1958年、NHKに「女子アナの元祖」と言われる野際陽子さんが入局してから60余年。今や女子アナがタレント以上の存在感を放つ時代になったが、それぞれの局ごとにキャラクターは大きく異なる。今回は在京の民放キー局とNHKからOGが集結し、大同窓会を開催。

【写真7枚】鎖骨まわりも美肌な内藤裕子アナ。他、馬場典子アナら「人気女子アナ」同窓会メンバー

集まったのは、NHK・内藤裕子（1999年入局）、日本テレビ・馬場典子（1997年入局）、テレビ朝日・石井希和（2000年入局）、TBS・竹内香苗（2001年入局）、テレビ東京・亀井京子（2005年入局）、フジテレビ・中村仁美（2002年入局）の6人。テレビで言えなかった知られざるエピソードをノンストップで語り尽くす。【全4回の第1回】

＊＊＊

テレ朝の給料は羨望の的

内藤：元NHKアナウンサーの内藤です。在局中は『ニュース7』や大河ドラマ『篤姫』紀行ナレーションをさせていただきました。

馬場：元日本テレビの馬場です。私の代表番組は『ZIP！』や『ザ！世界仰天ニュース』ですが、放送の変換期で地デジ放送推進大使という大役をやらせていただき光栄でした。（中村）仁美ちゃんも一緒だったよね。

中村：元フジテレビの中村です。地デジ推進大使、やりましたね！当時、総務大臣だった麻生太郎さんの任命式に出席後に各局を回りました。私も色々と担当させていただきましたが、思い出深いのは『すぽると！』や『クイズ！ヘキサゴンII』です。

石井：元テレビ朝日の石井です。テレ朝の地デジ大使は当時まだ局アナだった丸川珠代議員でしたね。私は『やじうまプラス』や『TVのちから』などを担当しました。

竹内：元TBSの竹内です。『みのもんたの朝ズバッ！』や『王様のブランチ』などを担当させていただきました。他局の同期はフジの高島彩さんや日テレの西尾由佳理さん。“華やかだなあ”と憧れの目線で見ていました。

亀井：元テレ東の亀井です。『ワールドビジネスサテライト』『スポーツ魂』などに出させていただきました。テレ東は今以上に独自路線の局だったので、他局さんは別世界のように見てました（笑）。

内藤：独自路線ということで言うと、NHKは公共放送なので、当時は新人研修では受信料制度を学ぶために戸別訪問し、受信料の趣旨・ご理解のお願いに回りました。ピンポンを押すと「いません」って応答されたのも、良い勉強でした。初任地の熊本放送局では着任早々、台風中継を担当しました。地方局は小所帯なので番組作りにも積極的に参加し、ただ原稿を読むだけでない生きたアナウンス経験を積ませていただきました。

馬場：民放は研修中は視聴者サービスセンターの電話対応をしましたよね。

中村：視聴者からのお電話は主にクレームでしたよね（笑）。

馬場：ね！1時間涙を流しながら説明したことがありました。

竹内：同じ番号の方からが多かったりしましたね。

馬場：新入社員時代の洗礼ですね。だけど当時は外部と繋がってるパソコンが部内に1台しかないような時代だったから、今と違ってじっくり足腰を使って育ててくれた感じがありましたね。

石井：そうですね。テレ朝は採用試験前に研修という形で数日読みを見てくれて、その後本試験で内定という流れでありがたい時代でした。視聴率はフジテレビ全盛期で、それを追いかける日テレさん、ドベをテレ朝とテレ東さんが争う時代でしたね。

亀井：とはいえ、テレ朝さんとテレ東には大きな差があるんですけど（笑）。視聴率ですらフジさんが20％を取ってるなかでテレ東は「今回は5％を取りました」と大入袋が出たりしてましたから。

馬場：日テレはいつからか週間四冠王になると社食がタダになって、年間の時は「うな重」が食べられました。

中村：フジテレビは人気のあるアナウンサーに仕事が集中する感じでしたが、テレ朝さんは皆に満遍なく仕事を拵えるイメージでしたね。あと、在京キー局のなかで一番給料が高いって噂がありました！（笑）

一同：あ〜、たしかに！

馬場：あと「系列の朝日放送も高い」って噂もあった気がする。

石井：え〜朝日放送が高いという噂は知っていますが、テレ朝が一番ってことは絶対にないです。私はフジテレビさんが一番だと思っていました。

（第2回につづく）

【プロフィール】
内藤裕子（ないとう・ゆうこ）／1976年生まれ、東京都出身。1999年にNHK入局。熊本、大阪、東京アナウンス室などで活躍。2017年に退局後は趣味のカレーを極めて“カレーアナ”として講師や著書も発表

馬場典子（ばば・のりこ）／1974年生まれ、東京都出身。1997年に日本テレビ入局。情報番組やスポーツの現場で活躍。2014年に退局。フリーアナとして活動する傍ら、2015年から大阪芸術大学放送学科教授に就任

石井希和（いしい・きわ）／1977年生まれ、東京都出身。2000年にテレビ朝日に入社。『ANNニュース』や『やじうまプラス』を担当。2012年に退局後はテレビ出演や司会業を行ないながら、子供や母の支援にも取り組む

竹内香苗アナ（たけうち・かなえ）／1978年生まれ、愛知県出身。2001年にTBSテレビに入社。『報道特集』などで活躍。2012年に退社後は南米の長期滞在を経験。2020年からSBIホールディングスの独立社外取締役を務める

亀井京子（かめい・きょうこ）／1982年生まれ、兵庫県出身。2005年にテレビ東京入局。『スポーツ魂』『ウイニング競馬』などを担当。2008年に当時巨人の林昌範との結婚を機に退社。現在はフリーアナとして活躍

中村仁美（なかむら・ひとみ）／1979年生まれ、大阪府出身。2002年にフジテレビ入局。『クイズ！ヘキサゴンII』などで活躍。2011年にさまぁ〜ずの大竹一樹と結婚。現在は3児を育てながらフリーアナとして活動

撮影／井上たろう

※週刊ポスト2022年8月19・26日号

外部サイト 【写真3枚】さまぁ〜ず大竹と中村仁美「夫が3歩下がる距離感」で円満？ 【写真あり】久代萌美、亀井京子アナも女子アナ獲得の吉本、テレ東のエースアナにも注目 【写真26枚】民放5局＋NHK「女子アナ300人」出身大学ランキング 「女子アナ」をもっと詳しく

女性アナウンサーを取り巻く、日本のテレビ局で起きている異常な問題とは 井上清華アナが思う理想の上司「壁なく楽しく接してくれる」 女子アナCMギャラランキング1位は滝川クリステル、有働由美子は算定不能？

• 
•