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8月31日に発売された週刊現代の特集記事の中から、「女優という人生・小池栄子」をピックアップ。特に公私ともに親交が深い俳優・大泉洋から寄せられたコメントを全文掲載。誌面では文字数の制限で掲載しきれなかった「小池栄子評」やこれも誌面では未公開の二人のオフショットも多数掲載する。

一緒に演じて楽しい「お笑いの相方的存在」

映画の舞台挨拶の時のバックステージにて。大好きな大泉洋さんとはいつもふざけあって写真を撮ります。実は顔もスタイルも最高にカッコいいんです（小池栄子談）

小池さんはどの作品に出ても印象に残ってしまうというか、どの役でもインパクトがすごいな、と共演するたびに思わされます。

演じているときの彼女からは常に「ちょっとした狂気」を感じるんです。常に狂気が潜んでいるというか、どこか普通じゃない感じがするというか。近づいちゃいけないけど見ずにはいられない雰囲気ですね。

一番感じたのは映画『草原の椅子』です。この作品では僕は共演したわけではないんですけど、彼女が座って泣きながら語るシーンがすごいんです。画面を通してのその凄みたるや、本当に圧巻の演技でした。

三谷幸喜さんが作・演出の舞台『子供の事情』で共演した際にも、ガキ大将的な役で強めなセリフを言う小池さんに「僕の好きな狂気丸出しの感じでやってくれない？」ってお願いしたことがあるんです。

人を笑わせたいという願望が強い僕たち

すると小池さんはびっくりするくらい大きく目を見開いて、まるで本気で怒ってるようなお芝居をしてくれて。僕は大笑いしました。

彼女は一流のコメディエンヌだと思います。

彼女の根底には「人を笑わせたい」という願望があるんだと思うんです。これは僕もそうで、僕らは役者としてはその願望が特に強いんだと思うんですよね（笑）。

以前本人から聞いたことがあるんですが、彼女は昔から僕と共演したかった、っていうんですよ。

それがなぜなのかというと、僕と映画やドラマに出演して、その番宣でバラエティに出て面白いことがしたかった、と。僕との芝居というより一緒に笑いを求めたい相手。まさに芸人でいう相方ですよね。

僕は東京ではバラエティのレギュラーを持ってないので、一緒にバラエティに出るにはそれしかないと思ったそうです。嬉しいやら悲しいやら複雑な気持ちでしたわ（笑）。

でも、人を笑わせるってとても難しいですよね。彼女はバラエティに出ても面白いけど、役者として演技でも観る人を笑わせることができる。女優としても超一流なのがすごいところですよね。

素顔も皆さんの想像ときっと変わらないですよ（笑）

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、僕が演じた頼朝が亡くなるシーンでの彼女の芝居は素晴らしかった。彼女の熱演のおかげで頼朝の最期はとても美しいシーンになったと思います。頼朝と政子という夫婦を小池さんと演じることができたのは僕の役者人生にとって最高の宝物です。

映画「グッドバイ」の撮影終了時の一枚。自分にとって大切な作品の相手役が大泉さんで本当に良かったです。彼のように幅広い役を演じられるようになるのが目標です（小池栄子談）

ちなみにプライベートの彼女は、皆さんが想像するのと大きなズレは無いと思います（笑）。バラエティ番組で見る通りで、明るくチャキチャキしてて、絶妙なツンデレ。僕のことをイジったり失礼なことも言うんですが、どこかで尊敬してくれていて、愛情がそこはかとなく伝わってくる。

彼女は人との距離の取り方にいると自然にリラックスできる人です。

彼女は人との距離の取り方がとてもうまいんです。そして根本がすごく優しい。一緒にいると自然にリラックスできる人です。

お仕事でもプライベートでもいい刺激をもらえていつも感謝しています。

大泉洋（おおいずみ・よう）1973年4月3日生まれ。北海道出身。近年の出演作に、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、ドラマ『元彼の遺言状』（ともに’22年）。映画『月の満ち欠け』が12月2日に公開予定

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