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「作り手として死んでしまう気がしたんです」仮面ライダー俳優・井上正大が「アニメ会社の社長」に変身したワケ

2008年に『ミュージカル・テニスの王子様』でデビューし、翌年には『仮面ライダーディケイド』にて門矢士(かどや・つかさ)/仮面ライダーディケイド役で主演を務め、一躍その名を轟かせた俳優・井上正大氏。

《貴重グラビア》仮面ライダーディケイド→アニメ会社社長に変身した井上正大さん(34歳)

今年1月にはアニメ制作会社「AICライツ」の代表取締役に就任。YouTube特撮ドラマプロジェクト『華衛士F8ABA6ジサリス』の企画・プロデュース・主演を並行しながらの社長就任に驚かされた人も多いだろう。

地球上、どこを探しても他にはいない。唯一無二の「仮面ライダー俳優でアニメ会社社長」の肩書き。なぜアニメ制作会社の社長になったのか、聞いてみた。(全2回の1回目/後編を読む)

「作り手として死んでしまう気がしたんです」仮面ライダー俳優・井上正大が「アニメ会社の社長」に変身したワケ
仮面ライダーディケイドを演じた俳優がなぜ「アニメ会社の社長」に変身したのか?©杉山秀樹/文藝春秋

◆◆◆

社長就任の理由

──今日はよろしくお願いします。

井上正大(以下、井上)インタビューの話が来た時は、「文春砲?」とヒヤヒヤしていました(笑)。

──文春砲じゃないです(笑)。1月に発表されたAICライツの代表取締役就任は、大きな反響を呼びました。「仮面ライダー俳優でアニメ制作会社社長」の肩書を持つのは、どこを探しても井上さん1人だけ。キャリアのステップとしてとても興味深いです。

井上『華衛士F8ABA6ジサリス』の企画を進めていた時に、プロデューサーの大村安孝さんから色々とアドバイスをもらったことで、やってみることにしました。『ジサリス』制作のため自分で組織を立ち上げようと前から考えていて、大村さんにこれを話したら「製作委員会を作って、制作会社の代表もやってみたらどうか」と。 

──大村さんはAICライツの前・代表取締役ですね。もともと知り合いだったんですか?

井上7年前に、業界仲間で集まるバーベキューで知り合って、それからお付き合いが続いてますね。

──大村さんが、俳優である井上さんにアニメ制作会社の社長の話を持ちかけた理由も気になります。

井上大村さんが言うには、会社経営の話に対する僕の食いつきが良かったらしくて。確かに、AICライツ代表取締役にならなくても、『ジサリス』制作のために、何かしらの会社を立ち上げて社長になっていたと思います。

──もとから興味のある分野だった。

井上会社を作るの自体は、必要なお金を払って手続きを踏めば誰でもできる。でも、設立1年目は全く信用もないし、製作委員会を作ろうにも出資してくれる会社があるかはわかりません。AICライツなら実績のある会社だから、そこはクリアできる。M&Aできたことで可能性が広がりました。

しかも、僕は法律については専門外だから、AICライツで仕事できるおかげですごく助かっています。権利関係は、ルールを理解してないと戦いの場にも立てないですから。契約書の作成の仕方から、権利取得の手法まで、色々なことをアップグレードできたのはありがたいです。

代表就任は別にめでたいことじゃない

──代表取締役に就任した時の周囲の反応はいかがでしたか。

井上「おめでとう」と言われることはありましたが、僕自身は特に何も変わらないですよ。変わらず俳優はやるし、やりたいことに向けて模索中。社長になったことで「ゴールに到達したね」と言われることもありますが、全然そんなことはないです。

まだスタートラインに立っている感覚。いつも「どうすれば趣味ではなく商業として成り立つ作品にできるか」を考えています。仕事として成立させるためのビジネススキームを作りたいですね。

──特に頭を悩ませるのは金銭面?

井上やっぱり大変ですよ。舞台なら大体1年半くらいでひとつやれるくらい。小規模の制作会社で運営できますが、『ジサリス』のようなドラマだと3年はかかる。そうなると共同出資が必要です。

──AICライツとの出会いは人生の転機になった?

井上すごく助かっています。ただ、AICライツも抱えている問題はあるから、それも引き受けなくちゃならないですが。

──例えばどういった問題?

