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木下優樹菜のADHD告白を精神科医が危惧「脳波だけで診断できない」

木下優樹菜のADHD告白を精神科医が危惧「脳波だけで診断できない」

元タレントの木下優樹菜(34)がADHD(注意欠如・多動症)であることを告白した動画をYouTubeに公開し、波紋を呼んでいる。そうした中、ADHDなど発達障害の診断も行う精神科医は、彼女の告白に「問題がある」と指摘している。

【写真】ウサギのマークが付いた白いキャミソール姿、お団子ヘアでADHDについて説明する木下優樹菜

脳波で診断は出来ない

7月25日、木下が自身のYouTubeチャンネルに公開したのは「ADHDの私から伝えたい事があります【ユキナの告白】」という動画。何かとお騒がせな前歴ゆえか、ネット上では〈障害を免罪符に使っている〉〈わざわざ告白しなくていい〉などと批判が殺到した。

それらの批判とは別の角度から、木下の告白について大きな誤解を招く可能性があると危惧しているのは、筑波大学附属病院精神神経科の医師で、精神科医としてYouTube活動も行う松崎朝樹氏だ。

木下優樹菜のADHD告白を精神科医が危惧「脳波だけで診断できない」 元タレントの木下優樹菜

「木下さんの動画を見て引っかかったのは、ADHDの診断方法です。“脳波の検査”を元にADHDだと診断されたかのように話していますが、実際は脳波の検査だけで診断を下すことは出来ません。問診や他の検査が必要です。さらに言えば、補助的な検査としても脳波を調べることも一般的ではありません」

木下の動画では、〈なんで優樹菜はそうだ(ADHD)って分かったかっていうと、ブレインクリニックというクリニックに行ったんですよ。脳の周波を調べに、ちゃんと自分を知ろうと思って〉といった発言が確認出来る。

動画内で“診断”という言葉は一度も使っていないが、動画を見た人は、木下がADHDの診断を受けたと認識するのは当然だろう。

「木下さんが“脳波の検査で診断された”と誤解しているのか、もしくは、動画内では言及されていない正しい診断の手続きを経たのかは分かりません。動画内であえて『診断』と言っていないところをみると、クリニックが明確な診断をせず、『発達障害のグレーゾーン』や『ADHD傾向』などという言葉で説明した可能性はあると思います。とはいえ、動画を見た人は、脳波の画像だけでADHDかどうか分かると誤解するのではないかと危惧しています」(松崎医師)

脳の中が混線

また、木下は、動画内でブレインクリニックの資料を広げ、「普通の34歳の女性の脳」と「ADHDである自分の脳」がどう違うかを説明する。

〈ぱっと見ですぐわかるでしょ、なんか全然違う。脳の中が混線?こんがらがっているの。前頭葉が働いてないの。(図の後頭部を指し示し)赤くなっているところ、すっごい発揮しちゃってるんだって〉

その検査はいかなるものか。

ブレインクリニックのHPには、木下が受けたとみられるQEEG検査(定量的脳波検査)について紹介されている。検査費用は1万4300円で、頭に19個の電極を付け、γ(ガンマ)波、β(ベータ)波など5つの脳波を測定し、脳が正常に機能しているかどうか診断できるとのことだ。

さらに、〈従来の精神疾患領域では、医師による問診がメインで、診断基準は医師の経験値や主観に任せるしかありませんでした。QEEG検査は医師の主観に頼らず、可視化されたデータを元に客観的な診断が可能です。〉と、従来の診断との優位性をアピールするような文言が並ぶ。

「脳波の画像はカラフルで、いかにも脳の偏りが分かりそうに思えるかもしれませんが、QEEG検査は一般的に臨床の現場で使うものではありません。ましてや『ここが赤いからADHD』などと診断することに根拠はありません。脳波や脳画像を用いた発達障害の診断は、これから研究が進む分野の1つでもありますが、現時点では根拠はなく、診断に用いることが出来るようなものでは無いということも確かです。そこを誤解すると、間違った診断に繋がる恐れもあります」(松崎医師)

