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「悪名」という個性を捨てた?月9最終話、無難に着地させたラスト

「悪名」という個性を捨てた?月9最終話、無難に着地させたラスト

今夏最大のヒット作で、考察ブームを巻き起こしたのが日曜劇場『VIVANT』(TBS系)なら、こちらは今夏最大の問題作で、ツッコミブームを巻き起こしていた。

月9ドラマ『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)が、9月18日に放送された最終話(第11話)で、“穏やか”にフィナーレを迎えた。

最初に言っておくと、“穏やか”と評したのは、劇中のカップルたちが無事にハッピーエンドを迎えたことを指してはいるが、たいした盛り上がりもなかったという揶揄でもある。

『真夏のシンデレラ』は、ダブル主演の森七菜と間宮祥太朗を中心とした8名の若手俳優が共演する、夏の海が舞台のラブストーリー。月9としては約7年ぶりの本格的恋愛ドラマで、王道回帰作として注目を集めていた。

森が演じるのは地元・湘南の海を愛するサップのインストラクターで、男勝りのサバサバガール、夏海。間宮が演じるのは東大卒のエリートで、父が社長の大手建築会社に勤務する優しい好青年、健人。

ここからは最終話のネタバレを含むため、未視聴の方はご注意を。

■【ネタバレあり】ヒロインが車に轢かれそうになっていたが…

夏海が車に轢かれそうになり、夏海の幼馴染みで健人の恋敵の匠(神尾楓珠)が助けに入ろうとしたところで終わった前回(第10話)。

迎えた最終話。夏海は無事だったものの、かばった匠は足を骨折しており、大工の仕事を続けられなくなるかもしれないという状態。彼の人生を台なしにしてしまったと感じた夏海は、「近くにいてほしい」とすがる匠のそばにいることを選び、健人に別れを告げる。

ただその後、匠が自分のせいで2人が別れることはないと夏海の背中を押してくれたこともあり、最終話後半であっさり復縁。そのままハッピーエンドとなった。

ちなみに、ほかの2カップルも、片方はあっさり復縁し、もう片方は遠距離になってしまうものの、いい関係が続きそうな雰囲気で一件落着。主要キャラ全員が、わだかまりなく笑顔で迎えるフィナーレとなった。

本作は、ベタすぎる展開や古臭いセリフが昔のトレンディドラマのようだと散々な評判だった。

また常識ハズレな言動をするキャラが多かったのも酷評の大きな要因。たとえば匠は、告白してきた夏海をフッていたのにキスしてくるし、健人の親友は暴言を越えた差別発言のようなセリフを平然と吐くし、ほかにも夏海の母親や夏海の弟の彼女などありえない非常識キャラが続々と登場。

ネットでは、物語の展開やキャラの言動にツッコミの嵐となる作品となっていた。大筋のストーリーや挿入されるシーンは、昔のトレンディドラマの焼き直しのような感じなのに、要所要所でモラルがぶっ壊れたキャラが予想外の場の荒らし方をしていたわけだ。

往々にして大ヒットするドラマは、いい意味で視聴者を驚かせてくれる想定外のことをしてくるものだが、この作品は悪い意味で想定外のことばかりしてくるから、視聴者から愛されなかったのかもしれない。

■悪名は無名に勝るのに…“悪名”という個性を捨ててしまった

しかし、最終話は相変わらず昔のトレンディドラマのようなマンネリなストーリーだったものの、匠や健人の親友は性格的にずいぶん丸くなってトンデモな行動も発言もしなくなっていたので、ツッコミ要素はほとんどなし。

毒にも薬にもならないような意外性の薄い展開で、予想どおりのハッピーエンド。「悪名は無名に勝る」を地でいく話題の集め方をしていたのに、最終話は“悪名”という個性を捨てたという印象が強かった。

前回ラストは交通事故で引っ張っていたのだから、匠が亡くなってしまって夏海が闇落ちするとか、夏海が記憶喪失で健人のことを忘れてしまうとか、ツッコミ覚悟でそれぐらい古典的な大トラブルでクライマックスを掻き乱したほうが、まだマシだったかもしれない。

――本作は、フジテレビの「ヤングシナリオ大賞」を昨年受賞したばかりの新人脚本家・市東さやか氏による完全オリジナル作品なのだが、放送開始前に異例の発表がされていた。

ストーリーの結末が決まっておらず、キャストの芝居や視聴者の反響などを見て決めていくと、プロデューサーが語っていた。それこそ、SNSやネットニュースのコメントで、結末が変わる可能性があったということだ。

そのため、視聴者からさんざん叩かれた新人脚本家がひよってしまって、とにかく無難に着地させてしまったようにも見える最終話だった。

というか、そもそも市東氏は本当にこのベタベタなラブストーリーを書きたかったのだろうか。いまどきの有望な若手脚本家が自ら望んでこの物語を生み出したとは、とうてい思えない。

プロデューサーなど局のお偉いさんたちから、こういう話にしろだとかああいうシーンを入れろだとかうるさく指示されて、操り人形のように書いていった結果、こんな破綻しまくったドラマになってしまったのではないか……と邪推もしてしまう。

世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)第1話が6.9%でスタートした本作は、最終話は6.3%でフィニッシュ。全話平均は5.6%となり、月9ワーストを更新したという。今は見逃し配信で視聴するドラマファンも多いため、視聴率はいくつかある指標のひとつでしかないものの、最低記録を更新してしまったのは事実。

残念ながら、月9で恋愛ドラマの復権は叶わなかったというわけだ。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』にて恋愛コラムを連載中。ほかに『現代ビジネス』『文春オンライン』『集英社オンライン』『女子SPA!』などにコラムを寄稿

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