ＮＨＫ連続テレビ小説「舞いあがれ！」の第８４話が１日、放送され、登場人物たちの行きつけのカフェ「ノーサイド」で修羅場が繰り広げられる展開に、視聴者から店主や来店客に同情する声が殺到した。

大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、ヒロインの岩倉舞（福原遥）がさまざまな人たちと出会い、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語の「舞いあがれ！」。ノーサイドは、舞たちが暮らす東大阪市内で津田道子（たくませいこ）が営むカフェで、舞や幼なじみの望月久留美（山下美月）もかつてこの店でアルバイトしたことがあり、久留美の父、佳晴（松尾諭）にとってもなじみの店だ。ドラマは現在、第１８週「親子の心」（第８２〜８６話）が放送されており、この日、久留美と婚約者の八神蓮太郎（中川大輔）が破談。その過程で修羅場が繰り広げられた。

第８３話（１月３１日放送）では、ノーサイドで両家顔合わせが行われるはずだったが、結婚に反対する蓮太郎の母、圭子（羽野晶紀）が１人で店にやって来て、佳晴が定職についていないことや離婚歴があることを理由に婚約解消を言い渡した。なんとか娘に幸せになってほしい佳晴は、土下座で再考を懇願。圭子の脚にしがみついて頼んだが、圭子は聞き入れなかった。

第８４話はこの続きからスタート。一般客も入店してくるなか、肩を落とす久留美のもとに蓮太郎がかけつけ、母の非礼を詫びて改めて久留美への愛情を強調した。しかし、親に結婚を認めてもらうため、蓮太郎が佳晴に仕事をあっせんしたことに久留美は納得がいかず、ノーサイドに蓮太郎を呼び出し、贈られた指輪を返して婚約破棄を申し出た。まもなく、蓮太郎から婚約解消を知らされた佳晴がノーサイドに駆けつけ、久留美に思い直すよう訴え、跪いて「頼むから幸せになってくれ！」と説得した。久留美は涙を流しながら「今でも十分幸せやで。私、全然後悔してへん。これからも、お父ちゃんはお父ちゃんなりに頑張ってくれたらそれでええ。それが私が一番望んでることやで」と優しく返答。娘の思いを知った佳晴は人目もはばからずその場で泣き崩れた。

両家顔合わせは貸し切りだったが、その後の場面は一般客が居合わせるなかで展開。なかなかの修羅場に、多くの朝ドラファンが道子に同情し、ＳＮＳには「２日連続の受難の回」「営業妨害されっぱなし」「せめて閉店後に騒いでほしい」「なんにも悪くないのに店をこんなとこ呼ばわりされ、作った料理は無駄になった道子さんが一番の被害者」といった声が相次いだ。店名をイジり、「ノーサイドやのに連日の大荒れ」「ノーサイドでノーサイドかぁ。きついシャレだわ」「だからなんでもノーサイドで済ますなってｗ」と笑わせる視聴者もいた。

ドラマの後に放送された「あさイチ」（総合）恒例の“朝ドラ受け”では、ＭＣの博多大吉が修羅場の後ろに映り込んでいた一般客に注目。「あの店内で、普通にコーヒー飲める後ろのお客さん、すごいよね」「大の大人の男が土下座してたら、コーヒーどころじゃないけどね」とツッコんだ。

大吉と同じ思いを抱えていた視聴者も多く、「人生悲喜交々が繰り広げられてノーサイドの客びっくり」「え？営業中なん？！ノーサイドの客居心地悪ない？！」「誰かコーヒーご馳走してあげてください」と心配したコメントがズラリ。一方、「もうノーサイド劇場として密かなお客さんの人気メニューかもしれないな」「もし自分がここの常連だったら続きが気になって毎日通う」と面白がる人もいた。

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