どんな不便を感じるかが重要

それでは、正しい診断はどのように行われるのか。

「ADHDの診断において、もっとも重要なことは、その人が生活の中でどんな症状を感じ、不便な思いをしているか、それが時間の経過とともにどう変化したかを聞き取ることです。主にDSM-5というアメリカ精神医学会が作った診断基準に則り、不注意症状、多動性・衝動性症状の18の項目の中で、いくつ当てはまるかなどを元に診断を行います。補助的に使う検査としては、どういった症状があるかを調べるADHD-RS、CAARSなどの質問紙があります。さらにIQの偏りを調べる知能検査を行うことがあり、てんかんなど別の病気の可能性を排除する目的においては、脳波の検査を行うこともあります」(同)

長年臨床の現場に立つ松崎医師でも、木下が示したようなQEEGの脳波の画像を診断に用いたことは無いという。

「『ここが活発』と一目で分かるような脳波の画像などの方が、一般の方には説得力があるように思われるかもしれません。客観的な材料を元に診断が出来ないのは、ある意味で精神医学の限界かもしれませんが、本人の生活上の困りごとを聞き取るということを中心に診断するということが現時点では研究に裏付けされた最も妥当な診断方法です」(同)

学会も注意喚起を出す治療法

さて、診断には使えないのにも関わらず、ブレインクリニックが脳波の検査(QEEG)を行う理由は何だろうか。HPにはQEEG検査は〈TMS治療の指標にもなる〉ことが謳われている。

「頭にコイルをつけ、脳に電気刺激を行うTMS療法(rTMS療法)は、中等症のうつ病患者の治療に有効とされ、日本で保険適用にもなりました。しかし、ADHDをはじめとする発達障害の治療法としては認められていません」(松崎医師)

2020年に日本精神神経学会が発表した注意喚起では、下記の通り明確に否定されている。

〈発達障害圏の疾患(自閉症、ADHD、アスペルガー障害など)やそれに関連する症状、あるいは不安解消や集中力や記憶力の増進などに対する効果は、海外においても確認されていません。〉

それにもかかわらず、ブレインクリニックのHPでは〈TMSは発達障害に対して治療効果があり、薬物療法と異なり根本的な改善にもつながる治療法ですが、治療を受けた全体の10%程度は残念ながら効果が見られないことがあります。〉と明記されているのだ。

ステマ疑惑についてクリニックの回答は

一方で、こうした実情がありながら、動画内で木下がブレインクリニックの名前を挙げて紹介していることなどから、ステルスマーケティング疑惑を疑う声もある。

〈木下優樹菜さん、なぜわざわざクリニックの名前出したの?ステマにしか思えないんだよな〉

〈木下優樹菜、わざわざ自費診療クリニックの固有名詞と保険のきかない検査方法の結果を出しているところに、ステマを疑っている〉

〈動画見たけど自分で全く状況把握してないしクリニックのステマに見えてしまった〉

(Twitterから一部抜粋)

当のブレインクリニックに対し、「木下はADHDの診断を受けたのか」を質問すると、「来院の事実の有無にかかわらず、個人情報のため回答できません」との回答だった。

またステマ疑惑については、「ご指摘のような事実は全くございません」と否定した。

さらに、「クリニックHP等で、rTMS療法がADHDをはじめとする発達障害の治療に有効であるかのように誤解させ、治療を行っているのではないか」という点に関しては、以下の回答があった。

「ご指摘のような患者様を誤解をさせて治療を行っているという事実はございません」

先の松崎医師は、木下が発達障害を告白することによって、良い影響があることも期待しているという。

「『ADHDだからこんな性格』というレッテル貼りに繋がることは心配ですが、影響力のある木下さんだからこそ、出来る啓蒙もあると思います。木下さんの動画を見て『自分が困っているのはADHDが理由かもしれない』と思った人は病院に行って相談してみるのが良いと思います。ただし脳波の検査で診断出来ると誤解せず、根拠のある診断が受けられる病院に行ってください。それが保険適用の治療を受けることにも繋がります」

今後は「ADHD特番をしたい」と動画内で語った木下。芸能界を引退したとはいえ、現在でも続く影響力の大きさを自覚して、是非とも正しい情報を発信して欲しいものだ。

デイリー新潮編集部

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