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「青汁王子」家賃1700万円の現在地「人生を100周できるほどの資産」
10代で会社を設立し、2017年、「すっきりフルーツ青汁」が累計1億3000万個の大ヒットとなり、年商130億円を達成。若手起業家「青汁王子」として注目を浴びたのが、三崎優太氏(34)だ。
2019年、脱税での逮捕をきっかけに会社経営から離れ、動画配信「青汁劇場」を開始。またたく間にフォロワー130万人の人気配信者となった。
ひとりで暮らす「青汁ヒルズ」は、東京都渋谷区の閑静な高級住宅地にある。3階建てのマンション一棟(総計2000平方m)を丸ごと借りているのだ。
三崎氏は「青汁ヒルズ」について、こう説明する。
「3フロア、計8部屋のマンションを、屋上まで含めて月1700万円の家賃で借りています。内装は3億円かけて完全にリノベーションしました。ちなみに屋上は、芝生を敷き詰めて愛犬専用のドッグランに改修しています」
8部屋はいずれもファミリーサイズだが、三崎氏は、それぞれを居間、格闘技ジム、カラオケルーム、寝室、バー、ゲストルーム、サウナ、岩盤浴などの「専用部屋」に改造している。
バーには「AOJIRUHILLSBAR」のネオンサインが妖しく輝く。大理石でできたマンションの廊下には、三崎氏の肖像画が飾られ、愛犬のティーカッププードル・ルミナが尻尾を振りながら自由に行き来している。ちなみに所有している車はロールス・ロイス、メルセデス・ベンツなどの高級車が合計5台。
実際に、三崎氏はどれほどの資産を持っているのだろうか。
「それは言いません。総資産額は言わないようにしたんです。変に目立って、国税に狙われるのは意味がないので。
脱税事件で会社経営から降りましたが、10社前後に出資し、事業投資でキャピタルゲインを得ています。全社の累計売上高は1200億円超です。二足のわらじで、いちインフルエンサーとしても活動しています。
ただ、普通の平均的なサラリーマンの生涯年収を人生1周として、人生を100周できるほどの資産は持っています」
転職情報サイト「doda」の調査によると、2022年、日本人の生涯収入は平均で2億1568万円となっている。つまり、少なくとも200億円の資産があることになる。
三崎氏は2019年2月、1億8000万円の脱税容疑で逮捕されて有罪判決を受けた。
「正直言えば、いまでもあれは不当逮捕だと思っています。当時の年商は130億円でした。
その年の納税額は、法人税だけで14億4100万円、僕個人の所得税も入れると20億円。20億円納税している人間が、1億8000万円程度をちょろまかすわけがないんです。
経理上の誤差の範囲なので、修正申告しようとしたのですが、国税は脱税としか見てくれなかった。非常に理不尽で、本当に頭に来ました。
『脱税したお金で豪遊してる』とまで言われたのですが、1億8000万円ぽっちで豪遊なんてできません!ただ、懲役2年執行猶予4年の判決が出て、『その4年間はビジネスから距離を置こう』と思いました。それで離れた取引先もありますが、正直、僕自身は何も失っていません」
こうしてビジネスから離れた三崎氏は、突如、動画配信を開始する。
「脱税事件の裏には別の真実があるという、自分の主張を広げたかったんです。でも、最近は、時間がたつとみんな忘れてしまうんだな、と思っています。冤罪であろうがなかろうが、視聴者にとってはどうでもいいことなのかもしれません」
最近は、逮捕自体を知らず、単におもしろい配信者と思っている人も多いという。ビジネスから距離を置いた4年間で、ホストデビュー、格闘技挑戦、へずまりゅうとの交流、ガーシーとのコラボなど、さまざまな話題を提供してきた三崎氏だが、今後のことは自身にもわからないと笑う。
「2023年の9月で執行猶予が明けるんです。そうなったら、もう僕にはSNSをやる意味がなくなってしまう。はっきり言って、動画配信は労力と収入がまったくあっていない。
必死に動画を配信しても、資産としてはなにも残らないですし、無意味ですよ。自分のビジネス規模で考えたら、どれだけ再生回数が増えても、収入的にはないに等しいですから。
動画配信やSNS発信にはピークがあり、いずれはどんな人気者も落ちていく。それもあって、いまは配信や発信にほとんど関心がないんです」
SNSを見切った三崎氏は、今回、初のフォトエッセイ『億を稼ぐ美学』(宝島社)を発売した。出版の理由は単純明快だ。
「僕の動画を見た方から『お金持ちになりたい。どうしたら三崎さんのようなお金持ちになれるのか?』と質問される機会が多いんです。
お金の稼ぎ方は人それぞれ。こうやったら稼げる、というルールや決まりはありませんが、僕がやってきたことや、守ってきたこと、心がけてきたことは伝えられる。
そういった金言というか、成功の黄金律のようなものをまとめました。具体的に『配信でこれをやれ』といったテクニックではなく、お金を稼ぐために欠かせない姿勢というか、考え方ですね。
ただ、僕の流儀としては、考えたり他人に質問したりすることも大事ですが、まずは自分で行動することがいちばん重要だと思っています」
お金を稼ぐモチベーションは、いまも健在なのだろうか。
「お金はほしいですよ。10億や20億の景色はとっくに通りすぎました。100億、200億の景色も見飽きた。次は年商1000億円を超える景色が見たい。でも、稼いだお金を使うとなると、じつはもう使い道がない(笑)。
いまはポイントを使うことにハマっています。ふだんから現金を使わないので、アメックスのポイントが尋常じゃないほどあるんです。こうしたポイントを使って、いかに旅行をタダで行くかを計画する。お金を稼ぐことより、いまはその計画のほうが楽しいです。
執行猶予が明けたら、新しい事業を立ち上げようか悩んでいます。SNSは、生配信は続けるかな。高校生のころにゲームサイトを作って、会社を設立して以来、ずっと仕事だけの人生でしたから、少し海外でゆっくりしたい気持ちはありますけどね」
メディアで目立つことに関しては、慎重になっている。
「テレビに出て、いい暮らしぶりを見せていたので、僕は悪目立ちしたんだと思います。ガーシーさんもそうですが、やっぱり目立つと撃たれるし、国には勝てない。
だったら、そんなくだらないことで騒ぐより、日本の未来をみんなで真剣に議論して、取り組んだほうがいいと思います。2019年、僕も一度はN党から立候補しかけましたが、政治の道は安易な気持ちでやってはいけないと、いまは思っています」
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