俳優香川照之（56）の所属事務所は25日、文書を発表し、前日24日にニュースサイト「デイリー新潮」などで報じられた性加害報道を「事実」と認めた。香川は19年7月に東京・銀座のクラブでホステスにキスするなどし、被害女性がPTSD（心的外傷後ストレス障害）を患ったなどと報じられていた。所属事務所は、香川が被害女性に謝罪し、許しを得たとした上で「全ては本人の不徳の致すところ」などと謝罪した。香川は26日に司会を務める情報番組に出演し、生謝罪した。

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実力派俳優として多数の話題作に出演し、TBS系情報番組「THETIME，」（月〜金曜午前5時20分）金曜司会として朝の顔でもある香川が性加害を認めたことで、イメージ低下は不可避となりそうだ。所属事務所は文書の中で「本人の至らなさで当該女性に不快の念を与えてしまったことは事実です」と認めた。その上で「ご指摘いただいたことを本人は深く反省し、今現在も自らの戒めとしております」と反省する香川の様子を明かした。

デイリー新潮は、香川がクラブの個室でホステスを務めた被害女性の服の中に手を入れて直接、胸をもむなどしたと当時の状況を説明。香川の所属事務所は「お相手の方には、本人から深い反省と謝罪の気持ちをお伝えし、ご理解とお許しをいただいております」と被害女性が香川の謝罪を受け入れたとした。その上で「ご報告の文面も、あらためてお相手の方のご了承を得て発信させていただいている次第」とした。

デイリー新潮は、被害女性が翌20年5月、香川を止められなかったとしてクラブのママに損害賠償請求訴訟を起こし、昨年取り下げたとも報じた。香川の所属事務所は「訴状の内容につきましては、本人が訴訟の対象者ではないこと、既に取り下げられていること、また、何よりお相手の方のお気持ちを尊重し、大変申し訳ございませんが、コメントは差し控えさせていただきます」とした。

香川は歌舞伎俳優の市川中車としても活躍し、世界的企業のトヨタCMでも同社運営メディア「トヨタイムズ」編集長を務めるなど、唯一無二の存在となっている。TBSは「THETIME，」26日放送について「出演予定に変更はありません」と説明。実際に放送では「私自身、自らの行動をしっかりと、深く反省し、自戒の念をきっちりともって、改めて、日々を務めていきたいと思っています。また、与えられていただける仕事に対しましては、しっかりと真摯（しんし）に真面目に一生懸命、全力でこれまで通り挑んで行きたいと思っております」と謝罪した。

NHKは、昆虫好きの香川が「カマキリ先生」のコスプレで出演する不定期番組「香川照之の昆虫すごいZ!」について「（放送中止など）現時点でそうした対応を取る予定はありません」。連続ドラマ「六本木クラス」（木曜日午後9時）を放送中のテレビ朝日は「特に影響はありません」とコメント。11月18日公開の主演映画「宮松と山下」の関係者は「公開に関しては変更の予定はありません」とした。

CM出演する殺虫剤「キンチョール」の大日本除虫菊は今季放送は間もなく終了とした上で「来季も起用するかどうかも、話し合って行く予定」と説明した。

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