芸能ニュースなどの芸能情報から掲示板で雑談!

芸能速報チャンネル ごしっぷる

「女性向けAV」ではなぜ“盗撮っぽい視点”が人気なのか 東大の“女性向けAV研究者”が語るその意外な理由とは

AV(アダルトビデオ)といえば、「男のためのもの」と思う人がほとんどだろう。ところが、AV界には「女性向け」の作品群も存在し、そこでは容姿端麗な男優たちがエロティックな身体を披露しつつ、情交を繰り広げている。さらに、彼らを支える熱心な女性ファン層も存在するというのだ。

【写真】男性向け作品にはない「独特の視線」とは

女性向けAVは、普通のAVと何が違うのか。カメラは男優をどのように映すのか。そして、「エロメン」といわれる、専属男優たちの魅力とは……。女性向けAVの研究で東京大学大学院博士課程を修了した、男性研究者に聞いた。(全4回の1回目/続きを読む)

◆◆◆

「女性向けAV」ではなぜ“盗撮っぽい視点”が人気なのか 東大の“女性向けAV研究者”が語るその意外な理由とは
服部恵典氏Ⓒ今井知佑/文藝春秋

服部恵典女性向けAV研究者
1993年北海道生まれ。2012年東京大学文科三類入学。社会学専修に進み女性向けAVの研究を始める。2016年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程に進み、2023年同博士課程修了(社会学)。博士論文は『「女性向け」アダルトビデオの社会学的研究──性的主体化と抵抗可能性』。現在、東京大学高大接続研究開発センター特任研究員、神奈川大学人間科学部非常勤助手

女性向けAVの最大の特徴は「視線の向き」

──「女性向けAV(アダルトビデオ)」とは、どういうものを指すのでしょうか?

服部いわゆる「普通のAV」は、《異性愛者の男性視聴者》を想定してつくられていますよね。

ところが15年ほど前から、《異性愛者の女性視聴者》へ向けて撮りおろされた作品も、継続的に発売されるようになりました。制作しているのは女性向け専門のメーカーで、女性監督という場合が多いですが、男性向けAVメーカーが発売することもあれば、男性監督が撮ることもあります。

──では、女性向けAVが男性向けAVと違うのは、どんなところですか。

服部僕が最も違うと思うのは、視線の向きです。

「男性をエロく撮る」という大発明

──視線、というのは?

服部一言でいうと、女性向けAVでは「男性をエロく撮る」のが大事です。

男性向けAVは《男性が見たいもの》を撮るので、カメラの先にいるのはほぼ女性です。特にセックスシーンでは「男性の視点から女性を見る」。つまり男性はカメラとほぼ同じ位置にいて、画面には女性が映ることが多いですよね。

ところが女性向けAVでは、これが逆転します。女性視点のときは、ちゃんと男性が映るんです。

──女性向けAVでは、女性が手前にいるときは、男性が奥にいる。

服部当たり前だと思うでしょう。でもAVにとっては、ひとつの発明だったと思います。

実は男性向けAVにも、女性視点の映像はないわけではないんです。しかし、そのカメラには女性しか映らない。女性同士だったり、女性の自撮りだったりします。「女性視点のときに男性が映る」というのは、男性向けAVではあり得なかった発想なんです。

AVの中に「男性」は映らないほうがいい

──男性向けAVの中では、「男性」という存在はできるだけ排除される?

服部はい。よっぽどのスター男優でもなければ、名前も載りません。セックスが始まると、男性、特にその顔は、できるだけ映らないほうが好まれます。男優自身がカメラを持つ「ハメ撮り」などは、その典型でしょう。

──そうですね。カメラを持っていると、自分の顔を撮るのは難しそうです。

服部男性向けAVは、カメラの視線を通じて男優と一体化して、そこに映る女優とセックスしている感覚を与えるものがほとんどです。だから男性向けAVの男優は、一体化するための空っぽな“器”に徹する存在でした。

セックスする男女を「客観視」するカメラ

──女性向けAVは、「見る対象」として男性を撮ることを始めたんですね。

服部そうですね。ところが、「女性向けAVでは視線が反対だ」という当たり前の話では終わらないのが、面白いところです。女性視点はたしかに革新的でしたが、女性向けAVは「第三者視点」が多いのも特徴なんです。

──第三者視点、とは?