井上アニメ作品のライセンスをたくさん保有しているから、まずはその管理。無断使用されていれば、きちんと対応しなくてはいけないです。逆に、弊社でライセンスを持っていると思っていたら、過去に在籍していた社員が勝手に売っていたこともありました。

──そんなことがあるんですね……!

井上AICライツの信用問題に関わってしまうから、まずそういったものをキレイにする必要があるので、会社のこうしたタスクも並行して進めています。

「俳優として作品をつくるために何でもやる」

──俳優業、社長業、プロデュース業と、活動が多彩ですね。井上さんにとっての軸は?

井上今までもこれからも、ずっと俳優業がメインですよ。俳優に必要なことをやっていたら幅広くなっていっただけです。『神ノ牙-JINGA-』(2018年の特撮ドラマ)では役者だけでなく企画もやってて、俳優以外のことも担当するのは、それが僕にとって当たり前になっているから。俳優よりも作品が上にあると思っているからなんです。

僕は昔から、作品づくりをするのが好きでした。俳優は作品のためのパーツなんです。僕自身は表に出る仕事を長く続けていたから、俳優というパーツになる。並行して、脚本家、プロデューサー、カメラマン、ヘアメイク、他のパーツをどう埋めていくか考えていたら、企画から関わることになっていました。

──あくまで軸は俳優業で「俳優として作品をつくるために何でもやる」スタンスですね。

井上俳優を始めた時は、正直に言えば別にやりたかったわけじゃないんですよ。若手俳優ブームがあって、ご縁があっていきなり飛び込んだ感じで。

──2008年の『ミュージカル・テニスの王子様TheImperialPresence氷帝feat.比嘉』で跡部景吾を演じた時ですね。

井上そうです。ただ『テニスの王子様』は漫画も読んでアニメも見ていたし、ミュージカルもやってみたら本当に楽しくて。テニミュやりながら仮面ライダーを見て「次のライダーは誰になるんだろう」と思っていたら、自分に決まった。

──(笑)。

井上そんな感じで、勉強させてもらいながら少しずつ俳優としての道を歩んでいきました。転機になったのは25歳ですね。その頃に、自分の考えた自分のやりたい作品をやらないと、作り手として死んでしまう気がしたんですよ。

──なぜそう考えたのでしょうか。

俳優としての葛藤と息苦しさ

井上俳優あるあるだと思うんですが、仕事をする上で、やりたくない表現もやらなきゃいけないんですよ。何のために呼ばれたのかわからなかったり、ただの客寄せのために立たされているんじゃないかと悩んだりと、商業の構造に潰されてしまう役者もいます。そういう人も現場もたくさん見たし、僕自身も経験しました。ずっとそこだけで息をするのは、僕には難しかったです。

──自分のやりたい表現をぶつけられる場所が必要だ、と。

井上作品をつくる上では監督が一番大きなパーツかもしれませんが、台本を読んでどういう芝居をするか色付けするのは、やっぱり俳優。自分が楽しみながら演じられる環境を、自分で整えてる感じですね。

例えば、泣きのシーンがある時に、俳優側が「ただ涙をボロボロ流す顔だけを映すんじゃなくて、涙がこぼれ落ちるまでの過程をしっかり押さえてほしい」と思ったとします。でも、それが相談できる環境すらない場合も多々ある。基本的に俳優は、監督やプロデューサーの考えた通りに演技をやるしかないんですよ。

もちろん現場で色々な判断はあるかと思いますが、俳優の考えを無視して撮るのも違う気がして。僕が主体の制作現場では、芝居のプランもみんなで考えたいし、俳優側の不満や要望もきちんと聞ける現場にしたいですね。(#2に続く)

「脚本家にもChatGPTを教えて、書くスピードを倍にするよう伝えています」仮面ライダーディケイド俳優・井上正大が語った「AIに仕事を奪われる人・奪われない人の差」へ続く

(川俣綾加)

「作り手として死んでしまう気がしたんです」仮面ライダー俳優・井上正大が「アニメ会社の社長」に変身したワケ 外部サイト 【続きを読む】「油断すると僕も仕事をAIに取られてしまうかも」仮面ライダーディケイド俳優・井上正大が語った「ChatGPT時代の生存戦略」 【ヤバい】ファンの夢を壊した「ライダー俳優同士の金銭トラブル」 《貴重グラビア》仮面ライダーディケイド→アニメ会社社長に変身した井上正大さん(34歳)

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