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「かけもちロケ」を現場撮
長女誕生からわずか1年で、NHK朝ドラなど引っ張りダコ

夜風が気持ちよかった10月上旬のある夕方、都内の商店街は買い物客で賑わっていた。大盛況だったのが「ベーカリー〇〇」と店名の一部が隠されたパン屋だ。

「実はここで人気ドラマ『義母と娘のブルース』（ＴＢＳ系）のロケが行われているらしいんですよ。先日、主演の綾瀬はるかさん（38）と佐藤健さん（34）が来たときは、大騒ぎしちゃいました（笑）」（近隣住民）

夜の帳（とばり）が下りたころ、路上にセットされた赤いママチャリの隣に、黒髪を後ろに束ね、黒縁メガネをかけて現れたのは綾瀬――ではなく、蒼井優（38）だった。

ドラマの設定が冬なのか、やや地味目な厚手のコートにサンダルというスタイル。その隣をスーツ姿の松田龍平（40）が歩いていた。思わぬ″豪華カップル″の登場に、野次馬は大いにざわめいた。

蒼井は’06年の映画『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝き、’18年には『彼女がその名を知らない鳥たち』で最優秀主演女優賞を受賞した実力派。

先日、大ヒットドラマ『ｓｉｌｅｎｔ』（フジテレビ系）の村瀬健プロデューサー（49）が「何回もオファーして、全部断られている」というエピソードをテレビで紹介。「僕らテレビプロデューサーにとっては孤高の女優さん。日本でも何本の指に入る敷居の高い女優さん」と絶賛したのが記憶に新しい。

プライベートでは’19年にお笑いコンビ『南海キャンディーズ』の山里亮太（46）と結婚。昨夏、長女が誕生したばかりだが、育休に入るどころか、現在放送中の連続テレビ小説『ブギウギ』に出演。趣里（33）扮するヒロインの鈴子が憧れる「梅丸少女歌劇団」のトップスター・大和礼子を演じている。

１歳になったばかりの長女を連れてロケ地の大阪で撮影に臨んでいる――はずが、どうして都内の商店街に!?家庭に入った女優が急に働き始めるのは″離婚が近い兆候″という声もあるが……。

「孤高の女優の”かけもちロケ”を訝（いぶか）る人がいるのはわかりますが、そこが蒼井の蒼井たるゆえんなんですよ。彼女のこだわりの強さが″敷居の高さ″に繋がっているのですが、逆に言えば自分が好きな仕事なら、どれだけスケジュールがキツかろうが、ギャラが多少安かろうが、蒼井は引き受ける。

以前、大好きなアイドル『アンジュルム』のムックの編集長を引き受けた時なんて、普段は絶対にＯＫしないであろうアイドル雑誌やオジサン雑誌の取材も、宣伝のために喜んで受けていましたから。『ブギウギ』は歌劇団のスターという役どころが、宝塚好きな蒼井に刺さったのでしょう」（放送作家）

ＮＨＫ関係者によれば、長女出産の４ヵ月後には、２歳の時から習っていたバレエのレッスンを再開。女優復帰の準備を着々と進めていたという。このストイックさがある限り、蒼井は「女優オーラ」を放ち続けるに違いない。

『FRIDAY』2023年11月3日号より

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