服部男女どちらの視点でもない、客観的な視点です。男女2人を映すので、カメラは少し引いた位置になります。

一人称視点で疑似セックスに没入するのもたしかに楽しいですが、映像の世界に巻き込まれるのは、ある意味で恐怖です。第三者視点でも、視聴者は登場人物と同一化できますが、切り離された世界として安心して見られます。

だから女性向けAVでは、「盗撮」っぽい視点が人気なんです。

女性向けAVの「ハメ撮り」の“不思議さ”

──登場人物が自らカメラを持つ撮影法は、女性向けAVにもあるんですか?

服部たまにあります。「ハメられ撮り」とか「逆ハメ撮り」とか呼べばわかりやすいんでしょうが……。女性だって「ハメ」るんだから、そのまま「ハメ撮り」でいいかもしれませんね。

カメラを持つのは、女性とは限りません。カップルの手元に何らかの理由でカメラがあって、彼氏と彼女が撮り合ったりするんです。男性向けAVでは、男性がカメラをほぼ持ちっぱなしなので、かなり違いますよね。

──カメラが、カップルの雰囲気を盛り上げるグッズのようなものになっている。

服部現実に、セックスする場にカメラがあるとして、彼氏だけが撮影していたら、ちょっとおかしいじゃないですか。彼女が「私にも撮らせてよ」と、ちょっかい出したりしたくなると思うんです。

たとえば『撮りながらえっち。』(SILKLABO)という女性向けAV作品では、彼氏がスマホで彼女を撮るだけではなく、彼女も責めたり責められたりしながら、スマホで彼氏を撮影します。

面白いのは、ハメ撮りのはずなのに、スマホで撮っている映像が視聴者の見る画面に映るわけじゃないんです。視聴者はあくまで「第三者視点」で、少し離れた位置の定点カメラを通して、ハメ撮りしている2人を見ることになります。

この作品では、カメラは一人称視点の映像を撮るためのものではなく、カップルのイチャイチャを盛り上げる小道具のひとつなんです。

「セックスを自撮りして」と男優に指令

──男性向けAVではあまり見ない世界ですね。

服部そうですね。他には、監督から男優に「セックスを自撮りしてきなさい」と指令が下る、というパターンもありました。

『主導権奪い合い⁉翻弄されっぱなしの自撮りエッチ』という作品では、「ふたりでお互いを撮りながらエッチしてみて」という指令が下ります。なのでカメラ自体は男優が持っているんですが、あくまでも「自撮り」なので、映るのは男性か、男女一緒なんです。

もちろん中には、「エッチなお姉さんが年下のかわいい男の子をナンパして…」みたいな、男性向けAVの性別をそのまま逆転したようなものも、なかったわけではありません。面白い試みでしたが、あくまで例外的なものという位置づけでしょうか。

――カメラの視点以外に、男女のAVで違うところはありますか?

服部女性向けAVのほうが、ストーリー性を重視する傾向があると思います。もちろん、作品のメインはセックスシーンです。ドラマが見たいわけじゃない。

でも、セックスに至るまでのシチュエーションや、関係性の描写が長めなことが多いです。行為後のピロートークにもある程度の時間を割くなど、「セックスの前後で、2人の関係性はこう変化した」というのを見せますね。

──たしかに、男性向けAVでは、行為後のシーンはあまり見ないですね。

服部射精したら画面がフェードアウト……というものが多いと思います。

全体的にいうと、「自然で普通」を大事にしている印象でしょうか。女性向けAV最大手メーカー・SILKLABO(シルクラボ)ができた経緯からして、「AVの派手なセックスを真似されたら女性は困る」という不満がありました。女性向けAVには、「普通」の人たちの「普通」のセックスを撮りたい、見たいという思いがあるのかもしれません。「普通」とは何なのかはさておき。

──では、アクロバティックな体位は少ない?

