『ラストマン』の圧勝

結論から言うと、“福山の圧勝”だったと言えるでしょう。

福山雅治さんと木村拓哉さんのドラマ対決が幕を下ろしたのは先月。二人の作品が最終話を迎え、その熱気のほとぼりが冷めて来た今だからこそ、客観的に勝敗の分析ができるというもの。

冷静に二人の対決を振り返ると、視聴率では福山さんの作品が圧倒していたし、SNSなどに投稿されていた感想を見ても、福山さんの作品のほうに高評価が多かったように感じます。

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福山さんが主演したのは、TBSの看板枠「日曜劇場」（日曜21時枠）の『ラストマン−全盲の捜査官−』。

木村さんが主演したのは、フジテレビの看板枠「月9」（月曜21時枠）の『風間公親−教場0−』。

90年代から主演俳優として引っ張りだこになっており、“抱かれたい男”として切磋琢磨してきた二人が、今年の4月クールのドラマで対決するということで、大きな注目を集めていました。

それぞれがTBSとフジの看板枠を背負い、しかも両作とも警察を舞台にした事件解決ものということで、否が応でも比較されるような土壌が揃っていたと言えます。

さて、そんな福山さんの『ラストマン』と木村さんの『教場0』ですが、視聴率で比較すると『ラストマン』が大きくリードしたままフィニッシュしました。

『ラストマン』の世帯平均視聴率は第1話から最終話（第10話）まで14.7％、13.1％、12.0％、12.4％、12.8％、12.1％、12.9％、12.6％、12.7％、13.4％と推移。一度も12％を下回らず、全話平均は12.9％というハイスコアを叩き出します。

『教場0』の世帯平均視聴率は第1話から最終話（第11話）まで12.1％、10.7％、9.8％、9.6％、9.1％、8.3％、8.9％、9.4％、9.9％、9.4％、10.6％と推移。本作の最高視聴率が『ラストマン』の最低視聴率とほぼ同じで、全話平均は9.8％で二桁割れの憂き目に。

今の時代、TVerの登場などで見逃し配信の再生数もヒットの指標となっており、リアルタイム視聴を計測する視聴率のみを絶対的指標とする考え方は過去のものになっています。ただ唯一無二の指標でなくなったというだけで、視聴率が今現在もヒットか否かを判断する際の貴重なデータであるのは間違いありません。

そして視聴率対決で見ると、福山さんが圧勝したのは揺るぎない事実。

また、SNSなどの書き込みを見てみると、好意的な意見は『ラストマン』のほうが多く、逆に『教場0』には酷評する意見が目立っていました。

ちなみに両作ともTVerのほうではあまり話題にならなかったため、見逃し配信の再生数で大記録を打ち立てたということはないようです。

これらの要素から総合的に判断すると、やはり福山さんの『ラストマン』に軍配が上がったと考えるのが妥当な結論。

【後編】『福山雅治『ラストマン』に『教場0』が完敗したのは「キムタク」以外に原因があった…！』では『ラストマン』が大ヒットした理由と、『教場0』がいまいちだった理由を考察していきましょう。

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