いまや、日本人にとって「くま」といったらアイツである。熊本にいる黒くていたずら好きで、ときには突拍子もない行動に出る、アイツである。

おかげでホンモノ（いや、もちろんアイツもホンモノですが）のくまさんに出会っても、アイツのように愛らしいヤツなんじゃないかと勘違いして近寄ってしまう…のは非常に危険なのでやめておくにしても、まあそれくらいに広く普及している存在であることは間違いない。

2023年9月、そんな「くま」の世界にニューカマーが現れた。その名も「ひろくま」。体は見事なまでのレモンイエロー。ふっくらした体型は、くまだからというよりは食べることが大好きだから。特にレモンが大好きで、レモンを食べまくった結果、体の色がレモン色になってしまったのだという。

広島には、とにかく食べざかりなクマがいるみたいです🍋🍰🦪#ひろくま#HITひろしま観光大使pic.twitter.com/dfZ90sZpw8

—ひろくま(@hirokuma_1690)September13,2023
よくよく見ると、頭の上にはレモンの葉っぱが乗っているが、これもレモンを食べ過ぎてしまったからなのだろうか・・・

シンガポールの“デビュー戦”で見事グランプリに！

この「ひろくま」。いったいどこの何者かというと、なんとなく字面からご想像いただけるとおり、広島県のくまさんであります。広島をひらがなで「ひろしま」と書くときに、「し」の文字を少し傾けると、「く」みたいになっちゃう。そんなことから名付けられた、「ひろくま」。

2023年9月に世に出ると、2週間後には海を渡ってシンガポールへ。シンガポールで開催された旅行博「JapanTravelFair2023」の中で行われた、現地の人たちの投票によって決定される“ゆるキャラグランプリ”で、いきなりグランプリに輝いた。くま界の、いやゆるキャラ界のスーパールーキーなのである。

デビュー直後にいきなり海外でグランプリ。いったいどんな気持ちなの？とひろくまに聞いてみようと思ったが、残念ながらひろくまは広島に住んでいる「普通のくま」なので喋ったりすることはできない。なので、かわりにひろくまの晴れ舞台を見守っていた広島県観光連盟の福田駿斗さんに聞いてみた。

「日本の有名なキャラクターも参加していた中でグランプリをとれたので、とても嬉しいですしびっくりしました。世に出たばかりで知名度もまだまだ全然なのに優勝したということは、それだけひろくま自身に魅力があって、それが伝わったってことだと思うんです」


生産量日本一！広島県産のレモンを“食べ過ぎた”せいで…
デビュー直後から、いきなりシンガポールの日本フリークを魅了したひろくま。その後は広島県内外のイベントに出たり、ときには『王様のブランチ』や『ZIP!』などのテレビ番組にも出演したりと活躍の幅を広げている。やっぱり、他のキャラクターにはない、唯一無二の魅力を持っているからなのか。で、それっていったい何なのでしょう？

「ひろくまは、レモンを食べ過ぎて黄色くなっただけじゃなくて体からレモンの香りがするようになったんです。だから、ひろくまが歩いていると、その周りはレモンの爽やかな香りがふわぁっと。通りすがりの方々も最初はひろくまから出ているとは気がつかずに、『なんだか良い香りがするなあ』みたいな反応で。ひろくまの香りだと知ると、みんな驚いてくれますよ」（福田さん）

え、色だけじゃなくて体からレモンの香りが漂うほどに？さすがにいくらニンゲンがみかんを食べ過ぎても、体臭がみかんになったりはしないはず。それはそれはたくさんレモンを食べたんでしょう……。でも、なんでレモンがそんなに大好きなんですか？

「ひろくまは広島が大好きで、特に何より広島の食べ物が大好き。広島にはお好み焼きとか牡蠣とか尾道ラーメンとかいろいろあるんですが、実はレモンも特産品のひとつなんです。」（福田さん）

世にも珍しい広島の観光大使制度
広島県観光連盟による取り組みのひとつに、「HITひろしま観光大使」というものがある。「広島が好き」であれば、誰でも観光大使になることができ、広島の観光を盛り上げる活動に参加することができるという。「観光大使＝地元の著名人」というイメージが強いが、「HITひろしま観光大使」は年齢や居住地問わず誰でもなることができ、なんと、ひろくまも大使として活動している。「HITひろしま観光大使」は広島が好きであれば「くま」でもなることができる珍しい制度なのである。


ちなみに、現在は2万人以上の大使がおり、大使になっているのは国内にとどまらず、台湾には3000人以上もHITひろしま観光大使がいるのだとか。
（ちなみにHITとは、HiroshimaTourismAssociation（広島県観光連盟）の略称）

広島出身の人、広島出身ではないけど広島のことが好きな人、ひろくまと一緒に広島を盛り上げたいという人はぜひ大使になってみては。

・HITひろしま観光大使についてはこちら

広島の観光大使であることも発覚したひろくま。すでに活躍の場は県外どころか海の向こうにも広がっているというのはすでにご説明したとおり。Xにはやんちゃでちょっぴり哀愁のあるひろくまの日常が投稿されていて、その効果もあってか着々とファンは増えている。ファンからの要望で発売したLINEスタンプには、ひろくまによく似た犬や牡蠣のキャラクターも登場しており、知れば知るほど気になってしまう存在である。


ただし、まだまだひろくまのデビューからは半年ばかり。同じ広島県内には、すでに全国的な知名度を得ている先輩キャラクターがいる。たとえば、Jリーグ・サンフレッチェ広島の「サンチェ」くんは同じくま仲間だ。また、呉市には「呉氏」という実にシュールな見た目のキャラクターもいる。そうしたお友達と切磋琢磨しながら、ゆくゆくは日本の中でも有数のローカルキャラクターになるのが目標だという。


ちなみに、県内のイベントなどではサンチェや呉氏ともすでに共演済み。あの熊本の黒いアイツとも、サンフレッチェ広島の新スタジアム「エディオンピースウイング広島」オープンイベントや、熊本県熊本市で行われた「くま博」などで絡んでいるそうだ。ひろくまと他のキャラクターたちとの関係性が、これからどのように発展していくかといったあたりも楽しみにしたいところ。

ひろくまに会えたら、レアな“お土産”も…？
そして最後に聞きたいのは、いったいどこでひろくまに会えるのか。福田さん、教えてください！

「ひろくまは広島県内外の観光イベントやゆるキャラが集まるイベントに出没しています。広島には宮島や広島市内以外にも魅力的な場所がたくさんあるため、今後は県内の観光地のあちこちにもどんどん出没していく予定です」

・【2024年最新版】定番から穴場まで！広島のオススメスポット100選／Dive!Hiroshima

黄色い体でレモンの香りをまとったニューカマー「ひろくま」。ちなみに、ひろくまは1体こっきりのキャラクターではなくて、広島県内ならばどこにでもいるという。だから、同時多発的にひろくまが出没して大騒ぎ！なんてこともあるのかもしれない。


「ひろくまに会った方には、『ひろくま大図鑑カード』というカードをお渡ししています。いまのところは10種類以上の中から、ランダムに1枚。中にはレアカードもありますが、そのときに開けてのお楽しみ、ということで（笑）」（福田さん）

広島県内で、レモンの香りが流れてきたら。それはどこかのおじさんが瀬戸内レモンを使った生レモンサワーを飲んでいるか、それともひろくまが現れたか。取るものも取りあえず、レモンの香りを追いかけてみてはいかがだろう。

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［PR企画：広島県観光連盟×ライブドアニュース］

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