３８年目に突入したＴＢＳ系の紀行番組「世界ふしぎ発見！」（土曜、後９・００）が、新章を迎えた。１５日放送回からフリーの石井亮次アナウンサー（４５）が司会となり、前任者の草野仁（７９）はヒントを出すクイズマスターに就任。１月から解答方式が変わるなど、次々と変化を打ち出している。大幅なリニューアルの“ふしぎ”を発見すべく、制作ＣＰの國分禎雄氏を直撃した。

１９８６年４月から世界のミステリーに迫ってきた「ふしぎ発見！」が大幅にリニューアルした。石井アナが初めて司会を務めた１５日放送回では、解答者の黒柳徹子が「ハンサムな方」とテンションを上げるなど新たな化学反応が発生。石井アナが答えを知らないことも話題となった。

國分氏によると、司会者の交代が議題に上ったのは昨冬。本格的に検討が開始されたのは年明けになってからだという。

「視聴率を追い求める中で新しい視聴者層を獲得していかないといけない。司会を替えて新しい風を吹き込むことで新しい層にリーチできるのではないかと考えました。草野さんも司会としての矜持（きょうじ）がありながら、『制作的な判断があるなら理解します』とおっしゃってくださいました」

当初の候補には芸人もいたが「カラーを守っていくことが大事だと考えた時に、その選択肢はなくなった」と説明。プレーンな実力派の石井アナに白羽の矢が立った。

１月には解答方式を変更。従来は１人ずつフリップを出していたが、全員で話し合って決めるディスカッション方式に変えた。「スーパーヒトシ君人形」を出す駆け引きなど名物的な演出がなくなったことで賛否両論の声が届いたという。

「クロストークでテンポアップした方が視聴者が答えを知りたいタイミングに合うんじゃないかと考えました。トークも活性化された。賛否はあると思っていましたし、実際に『ヒトシ君人形を懸けないのか？』という声もいただきました」

次々と変化を打ち出す一方、軸となる「世界のミステリー」の魅力は揺るがない。初回から参加するベテランを含む４人の専属リサーチャーらが毎週の会議で５〜６本の企画を上げ、現地を調査。クイズはリサーチャーが作り約４０人のスタッフ全員が参加する「Ｑ会議」で各人が実際に解答者となってブラッシュアップしていくという。

１６６７回目の大改革と変わらぬ魅力。國分氏は「石井さんが番組のカラーになっていくことで、どう変化していくのか楽しみです」と期待を寄せた。

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