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くも膜下出血から12年 KEIKOが感じた「異変」と抜け落ちた記憶

くも膜下出血から12年 KEIKOが感じた「異変」と抜け落ちた記憶

「私、めっちゃおしゃべりですけど大丈夫ですか(笑い)」──以前と変わらない屈託のない笑顔がそこにあった。桜の花が散り、新緑の季節へと移り変わろうとする春の昼下がり。実家が営む大分県の料亭で、globeのKEIKO(50才)は、これまでの長い沈黙が嘘のように『女性セブン』記者に語り始めた。

【写真19枚】満面の笑みで語るKEIKO。他、真剣な表情で背筋を伸ばし語るKEIKO、野に立つスカート姿のKEIKO、階段でポーズする姿、マークと2人でハンドサインする姿も

2011年にくも膜下出血で倒れてから約12年。長らく音楽活動から遠ざかっていたが、昨年12月に十数年ぶりとなる新曲『WHITEOUT』を発表し、今年1月には大分でラジオ番組のレギュラーが始まった。

「こんなに遠くまで話を聞きに来てくれてありがとうございます。インタビューなんて15年ぶりくらいだから、ちょっと緊張しますね。レコーディングは東京のスタジオで、ひとりで歌入れをしました。昔からglobeは基本的に別録りで、今回も後でマーク(パンサー)から『ラップ入れたよ』とLINEで報告があったんです。

久しぶりにスタジオに行って、いろんな思いがよみがえりましたね。でも、歌うときは詞の世界に入り込んで集中するから……なんて、カッコつけたこと言っちゃいますけど。大勢のスタッフに囲まれる現場の空気を懐かしく思いながら『いま私、歌ってる!』って、胸が熱くなりました」(KEIKO・以下同)

明るい口調で近況を話すKEIKOの言葉によどみはなく、大病を患っていたことは微塵も感じさせない。

KEIKOが小室哲哉氏(64才)、マーク・パンサー(53才)と共にglobeとしてデビューしたのは1995年。伸びやかな歌声でミリオンヒットを連発し、平成の歌姫の座を揺るぎないものにした。異変が起きたのは2011年10月の夕方だった。自宅で体調不良を訴え、救急車で搬送されたKEIKOはくも膜下出血と診断され、5時間以上に及ぶ手術を受けた。

「昔から頭痛持ちで、鎮痛剤をのんで寝て治すの繰り返しだったんですけど、そのときは翌日になっても痛みが治まらなかったんです。彼(小室氏)に『おかしいんじゃない?救急車呼ぼうか』と言われて『大袈裟だよ』と言ったところまでは覚えているんですが、そこから記憶がなくて……気がついたときには病院のベッドにいました」

当時のニュースでは「緊急手術で一命を取り留めた」と報道されただけで、詳しい病状や経過については明らかにされなかった。昏睡状態に陥ったKEIKOはEICU(救急集中治療室)に運び込まれ、目を覚ましたときには1週間以上が過ぎていたという。

「病院でお医者様から、歩いて帰れる確率は3分の1だと聞かされた家族は、最悪の事態も覚悟していたようです。ただ、私は自分では状況を理解することができず、自分の身に何が起きているのかもわからなかった。いま、こんなふうに普通に話ができていることが信じられないくらいです」

くも膜下出血は脳卒中の一種だ。ストレスなどが原因で脳内の血管に発生した脳動脈瘤が破裂する危険な病気で、発症した患者や家族は「3分の1ルール」と呼ばれる厳しい現実に直面する。

統計によれば、【1】3人に1人は回復して社会復帰することができるが、【2】1人は亡くなり、【3】もう1人は手足のまひなどの後遺症が残ることがあるという。KEIKOは、ほぼ【1】の状態ではあるが、医師に「高次脳機能障害」と診断された。脳神経外科医の嶋田裕記医師が解説する。

「症状として細かいことに気がつけなかったり、ひとつのことに集中できないという注意障害などがあげられます。例えば、車の運転をするときに右を見て左を見て、という段階で何をやっているんだろう?と自分の行動がわからなくなってしまう。声を出すとか、手足を動かすといった簡単な動作ではなく、記憶や遂行機能などの“高次な能力”に支障が出る状態で、重度の場合には社会的な行動ができなくなってしまう可能性もあります」

