〈クール〉から〈可愛い〉へと印象を変えつつあるようだ。主演の連ドラ「真犯人フラグ」（日本テレビ系）の放送が終了したばかりの西島秀俊（50）の話。最終回直前には日テレの情報番組に出演し、番宣にも余念がなかった。

西島秀俊「オスカー候補」までの紆余曲折“ルックス重視”の売り方に嫌気が差して…

「近ごろは番宣に出れば出るたびに〈西島さん、可愛い〉という声がネット上に集まるようになりました。『真犯人フラグ』をはじめ、『きのう何食べた？』『シェフは名探偵』と、最近の西島さんの役柄が可愛らしさが目立つものが多かったせいか、番宣では常にニコニコと笑顔で、とにかく楽しそうなんです。見ている人がついつられて笑っちゃうような、そんないい笑顔です」（在京キー局関係者）

2014年の連ドラ「MOZU」（TBS・WOWOW）や、17年の「CRISIS公安機動捜査隊特捜班」（関西テレビ・フジテレビ系）などでは強じんな肉体を武器にして戦い、どこか影がある寡黙な役柄が多かった。そのため〈クール〉〈ミステリアス〉と評されることも多く、それは西島の大きな魅力でもあった。

ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「かつては何かにジッと耐えるような役が本当に多かった。そんな〈カッコいい西島秀俊〉にひかれた女性ファンが多かったのですが、最近の路線変更でもファンがまったく離れず、むしろ年代・性別問わずにファン層が拡大しているのがすごいですね」と話す。

公開中の主演映画「ドライブ・マイ・カー」は海外からの評判も高い。第74回カンヌ国際映画祭で日本映画史上初となる脚本賞ほか4冠を獲得、ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞も受賞。また、第94回アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞にノミネートされ、いよいよ日本時間28日午前の発表待ちだ。

「米紙ニューヨーク・タイムスが毎年映画を代表する俳優を取り上げる名物企画『グレート・パフォーマーズ／ザ・ベスト・アクターズ・オブ2021』に西島さんが選出されました。『キル・ビル』の栗山千明さん、『硫黄島からの手紙』の渡辺謙さん、『バベル』の菊地凛子さんに続いて、日本人俳優では4人目の受賞者。しかも日本映画への出演で選ばれたのは西島さんが初めてなんです」（映画サイト編集者）

他に選出されたのは、クリステン・スチュワート、ベネディクト・カンバーバッチ、ウィル・スミス、デンゼル・ワシントン……そうそうたるメンバーだ。また、西島はかつてジョルジオ・アルマーニの広告モデルに4シーズン連続で起用されたことがあり、これも日本人としては初めてのことだった。

「西島さんの俳優やモデルとして醸し出すオーラやルックスは、海外でも十分通用するレベルであるということです。（日本時間の）28日の米アカデミー賞授賞式後には、ますます海外から熱視線が注がれそうですね。とはいえ、日本の西島さんファンは〈海外進出なんてしたら、日本での露出が減っちゃう〉と気が気じゃないようですけど」（前出の山下真夏氏）

日本人の役者が海外で脚光を浴びるのは誇らしいこととはいえ、西島が本格的に海外進出を決断をする日が来たら……。

「昨今のハリウッドは差別主義などと批判されないように、作品に必ずアフリカ系やアジア系の役者を入れています。それもあって西島さんに注目している関係者は山ほどいる。西島さんも、拠点を海外に移すということまではなさそうですが、オファーを断る理由はありません。ギャラもケタが違いますし、西島さんはもともと映画志向が強い。“メジャー”に挑戦していきたいという気持ちは当然あるでしょう」（前出の映画サイト編集者）

日本のテレビ・映画業界からは悲鳴が上がりそうだ。

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