中村獅童（51）が19日、都内で行われた、松田龍平（40）主演のDMMTVオリジナルドラマ第1弾「ケンシロウによろしく」（22日から配信）完成披露試写会で、ヤクザを演じ、東京・町田市でのロケで血まみれのシーンを演じた姿のまま、同市内のカレー店を訪れた後、警察に通報される“事件”に発展したと振り返った。

「ケンシロウによろしく」は、漫画誌「ヤングマガジン」（講談社）で連載中のジャスミン・ギュ氏の同名漫画を原作に、脚本をバカリズムが担当。松田は、幼い頃にヤクザに母を奪われ、復讐（ふくしゅう）のために「北斗の拳」を読み込んで暗殺拳を学び、あだ討ちを固く誓った沼倉孝一、獅童は沼倉から母親を奪ったヤクザも木村猛志を演じた。

トークの中で、俳優陣の劇中写真が公開され、頭をそり上げた極めて人相の悪い木村を演じた獅童の写真が映し出された。獅童は「久しぶり（に頭をそり上げ）とってもうれしかった。僕って、こういう顔、してるんですね。真剣にヤクザ役をやらせてもらった。特殊メーク2時間、入れ墨で5時間。夜中の3時入り…最長。ふざけるなと思ったら、こんな顔になるんですね」と笑いながら振り返った。

獅童は、撮影中に印象に残ったことを聞かれ「僕が血まみれになるシーンがあるんですね。町田の駅前でロケして、この風貌ですから外に出ちゃいけないと、空き時間にホテルのロビーにいた」と語り出した。そして「スタッフが『超お勧めのカレーがある、食べていただきたい』と言うので『血まみれじゃ、他のお客さまにご迷惑がかかるから』と言ったら、店長の方が気を使ってくださって、特別にお部屋に持っていって良いですと。ものすごい、カツカレーがおいしくて」と、好物のカレーを部屋に持ってきてもらったエピソードを明かした。

獅童は食べた後「返しに行く時、休憩時間なのでお客さんもいらっしゃらないと思い…血が付いていたけれど、どうしても、お礼が言いたかったので行って」と、自らの風貌に配慮し、店の休憩時間を利用してお礼を言いに行ったと振り返った。「マスター、すごいおいしかった。持って行っちゃいけないのに、ありがとうございました」と店主に味の感想も伝えたという。

ただ「帰った1時間後に、警察が来たらしいですから」と一般市民から警察に通報があり、警察官がカレー店に駆けつける事態に発展したという。獅童は「もともと、その場所で発砲事件が去年、あったみたいで…。また怪しい人がいると、庶民の方は正義感、強いですから『どこかで隔離され、暴行された暴力団の人が歩いています』と通報があった」と笑いながら振り返った。松田から「異常なほど、血が付いていましたからね」と突っ込まれると「自分の気持ちを、どうしても伝えたくて行ったんですけど…」と苦笑した。