服部僕はSILKLABOのほとんどの作品を見ているつもりですが、せいぜいシックスナインぐらいでしょうか……。女優の顔にフィニッシュする場面は見たことがありません。

女性向けAVで「避妊」が大事な理由

──SILKLABOといえば、男性が避妊具をつける場面があるのも特徴とか。

服部ええ。女性のほうが、妊娠のリスクに敏感だからでしょうね。性欲を高めるためにAVを見るのに、話の中に妊娠の予感があると、“快楽・娯楽”としてのセックスに集中できないからでは……と思います。男性向けAVで「生」が人気ジャンルなのとは、全く違いますね。

ただし、これはあくまで「女性向けAV」の傾向で、女性の中には「生」を好きな人もいます。というのも、大手アダルトサイト・FANZAの2018年のレポートによると、女性ユーザーの人気検索ワード11位は「中出し」でした。男性だと8位ですから、大きく異なるわけではありません。

〈「イケナイ関係」「そんなつもりじゃ…」女性向けAVが生みだした“独自タグ”の世界「◯◯なし」という検索方法も〉へ続く

(前島環夏)

「女性向けAV」ではなぜ“盗撮っぽい視点”が人気なのか 東大の“女性向けAV研究者”が語るその意外な理由とは 外部サイト 【写真】男性向け作品にはない「独特の視線」とは

この芸能ニュースに関連する芸能人

  • +お気に入り登録

関連芸能ニュース

「納得ができるものではない」令和の虎 収録中に出火トラブルでビルオーナーから“高額”違約金請求され不満吐露

「納得ができるものではない」令和の虎 収録中に出火トラブルでビルオーナーから“高額”違約金請求され不満吐露

登録者数116万人を誇る人気YouTubeチャンネル「令和の虎CHANNEL」。4月30日に「大変なことになりました。」と題する動画がアップされ、収録中に火災が発生するトラブルが勃発した。 動画では「FC(フランチャイズ)版TigerFunding」企画が行われ、から揚げ店の全国展開を志願する経営者が登場。審査員たちの目...
蟹江敬三さん長男が子役・若山耀人容疑者の逮捕に嘆息「ここまでの転落人生は稀に見る悪例」

蟹江敬三さん長男が子役・若山耀人容疑者の逮捕に嘆息「ここまでの転落人生は稀に見る悪例」

14年に亡くなった俳優蟹江敬三さんの長男で俳優の蟹江一平(47)が2日、X(旧ツイッター)を更新。栃木県で夫婦の遺体が見つかった事件で、1日に新たに死体損壊容疑で逮捕された元俳優の若山耀人(きらと)容疑者(20)について思いを述べた。 蟹江は「純朴で真っ直ぐな少年は、わずか数年後に死体を遺棄し損...
美空ひばりさんの長男&親友が『徹子の部屋』に登場 『不死鳥コンサート』の裏話を告白

美空ひばりさんの長男&親友が『徹子の部屋』に登場 『不死鳥コンサート』の裏話を告白

美空ひばりさんの長男・加藤和也氏、親友の石井ふく子が、2日放送のテレビ朝日系『徹子の部屋』(月〜金後1:00)に出演する。 【写真】美空ひばりさんの秘話を語る長男&親友 美空ひばりさんが亡くなって35年。今でも亡くなる1年前に行われたいわゆる『不死鳥コンサート』は語り草になっている。今回はその...
髪切って激変!人気フリーアナのイメチェンが話題「誰だかわからない」「新鮮」「20代後半でも通用」

髪切って激変!人気フリーアナのイメチェンが話題「誰だかわからない」「新鮮」「20代後半でも通用」

フリーアナウンサーの高島彩(45)が1日、自身のインスタグラムを更新。普段と雰囲気がガラっと変わった姿を披露した。 高島アナは、いつもはまとめている髪を下した写真を投稿し「髪を切って娘のお迎えへあたたかさに慣れた身体に堪える冷たい雨ですね体調を崩さないようにお気をつけください」とつづった。 ...

コメント(0)

名前
コメント
※必須
http://scoopire.net