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櫻井翔が連ドラで22年ぶりに助演俳優 あえて主役以外を望んだか

櫻井翔が連ドラで22年ぶりに助演俳優 あえて主役以外を望んだか

あまり騒がれていないが、実は嵐・櫻井翔(42)が連ドラで主人公以外を演じるのは20年以上ぶり。

ちょうど1年前、織田裕二(56)が30年ぶりに主演ではなく2番手キャストとしてドラマ出演した際には、数多くのネットニュースが騒ぎ立てたものだったが……。

主人公の座は水川あさみに譲った

6月28日(金)からスタートする『笑うマトリョーシカ』(TBS系)は、圧倒的な人気を誇る若き政治家と有能な秘書を取り巻く黒い闇に、新聞記者が迫っていくというヒューマン政治サスペンス。

主役は水川あさみ(40)演じる新聞記者で、櫻井が演じるのは物語の中核を担うキャラクターながら、主人公ではない若き政治家である。

5月にこのドラマの放送を報じたネットニュースのコメント欄には、櫻井に対して次のようなさまざまなコメントが並んでいた。

《正直言って櫻井?ってなったけど、ハマる時はハマるから、政治家役は案外アリなのかな?(後略)》

《ある意味、議員役なら合っているのかも?》

《櫻井さんの演技は、占拠シリーズで折り紙つきですし、普通のドラマと違った楽しみ方が出来ますね。いろんな意味で、ハラハラさせられそうです》

《櫻井くんが主役じゃない立ち位置で出るって久々だね》

この最後のコメントにあるように、櫻井が主役以外で出演するのは、かなり久しぶりなのだ。

嵐メンバーの連ドラ主演は当たり前

国民的アイドルグループ・嵐のメンバーと言えば、出演する連続ドラマは主演するのが当たり前。

昨年、考察ブームを巻き起こして大ヒットした堺雅人(50)主演の日曜劇場『VIVANT』(TBS系)に、二宮和也(41)が主役以外で出演していたが、こちらは役所広司(68)や阿部寛(60)といった日曜劇場主演経験者が脇を固めた超大作だったため例外だろう。

基本的に連ドラにレギュラー出演した場合、「嵐=主演」というのがなかば当然のようになっていたが、今回の櫻井はその“当然”から外れたことになる。

筆者が調べたところ、ゲスト出演などを除いた連ドラ出演で、櫻井が主役以外でキャスティングされている作品は、2002年の『木更津キャッツアイ』(TBS系)までさかのぼることがわかった。実に22年前である。

二宮とダブル主演した2007年の『山田太郎ものがたり』(TBS系)や、広瀬すず(26)とダブル主演した2021年の『ネメシス』(日本テレビ系)など、複数主人公作品はいくつかあるが、いずれにしても主演だったのだ。

櫻井と言えば、直近の主演作である『占拠』シリーズ(2023年『大病院占拠』、2024年『新空港占拠』/日本テレビ系)にて、大味な演技が酷評されていたため、うがった見方をするならとうとう「主演俳優失格」の烙印を押されてしまったのかとも思える。

櫻井サイドが主役以外を望んだか

ただ、あくまで筆者の考察だが、ドラマ制作サイドが主演から降ろしたというよりは、櫻井サイド(STARTOENTERTAINMENT社)があえて主役以外での出演を提案したのではないかと考えている。

実は、今回出演する『笑うマトリョーシカ』には原作小説があり、原作では櫻井演じる若手政治家が主人公なのだ。つまり、原作どおりなら櫻井が主役となるのだが、ドラマ版はわざわざ設定変更して水川演じる記者を主人公にしているということ。

今までに逆のパターンはあった。

記憶に新しいところだと、SexyZone(現timelesz)の菊池風磨(29)が昨年主演した『ゼイチョー〜「払えない」にはワケがある』(日本テレビ系)は、原作漫画『ゼイチョー!〜納税課第三収納係〜』では彼が演じるキャラは主人公ではない。

このように、旧ジャニーズ事務所の俳優を主演にするためなのか、原作では主人公ではなかったのにドラマでは旧ジャニタレの役が、主人公に改変されていたという事例はあったのである。

かつては旧ジャニーズ事務所の業界内での“力”が強かったため、テレビ局の忖度が働いていたと考えられるが、STARTOENTERTAINMENTになって“力”が弱まったとはいえ、さすがにテレビ局が原作改変してまで櫻井を主人公から降ろすとは考えにくい。

となると、やはり櫻井サイドが自主的に主役以外を望んだという可能性も充分ありえるだろう。

織田裕二、稲垣吾郎の路線に……?

22年ぶりに主役以外で出演する嵐・櫻井翔。

この事態を見て、嵐全体の人気低下や櫻井の主演失格といったネガティブな考察もできるかもしれないが、櫻井サイドが自発的に主役以外を選んだのだとしたら、ポジティブにとらえられる。

昨年、織田裕二が『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』(テレビ朝日系)で主人公のバディ的なキャラを演じ、30年ぶりに主役以外の出演とのことで注目を集めていたが、結果的に脇でも抜群の存在感を放って実力を再評価されていた。

先輩“国民的アイドルグループ”だったSMAPの元メンバーで、若いうちから数々の作品に主演していた稲垣吾郎(50)も、近年はバイプレイヤーとしても積極的に出演しており、独特な個性を放つ役者という地位を確立している。

長年、主演オファーが続いていた俳優が主人公以外を演じると、“都落ち”のようなニュアンスで見られることもあるが、主役に固執しないことで役の幅が広げられるといったメリットも多いはず。

主人公ばかり演じているとどうしても“正義キャラ”の印象が根付いてしまうが、今回櫻井が演じる政治家は闇が深そうなクセのあるキャラクターのため、従来のイメージを払拭する好機となるかもしれない。

櫻井にとって20年以上ぶりの主役以外の出演は、役者として次のステージに進むために必要なステップなのではないだろうか。

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