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『ダウンタウン』松本人志の性強要疑惑をきっかけに、吉本興業が揺れている――。

発端は昨年末の「週刊文春」で、松本が都内ホテルで行われた飲み会で、参加女性に性的行為を強要したと報道。その後も二の矢、三の矢が放たれ、松本は１月８日に芸能活動を休止し、文藝春秋を相手取り５億5000万円の損害賠償を求めて提訴した。

そんななか、吉本の実力者である中田カウスがフライデー上で松本批判を展開。

「松本はアウトやて。本当に客、素人に手をつけたのであれば」

と切り出し

「お客を大事にせなあかん、という芸人の意識があったらそういう気分にならへん」

と断罪した。

さらに“ダウンタウン育ての親”といわれる吉本興業の前社長・大粼洋氏に対しても

「僕の57年の吉本芸人生活の中で一番の大きな失敗は、大粼を社長にしたことや」

とバッサリ。返す刀で現在の岡本昭彦社長のことは“支えていく”と明言した。

この“カウス問答”の衝撃は凄まじく、某吉本芸人のマネジャーは

「こんなんゴジラvsキングギドラの世界ですわ。これはもう関わったらあきまへん。松本派、カウス派とか色分けされたらたまったもんやない。我々下っ端は日々の業務をコツコツこなすだけですわ」

とこぼす。

何が“恐ろしい”かというと、活動休止しているとはいえ、松本は今もれっきとした吉本興業の所属。文春との裁判の結果次第で、堂々と表舞台に帰ってくる可能性があるなかで、カウスがコキ下ろしたのだ。

「これでは松本さんに“戻ってきても居場所はありませんよ”と言っているようなもの。吉本内は非常にピリついています」（スポーツ紙記者）

すると今度は、一部メディアで’07年の吉本お家騒動でのカウスの暗躍ぶりや、反社会的勢力との関係に焦点を当てた記事が掲載された。

「これは松本さんを何が何でも守る、通称『松本人志を守る会』による反撃ではないかといわれています。松本さん本人が動けない代わりに、一部の人間が世論形成に動いているという話が出ています」（舞台裏を知る芸能プロ関係者）

別日には、一連の騒動であたかも松本をクロのように扱った情報番組『ミヤネ屋』（日本テレビ系）について、松本サイドが偏向報道を理由にBPO（放送倫理・番組向上機構）に人権侵害を申し立てる可能性があるという記事が複数メディアで掲載された。

「誰もが『そんなことありえるのか……』と首をかしげていましたが、これも“松本さんを守る会”によるミヤネ屋へのけん制ではないかと言われました」（同・芸能プロ関係者）

この報道の直後、第１回口頭弁論を控える松本が声明を発表。

《人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです》

と心境を明かした。

「声明で松本さん本人はBPOの名前は出しませんでしたが、偏向報道を気にしている様子がうかがえました。となると、先出ししたBPO記事は松本さんと連動していた可能性があります。よほど近しい人物が“会”のメンバーにいるのではないか」（同・芸能プロ関係者）

一方、吉本は“脱松本”を鮮明にしつつある。

３月27日には都内で所属芸人を対象にしたコンプライアンス講習が開かれ「社会的責任」と「危機管理」の重要性を説いた。

「冒頭であいさつしたのは岡本社長。トークテーマには異性関係や性加害も含まれていました。松本さんの名前は出ませんでしたが、当てつけのように感じる参加者もいたそうです」（前出・スポーツ紙記者）

文藝春秋との裁判だけでなく、吉本内でも松本をめぐる“暗闘”が繰り広げられているようだ――。

 

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