『内田康夫サスペンス浅見光彦シリーズ』（フジテレビ系、第15作から第53作まで）や『ハンチョウ〜神南署安積班〜』（TBS系）などで知られる人気俳優・中村俊介さん（48）。モデル出身の爽やかな容姿ながらいまだ独身で、多くの女性ファンを魅了する。そんな中村さんだが同『浅見光彦シリーズ』が2018年に終了し、2022年はなぜか彼が出演する公開作品がなかった。一方で、公式サイトをのぞくと、豪華な料理を楽しむ数々の写真が掲載されている。もしかして極秘裏に結婚し新婚生活を楽しんでいるのではないか、と勘ぐるファンもいるようだ。気になる俳優・中村さんを直撃した。【前後編の前編】

【写真11枚】「結婚はしていませんよ」と開口一番、極秘結婚を完全否定した俳優・中村俊介

「20の条件」はサービス精神で絞り出した。

「結婚はしていませんよ。願望はあるのですが、予定も全然ありません」

開口一番、極秘結婚を完全否定する中村さん。まだ独身を貫いていた。女性ファンはホッと胸をなで下ろしたに違いない。

中村さんは2019年にバラエティ番組『アウト×デラックス』（フジテレビ系）に出演。結婚相手に「自分より料理・掃除・洗濯ができる女」「ミニスカートをはかない」「色白で薄化粧」など20の厳し〜い条件をあげ、賛否両論を巻き起こした。その条件のせいで結婚に至らないのだろうか。

「いえ、あの結婚条件は番組を盛り上げようとかなり盛って話しただけなんです。オンエア後、ものすごく反響があって、『同感！』と賛成してくれた男性もいましたが、『男尊女卑だ！』『謝罪しろ！』といった怒りの声をたくさんいただいてしまいました。実家の家族からも『なんで、あんな好感度を落とすようなことをわざわざテレビでしゃべるんだ！』と、怒られました。

『アウト×デラックス』には仲の良い女優の遊井亮子さんがわざわざ推薦してくれたので、普段はほとんど出ないバラエティ番組に出演したんです。そして、出るからには番組を盛り上げてみなさんに笑って喜んでもらいたくて、必死で絞り出した20個だったんです」

サービス精神が旺盛過ぎたために起きた出来事だったのだ。

「不快に思われたみなさまには、この場を借りてごめんなさい、と言いたい」

批判の声にかなりショックを受けたようだが、フジテレビのサイトには「20個の条件ですが、多分18〜19個クリアできてる気がします！」「むしろ好きになりました！」「どうしたら中村俊介さんに出会えるんでしょうか」といった、中村さんのあげた条件を受けて真剣にアピールする女子の書き込みが目立つ。

「いやいや、そういう温かい声の倍以上の批判の声が届いたんです。めっちゃヘコんで後悔しました。弁解するようですが、『自分より料理・掃除・洗濯ができる女』というのは、自分は何もしないでふんぞり返って女がやれ、という意味ではなくて、僕も一緒にやる、という前提ですから。でも、不快に思われたみなさまには、この場を借りてごめんなさい、と言いたいです。

本当の僕は料理も掃除も大好きなので、“一家に一台”、家に1人いたら家がピッカピカ、重宝していただける男だと思いますよ。でも、逆にそれで結婚が遠のいてしまうのかもしれません。自分1人で何でもできてしまうし、またそれが苦にならないので、1人暮らしをしていても困ることがないんですよ」

家事好きは筋金入りで、なんと他所の家の掃除までしてしまうのだという。

「たとえば、妹が結婚して育児にてんてこ舞いになって掃除が十分にできずにいるのを見ると、『大変そうだな』『助けてあげたい』と思って換気扇やシンク、バスタブを掃除してあげるんです。ゴシゴシ風呂を磨いてキレイになると楽しいし、妹家族も喜んでくれる。それが嬉しいんです」

優しいお兄さんだ。女性に根強い人気があるのも納得。しかし、女性に人気がありすぎるのも、女性との縁を遠ざけたようだ。

「子どもの頃にテレビを見て大好きだった芸能人に熱愛スキャンダルが出ると、すごくショックでした。だから、自分はそんなことをしてファンを裏切ってはいけない、という気持ちが強かった。それで、軽い気持ちで遊んだりしないよう気をつけてきたんです」

モテる男はつらい。

20代で結婚するのが夢だった

しかし、もう48歳。子どもが大好きという中村さんは、理想の女性に出会って早くパパになりたい気持ちが強まっている。

「自分の人生プランでは20代で結婚し、子どもの運動会で活躍し『中村クンのお父さん、超カッコイイね！』って言われるのが夢だったんです。

今、妹の子どもたち──甥や姪と、僕が子どもの頃にしたように、野山を駆けまわってセミやトンボを取ったり、川で泳いだり魚を捕ったりするのがすごく楽しくて、それが僕の今の一番のリフレッシュ。童心に帰れるんですよね」

『アウト×デラックス』放送から4年。理想の女性像に変化はあったのだろうか。

「一緒にいて楽な人、趣味を一緒に楽しめる人がいいですね。子どもが何人ほしいか？2人、3人……じゃあ9人！」

取材にもサービス精神を発揮してくれる中村さんなのだった。

（後編に続く）

取材・文／中野裕子撮影／山口比佐夫

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