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「断ったらどうなった?」被害告発の元Jr.証言 性被害を拒絶した人のその後
ジャニーズ事務所前社長の故・ジャニー喜多川氏から性被害を受けていたと訴えている元ジャニーズJr.の二本樹顕理(にほんぎ・あきまさ)さん(39)が2023年5月31日、立憲民主党が開いた第2回「性被害・児童虐待」国対ヒアリングに出席し、自身が受けた性被害の実態や他のジャニーズJr.の被害状況、性被害を拒絶した人のその後、性加害後の待遇などについて明かした。
「自尊心を破壊されました」
二本樹さんは1996年、中学1年生の時にジャニーズ事務所に入所した。入所から3か月が経った頃、ホテルでジャニー氏から性加害を受けたという。
「当時の私は性経験が全くありませんでした。ジャニー氏の予想しない行動に体が硬直してしまいました」とし
「事務所の社長に抵抗したらどうなるんだろう、仕事がもらえなくなるんじゃないか、事務所を辞めさせられるんじゃないか、という考えがよぎり、拒絶することができませんでした」という。
その後「1年間に10回程度の性加害」を受けたとする。
「事務所を辞めた後も、行為はトラウマとして残り、人生に大きな影響がありました。自尊心を破壊されました。あのとき抵抗できなかった自分は何をやってもダメなんだという気持ちになりました」と二本樹さんは話す。
立憲・山井和則衆院議員から顔出し、実名で告発した理由を尋ねられると、二本樹さんは
「カウアン・オカモト氏が証言し、1人の若者が勇敢に1人で戦っている。自分もそれを援護したいという気持ちで発言させていただきました」と答えた。
「少なく見積もっても300名くらい被害者がいてもおかしくない」
山井議員から「当時二本樹さんだけが被害を受けたのか、周りの同僚、先輩も含めて被害はもう少し多かったのか。トータルでどれほど被害者がいるのでしょうか」と問われると、二本樹さんは
「私がジャニーズ事務所に在籍していた1年半の間だけでも入所時期が近いJr.達十数名の被害体験を本人達の口から耳にしました。性被害にあっても周りのJr.と共有しなかった人もいるかもしれないですし、ジャニーズ事務所は上下関係が厳しかったので自分達より入所時期が早い先輩たちとは気軽に会話できるような環境ではありませんでした。先輩達の性被害の体験まで聞くことはありませんでした」とし、
「全ての実数までは把握できませんが、少なく見積もっても300名くらい被害者がいてもおかしくないですし、下手したら被害の実態はもっと大きいかもしれません。4桁もありうると思っています」と答えた。
続けて山井議員から「聞きづらいですが、被害を受けた後ジャニー喜多川氏からフォローはあるのでしょうか」と問われると
「性被害にあった翌日、いつも1万円を渡されていました」とし、
「性行為に対する報酬であったり、口止め料を示唆して渡されたのではないかという印象を受けました」と答えた。
山井議員に「当時、あるいは今日に至るまでなぜ問題にならなかったのでしょうか」と尋ねられると
「合宿所という閉ざされた空間で行われていたという背景もありますし、ジャニー喜多川氏が絶大な権力を持ち、周りが監視できないような環境を作っていたと思います」と指摘した。
断ったら「事務所の活動からは退いている」
山井議員が「(性行為を)嫌だと断ったらどうなっていたでしょうか」と問うと
「抵抗した方の話も聞いたことがありますが、事務所の活動からは退いていると。仕事の機会が与えられずやめていくというのを目にしました」と話した。
山井議員の「本当に聞きづらいのですが、二本樹さんが性被害を受けたことによってジャニー喜多川氏の言動や何かが変わったということはありますか」という質問には
「実際に性被害を受けた後に仕事の面で優遇されているという印象がありました。ダンスのポジションでセンターに近い位置に立たせてもらえる、マイクを持たせて歌わせてもらえる、雑誌の撮影が増える、そういった待遇がありました」と振り返った。
山井議員に「当時仲間のジャニーズJr.の中で、自分もこういう被害にあったんだとかいうのを話されていたのか。聞きづらいですが、先ほど1万円という話がありましたが人によってお金が違うのでしょうか」と尋ねられると
「性被害の体験について周りのジャニーズJr.の子達と共有し合うということは日常的に行っていました」とし
「中には私よりももっとエスカレートした行為を受けている方もいて、受け取っていた金額ももっと大きな額であったと聞いております」と答えた。
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