俳優、堺雅人が主演する日曜劇場「ＶＩＶＡＮＴ」（ＴＢＳ系）の第６話が２０日、放送された。番組の冒頭に「本日の日曜劇場『ＶＩＶＡＮＴ』には一部過激な制裁シーンがありますので視聴にはご注意ください」の注意書きが表示され、Ｘ（旧ツイッター）では「制裁シーン」が一時トレンド入りするなど反響があった。

「半沢直樹」や「下町ロケット」シリーズなど数々の大ヒットドラマを手がけてきた福澤克雄監督が原作、演出を務めるオリジナル作品で、タイトルの「ＶＩＶＡＮＴ」（ヴィヴァン）はフランス語で「生きている」などを意味する。堺は２０２０年の「半沢直樹」以来３年ぶりに日曜劇場で主演。ほかに阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、二宮和也、役所広司ら実力派の俳優陣が出演する。脚本は「半沢直樹」をはじめ福澤監督と何度もタッグを組んで来た八津弘幸氏らが担当する。

「ＶＩＶＡＮＴ」第６話振り返り

大手商社「丸菱商事」の社員、乃木憂助（堺）は、自衛隊の影の諜報部隊でテロなどを未然に防ぐ「別班」のメンバーとして活動する裏の顔を持っていた。自身が巻き込まれたバルカ共和国への１億ドル（約１４０億円）誤送金事件の真相を追う中で、謎に包まれた国際テロ組織「テント」を追う公安刑事の野崎守（阿部）らと知り合う。当初、社内で誤送金事件の責任を追及されていた乃木と、誤送金先でもあるテントに近付きたい野崎は”共同戦線”を張るが、やがて野崎は乃木がただの商社マンではなく、別班であることに気付く。一方、乃木はテントのリーダーであるノゴーン・ベキ（役所広司）が、死に別れたはずの父・卓であることを確信していた。

乃木は、テントの幹部で誤送金事件を仕組んだアリ（山中崇）を尋問し、テントの情報を引き出した。乃木はアリを殺すことはせず、家族とともに国外へ逃がす。するとアリは、「俺からの礼だ」として、世界標準時で金曜日まで有効だという数字が書かれた謎の数字が羅列されたメモを乃木に渡した。

野崎は乃木を調べる中で、父の卓についても調べていた。表向きには警視庁の第三機動隊を退職後、農業使節団の一員としてバルカに渡り、１９８４年に内乱に巻き込まれて死亡したことになっていたが、実は卓は公安部外事第一課に所属しており、農業使節団の一員のふりをして潜入捜査をしていたことが判明。元公安ならテロなどへの知識も豊富であることから、野崎は卓がテントのリーダーになっていてもおかしくないと推理した。

そのころ、丸菱商事の元財務部で、凄腕のハッカーとして脅されながら誤送金事件にかかわった太田梨歩（飯沼愛）が、１億円の保釈金を払って保釈された。保釈金、弁護士、新たな住まいを用意したのは別班。マンションでは黒須駿（松坂桃李）が待ち受けていた。そこで太田は、乃木がアリから受け取った数字の解析を開始。すぐに数字が暗号ではなくＱＲコードのような役割を果たしていることを突き止めると、特殊なプログラムでサーバーの位置の特定に入り、制限時間ギリギリで何とか突き止めたのだった。

太田は黒須を信用できず、テントのモニター（協力者）で太田を脅して誤送金事件を実行させた山本巧（迫田孝也）の仲間ではないことを証明しろと迫る。証明できなければデータのパスワードを教えずに自殺すると脅すが、駆け付けた乃木は山本に”正義の裁き”を下した映像を太田に見せて信用させた。

マンションを監視していた公安は、乃木が現れたことから何かが動くと察知して家宅捜索に踏み込んだが、太田の部屋からは何も出てこなかった。現場に到着した野崎は、壁に穴を開けて隣の部屋へ移動していたのだろうと推測。その通り、乃木、黒須、太田は住居用の部屋と作業用の部屋を穴でつなげ、捜索をやり過ごしていたのだった。

「制裁シーン」に反響

冒頭に表示された注意書きの「制裁シーン」は、ベキを中心に行われたテントの幹部の会議内で描かれた。幹部の１人、ギリアムはブラジルの会社から２億４１００万ドルを誤送金させて組織に大きく貢献。ベキから贈呈品を渡されたが、中身はなんと人間の手首と耳だった。ギリアムは銀行の協力者と共謀して多額の金を着服。それがベキにばれたのだ。ベキは持っていた日本刀でギリアムを一刀両断。「我々の資金が何のために世界から集められているのか。どうして理解できない。私腹を肥やすなど言語道断だ」と一喝した。

Ｘでは「制裁シーン」が一時トレンド入りするなど視聴者から大きな反響があり、「こんな注意文初めてみた」「覚悟して見てたら全然でした」「前話の首吊りの方が怖かった」「今の地上波ドラマって色々大変なのね…」などと話題になっていた。

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