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XJAPANのToshI、GACKT、HYDEなど、数多くの大物ミュージシャンのサポートギターを務めるMiAさん。今年の夏、X（旧：Twitter）に投稿した「衝撃の告白」が、大きな話題を呼んだ。

〈男に乳首いらんやろ。ってずっと思ってたから切除した。断捨離。〉

大きなガーゼらしきものが両胸に貼られた写真は、強烈なインパクトを残した。

それにしても「乳首を断捨離」とは、いったいどういうことなのか。

「乳首切除」の真相を本人に聞いた。

「2.7万いいね」となった投稿

友人のために乳首切除を決断

ーーあらためて乳首切除に至った経緯を教えてください。

「実は、最近すごく仲の良い女友達が乳がんになったんです。彼女は手術で胸をなくしたことに落ち込んでいました。女性にとって乳房は大きな役割を持っているけど、よくよく考えたら男にとっては不必要じゃない？と考えました。ギターを弾く時にもストラップに引っかかるし。前からいらないんじゃないかと思っていたので、これを機になくしちゃおうと手術を決めたんです」

ーー乳がんで乳房をなくした友人を励ます意味も含めて、手術を決断したということですね。

「そうですね。自分が手術した後に『乳首なんかなくてもどうってことないから、元気だせよ』と言ったんです。すると、彼女は『めっちゃ元気出たわ！』と喜んでくれてました。」

ーー身体を張ったエールですね。乳首を切除することに抵抗はなかったですか？

「抵抗はないです。普段から人体改造をしてて、手にもマイクロチップが入ってるので。それと、実際のところ手術は1回目で、まだ乳首は完全になくなっていません。今は乳輪を削って小さくしている段階。2回、3回と手術をして乳輪のバランスを見て……最終的に乳頭をなくしちゃおうかなと」

インタビューに応じるMiAさん

「がん情報サービス」によると、人口の高齢化が主な要因として、全国のがん患者は1985年から増加し続けている。その数は横ばい状態にあり、厚生労働省と国立がん研究センターの「2019年の全国がん登録」では、新たにがんと診断された罹患数は99万9075人に上る。

部位別の罹患数で最も多いのが、男性の場合、前立腺がんで9万4748人（16.7%）。女性は、乳がんが9万7142人（22.5%）という結果だ。女性の場合、乳がん発症のリスクを減らすため、予防的乳房切除術を選択する人も近年増えているという。

30分で終わった手術。身体的な変化は？

ーー手術は何科で、どのようにして行われたのか教えてください。

「美容整形外科ですね。局所麻酔をしてから、乳輪の余分な部分を切って範囲を小さくします。手術自体も30分くらいで終わるので簡単ですよ。副作用とかも特になくて、若干痛むくらい。当日からシャワーも浴びることができました。切った部分は他の皮膚と同様になるので、数日したら違和感はなくなりますね」

ーーそんなに簡単なんですね。身体的に変わったことはないのでしょうか。

「身体的に変わったことはないです。唯一のデメリットといえば、ジムに行ったり、飲み会に行ったりすると、『乳首の人だ』と言われたり『乳首見せろ』と言われるくらいですね。だから普段はこうしたニップレスをつけてます。

今は手術で乳首を小さくしたり、乳輪を狭くしたりする女性は多いらしいんですけど、男性の患者さんも結構いるみたいです。男性のほうが、人前で脱ぐ機会が多いからですかね。想像以上に需要があるようです」

近年では、男性で乳がんを発症する人も少なくない。国立がん研究センターの情報によると、乳がん全体の約1%を占めている。歌手のBro.KORN（ブラザー・コーン）が今年8月、乳がんと診断されたことを自身のSNSで発表した。ステージ2と早期発見できたため、命には別状ないと主治医から告げられたという。

GACKTも共感「乳首はなくてもいい」

ーーミュージシャンのGACKTさんはX（旧：Twitter）で「ステージ上でギターストラップが乳首に引っかかっているのを見ると、画が美しくない」とツイートされていました。

「男性キャラで乳首が描かれていないアニメを見たことがあります。たしかに、乳首を描くと逆に絵としてバランスが悪くなるというか…。僕が人体改造する理由もそこにあって、アニメが好きなんです。CGとか、人間っぽくないものに憧れてます。最終的には、AIみたいになりたいので」

ーー男性に乳首は必要ないとおっしゃってましたが、乳首が性感帯として機能している場合、切除したらもったいない気がします。

「取っても皮膚の神経は残ると聞いたことがあるんですけど、実際どうなのかはわからないですね。僕はもともと乳首が性感帯ですが、必要ないかな…。それに現代の医療技術なら再建もできますし。欲しくなったら取り戻すこともできます」

ーーちなみに周りの反応はどうでしたか？

「結構引かれましたね（笑）。でもマイクロチップ入れてるし、やっててもそこまでおかしくないだろうなみたいな雰囲気は感じました。

左手の甲に埋め込まれたマイクロチップが反応して光っている様子

あと、SNSでは「私も乳首取ってます」と、女性からリプライを多数いただいて。僕の友達のように乳がんで取ったのかどうかはわからないですけど、意外といるんだなあって。結果そういう人達も励ますことができたなら、幸せなことです」

乳首もオシャレをする時代

ーー乳首の手術をしてから、心境の変化があれば教えてください。

「これからは乳首もオシャレをする時代だなと思いました。日替わりでニップレスをつけるのも楽しいです。手術後にアートメイクで乳首をすこし赤くしたんですけど、これも悪くないなって。赤やピンクだけじゃなく、黄色とか緑とか入れようと思えばどんな色でも入れられるみたいです」

ーー今後はどのような活動をしていきたいですか？

「いろんなミュージシャンのサポートをやっていきたいですね。やっぱり自分が好きな方や憧れの方と演奏できることに喜びを感じますから。サポートもやりながら、人体改造を変わらず続けていきたいです」

ーーどのような人体改造を？

「直近でも手術の予定がたくさん入ってて、舌を分裂させるスプリットタンや、耳の先端を尖らせるエルフ耳、顎の骨もいくつか切ります。しばらくはダウンタイムで顔がパンパンかと（笑）。眼球にタトゥーを入れるのも憧れてるんですけど、失明の危険性があるので、まだ考え中です」

男性の乳首は女性のように授乳などの役割がないため、他の用途はあまり考えづらく、たしかに小さな突起物以外のなにものでもない気がする。MiAさんの場合、友人のためでありながらも、「究極の美」を追求した末の決断でもあったのだった。

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