ子が明かした“母との介護生活の苦しみ”「『一緒に死にましょう』と包丁を持ち出してきたこともありました」 【#3を読む】77歳にして“一人暮らし”に初挑戦…!楽しすぎてバナナの皮にまで話しかける女優・松島トモ子の超ポジティブ人生「1人でも賑やかに楽しくやっています」 【めちゃカワ写真】おめめクリクリ…子役時代の松島さん(本人提供)

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