日本テレビ系「２４時間テレビ４６愛は地球を救う」の事前連載第３回は、番組企画を深掘り。吉無田剛・総合プロデューサーは「未来の２４時間の礎を作る年」と意義を語る。走者が当日発表となったチャリティーマラソンのヒントも明かした。（宮路美穂）

「未来志向の２４時間テレビ」として、子どもや環境、ＳＤＧｓなどに注力する今回。吉無田氏は「１９７８年に２４時間テレビが立ち上がった第１期、９２年にマラソンと『サライ』がスタートした第２期。僕は今回、第３の礎を作らなくちゃいけない年だなと思った」と出発点を明かす。

「コロナ禍の３年間でチャリティーというものに対する考え方は変わった。そこをチューニングしながら１０年先、２０年先、３０年先のことを考えられるようにしようと…」。メインパーソナリティー・なにわ男子、チャリティーパーソナリティー・芦田愛菜ら新世代が未来を描く。

子どもたちが活躍する企画も満載だ。芦田は、愛媛在住の６歳のインフルエンサーで、先天性の側弯（そくわん）症の理央奈ちゃんの元を訪ねた。「今回、理央奈ちゃんが自分から考えた企画っていうのがボランティアだった。普段ＳＮＳのコメントやエールで励まされている自分が、誰かを励ましたいと自ら発信する。若い子のしなやかさを感じ、未来の２４時間テレビの風が吹くと思いました」

番組冒頭、なにわ男子はメンバー全員で、車いすの少年・山田龍芽くんとウォーターショーに挑む。「龍芽くんから泳ぎが苦手なメンバーが泳ぎを教わる。グループの中にも、もともとボーダーがない空気感がありますが、いろんな壁を取っ払うのが７人は本当に上手。一生懸命でがむしゃらな姿に、放送１発目から何かを感じてもらえると思います」。練習には若いプロデューサーも同行。「なにわのメンバーと、どうやったら思いが伝わるかという会話をすごく熱くやっているそうです」。作り手にも未来志向の魂が根づいている。

チャリティーマラソン走者は、異例の当日発表となった。これはランナーの意思によるものという。「ゴールデンのバラエティーで１時間かけて『この人でした！』と発表するのは盛り上がるし、そのやり方ももちろん正しい。ただ２４時間テレビが新しいステージに入った今、発表の仕方も時代とともに変わっていくんじゃないかと…」

ＳＮＳ上では予想合戦が繰り広げられている。吉無田氏は〈１〉いろんな人とつながっていて、影響力があって仲間が多い〈２〉たくさんの方に応援され、たくさんの方を応援もしてきた〈３〉世界を超えたつながりを持つ―と３つのヒントを明かす。

２４時間テレビの新たなステージへ。吉無田氏は「見ていただければ、気持ちがあったかくなる番組になると思います」と力を込めた。

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