脳がタイムリープした

後遺症の影響もあり、意識が戻った直後、KEIKOの記憶から数年間の出来事がすっぽりと抜け落ちていた。

「住所を書いてくださいと言われて、当時住んでいた東京都港区ではなく大分県って書いてしまったんです。年齢を聞かれたときは17才と言ってしまって……厚かましいですよね(笑い)。でも、自分では本気で17才だと思い込んでいたんですよ。忘れるというより、昔に戻ってしまったような、脳だけがタイムリープしたような感覚でした。

漢字もおぼつかなくて母の名前にある“喜”という字が書けなかったんです。もちろんいまは書けますが、そのときは何で書けないの?って焦りました。ひとりで勝手に若返ったつもりでいるんだから面白いですよね。でも、家族は本気で心配していたし、周りは大変だったと思います」

家族がいちばんショックを受けたのは、2007年に他界した父がいまも生きていると思い込んでいたことだ。

「目覚めた後、家族に『お父さんはどこ?』って聞いたそうです。実は、まだ意識が混濁しているときに病院に父が来た記憶があって、そのとき父は私に向かって『まだ来るのは早い』って強く言っていたんです。病院にいたときのことはあまり覚えていないけど、料亭の割烹着を着た父の姿は、不思議といまも目に焼き付いているんですよね。

家族は、私に本当のことを告げるのがすごくつらかったようですが、あるとき、ふと父の葬儀の映像が脳裏によみがえってきて……徐々に記憶がつながって、亡くなったことを理解したときは無意識に涙が流れ、号泣してしまいました」

1か月ほどの入院期間を経て、KEIKOは都内の自宅に戻って療養を続けた。

「普通の生活を再開してみると、以前は簡単にできていたことができなくなってるんです。しかも、自分では“できていない”ということに気づけない。周りに言われて『そっか!』と気づくことがいまだにちょっとあります。指摘されるまで自分で気づけないことが悔しいですね。自分では合格点だと思っても、家族や周りの人たちにとっては違うということもあると思います」

KEIKOの親族によれば、当時は気が抜けてボーッとしてしまう、物忘れ、注意力が散漫になるなどの“異変”が見られたという。しかし、一部でいわれていた病状とはかけ離れていた。2018年1月、引退会見を開いた小室氏は、当時のKEIKOの状態を「歌手だったことすら忘れてしまった」、「いまは小学4年生くらいの漢字ドリルが楽しかったり」と打ち明けていた。

「入院していたときはたしかに忘れていたと思います。何しろ自分が17才だと思っていたのでglobeのこともわからなかった。でも、退院して半年も経った頃にはある程度の記憶は戻っていました。『小4のドリルをやっている』というのも入院中のリハビリでちょっとやっただけなんです」

自宅療養を始めて数年が経った頃、周囲のすすめでKEIKOは大分の実家に身を寄せた。気候がよく、家族の近くで過ごすことが最適だと考えたためだが、夫の小室氏との関係の変化もあったのだろう。東京と大分での別居生活を経て2021年2月に離婚が成立した。

「離婚についてはあまりお話しできることはないんです。でも東京を離れて、地元でリハビリを続けてきてよかったと思っています。

3年ほど前から、大分にある病院に週に1回のペースで通っています。そこでのリハビリでは、先生から最初に『これ覚えておいてくださいね』って、カードを5枚見せられるんです。写真だったり、イラストだったり、関連性のないものが並んでいるので意外と難しいんですよ。帰り際に、カードの中身を覚えているかどうか聞かれるんですが、そもそも5枚もあったっけ?みたいな。

初めのうちはカードは1枚でどんどん枚数を増やしていきました。ある程度の枚数になればOKということになるんでしょうね。諦めずに少しずつね。

ほかには見せられた文章をワープロで打ちながら覚える訓練もやっています。後でどれだけ文章が頭に入っているかをテストされるんですけど、ここら辺を聞いてくるだろうなって山を張って。外れることもありますけど、『完璧ですね!』と褒められることもあって、しめしめと(笑い)」

※女性セブン2023年5月11・18日号

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