プロレスラーとして活躍するタレント、ＬｉＬｉＣｏ（５１）が２０日、東京・両国国技館で開催されたＤＤＴプロレス大会で引退試合を行った。リングアナの経験をきっかけに２０１５年にデビューするも、２０年に負傷した左足の膝蓋骨骨折の影響で引退を決意。夫で４人組歌謡グループ、純烈の小田井涼平（５１）とタッグを組むも敗戦し、最後は号泣しながら「普通の女の子に戻ります」と入場時のガウンをリングに置いた。

２０１５年８月の正式デビューから約６年７カ月。満身創痍のＬｉＬｉＣｏが男子選手との死闘の末にリングを去った。

?プロレスの聖地?でもある両国国技館で開催されたＤＤＴ旗揚げ２５周年記念大会。ボンデージのコスチュームでさっそうとリングインすると、「１１３パウンド、ＬｉＬｉＣｏ〜」と最後の紹介アナウンス。会場の大きな拍手に両手を広げて応えた。

引退試合は６人タッグマッチで、ＬｉＬｉＣｏはプロレスデビューとなる夫の小田井涼平、人気レスラーの彰人（３５）と組んだ。相手はＴバック風のコスチュームで?下半身技?を得意とするフェロモンズ。ＬｉＬｉＣｏは序盤から股間握りや股間狙いの低空ドロップキックなどで躍動し、相手の顔面を自身の股間にうずめて精神的ダメージを与えるなど、相手のお株を奪う掟破りの?恥辱技?を連発した。

劣勢のフェロモンズは徐々に挽回。ＬｉＬｉＣｏの顔面を２人の尻で挟むなど鮮やかな連携技で動きを封じ、終盤は古傷の左ひざを集中攻撃。執念のビンタやエルボーなどで応戦するＬｉＬｉＣｏだが、結果は１６分５２秒、膝十字固めでギブアップ負けを喫した。

１４年にＤＤＴの試合で特別リングアナを担当。その際、大乱闘でダウンするアイアンマンヘビーメタル級王者、ゴージャス松野（６０）から特別ルールで３カウントを奪い王者に輝いた。正式デビュー後は１６８センチ、５１キロの体で１００キロ超のアジャコングらと対戦するも、２０年に大雨の影響で転倒。完治が見込めないため引退を決断した。

セレモニーではねぎらいの１０カウントが響き、ＬｉＬｉＣｏは号泣しながら「普通の女の子に戻ります」とリングと決別宣言。試合後の会見では悔しさをにじませつつも「私の中では間違いなく、一番オーラがあったのはプロレス」と充実の表情だったが、報道陣から「映画評論家は？」と聞かれると「全てが本業です」とタレントの顔で付け加えて笑わせた。

◆プロレスデビューの夫・小田井も引退初陣の小田井は善戦するも「技は何もできなかった」と反省。セコンドには純烈のメンバーが付いたが、ＬｉＬｉＣｏが夫の引退を提案すると「未練はない」と即日引退を決めた。開幕セレモニーではＤＤＴと縁がある南海キャンディーズの山里亮太（４４）が登場。?肛門爆破?のパフォーマンスで尻から炎を上げて会場の爆笑を誘った。

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