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〈偏差値50台から合格〉“発達障害で高IQ”の息子が突然「麻布中学を受験したい」と…元テレ東アナが、我が子の特性を理解するまで

元テレビ東京アナウンサーで、現在フリーアナウンサー、ナレーターとして活躍する赤平大さん(45)は今年4月、発達障害と高IQの特性を持つお子さんが、偏差値50台から名門・麻布中学に合格したことを公表した。

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突然判明した、我が子の「特性」。最初は「発達障害ってなに?レベル」だった赤平さんは500本の論文を読んで知識を深め、支援のための資格を取得した。そして現在、発達障害・ギフテッドに特化した動画メディア「インクルボックス」を立ち上げ、息子の中学受験に活用した知見や支援情報などを提供している。息子の支援に始まり、政治にも声を届けるまでに至った歩みを聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)

〈偏差値50台から合格〉“発達障害で高IQ”の息子が突然「麻布中学を受験したい」と…元テレ東アナが、我が子の特性を理解するまで
赤平大さん©山元茂樹/文藝春秋

◆◆◆

家族のことを公表した理由

――お子さんが発達障害と高IQという特性があることをメディアで語られています。発信のきっかけは?

赤平大さん(以降、赤平)もちろん、家族のことは本当なら明かしたくなかったです。ですが、発達障害に対する社会の認識のアップデートが間に合わず、息子の将来が心配だったので。

息子にすべての事情を説明したところ「お父さんのインクルボックスの活動は僕だけじゃなくたくさんの人を救うと思う。僕も自分の発達障害を多くの人に正しく知ってほしい。だから公表して良いよ」と言ってくれたので、苦渋の決断でしたが公表しました。

――「発達障害に対する社会の認識」で苦労する面が多かった?

赤平苦労しかなかったですね。小学生の時は、いじめはもれなくありました。転校先を探してもずっと最適な逃げ場がなくて、その果てに、息子が努力して運良く麻布中学に入学しました。でも麻布が安心できる場所かどうかはまだわからないので、私は小学校時代と変わらず毎日心配しています。

年長のときに発達障害と高IQが発覚

――お子さんの特性に気づいたきっかけはなんだったのでしょうか。

赤平息子は、4歳頃には、保護者向けに書かれたお知らせも英語も読めていたそうで、その様子を見ていた保育士さんから、「ご自宅で勉強しているんですか?」と聞かれました。特別なことはなにもしていなかったのでそれを伝えると、「一応受けてみてはどうでしょう」と、検査をすすめてもらいました。当時の私は知識がなく、子どもの発達として息子がどういう水準にあるのか、まったくわかりませんでした。

その後、医師や行政の検査などを経て、年長のときに発達障害のひとつであるADHD(注意欠如・多動症)と高IQの特性があると診断を受けました。今は、ASD(自閉スペクトラム症)とLD(学習障害)の傾向があることもわかっています。

――診断を受けた時、どのように感じましたか。

赤平「発達障害ってなんだろう」くらいの感覚でした。特に困っていることもなかったし、何がいけないんだろう、くらいでしたね。

発達障害のことを大学の図書館にこもって調べまくる

――困りごとが出てきたのはいつ頃から?

赤平小学校に入ってからです。授業を座って聞けない、集団行動ができないのは当たり前で、忘れ物をはじめ、身の回りの管理もまったくできなくて。それでも1学期は、他の子もできない子だらけなのでそこまで目につかなかったのですが、2年生に上がる頃には皆大体、一通りのことができるようになっていて。そんな中、息子1人だけがずっとできないまま。そうなると、クラスからも浮いてしまうわけです。

これは大変だと、僕もこの頃から発達障害について本格的に勉強をはじめました。

――発達障害に関する論文にもあたったそうですね。

赤平500本は読んだと思います。息子が発達障害と高IQだと診断を受けた頃、ちょうどMBAを取得するために早稲田大学の大学院に通っていました。師事していた教授からも、「調べ物をするなら原典に当たったほうがいい」と言われていたので、それなら発達障害の原典もあるはずだとハッとして。その日から「赤平は早稲田に住んでいる」と言われるほど、大学の図書館にこもって、狂ったように資料をコピーしまくっていました。

論文の内容と実際の現場との“矛盾”

――論文にあたってどんな発見がありましたか。

赤平まさに今の活動にもつながることだったんですけど、500本の論文を読んだ頃、「あれ?」と思う矛盾があったんです。

2005年に発達障害者支援法が施行され、学校の先生や保育士たちに対して発達障害の知識を深める土壌ができたにもかかわらず、2010年代の論文で、教育にかかわる現場職員たちの発達障害への知識が高まっていない、というデータにぶち当たりました。それも、1つや2つじゃないんです。

当時は法律の施行から10年も経っていたのに、現場の方のアンケートを見ても、発達障害のある子どもに適切な支援ができないばかりにクラス崩壊を起こしている、という悲鳴が散見されました。

――せっかくできた法律が、現場では活きていなかった?

赤平データ上は、ほとんどの教員が研修を受けていることになっていましたが、実際は先生が忙しすぎるがゆえに、代表の数人だけが参加して、その先生から同僚に伝えることで多くの教員が、記録上では「受講済み」となっていたようです。

そのしわ寄せを受けるのは、子どもはもちろん、矢面に立っている先生たちも、知識がないから苦しいわけです。これは誰も得しない制度なんじゃないかと思い、文科省に要請に行ったり、ロビイングもするようになりました。

“健常の世界”での無理解に保護者はジレンマ

――発達障害で大変な思いをしている家族は多いかと思いますが、自分の子どものことで声を上げるのはむずかしいと感じますか。

赤平学校などの教育機関側に要請をするのも、保護者は怖いと思います。環境が整っていないところほど、訴えがどのように評価されるかわからないでしょうし、親からすれば、ある意味、子どもが人質にとられているようなものですから。

あと、そもそも子どもの発達障害をカミングアウトしたくない親は多いんですよ。

――赤平さんとは真逆のスタンスの方が多い?

赤平発達障害に限らず「できることなら自分の子どもは健常の世界で生きてほしい」と考えるのが、すべての親の共通の考えではないかと思います。

――赤平さんのお子さんは周囲の理解不足もあって、“健常の世界”でいじめに遭いました。隠すことで、社会にとってその子の特性が伝わらないこともあるように感じます。

赤平だから保護者はジレンマなんです。「子どもの状態がいつか良くなって社会に適応できるようになるのではないか」という希望もあるけど、目の前にはトラブルが山積していて。

発達障害の子どもとの生活は波が激しいので、問題のない状態、いわゆる「普通」のことも多々あるんです。そうすると、親からすれば「やっぱりうちの子は健常だ」と思いたくなる。

発達障害の知識があるかないかで対応が全く異なる

――赤平さんは、「うちの子はいつか健常になる」という希望はないですか。

赤平僕は勉強した結果、発達障害は多様な個性の中のひとつと捉える「ニューロダイバーシティ」という考え方に共感しています。ですので、そもそも「健常になる」という考え方をしたことがありません。「発達障害を治す」という考えも当てはまらず、発達障害をLGBTQに近い概念で捉えています。

その上で、やっぱり発達障害の知識があるかないかで、対応が全く異なるんですよね。発達障害は「怒られの天才」と言われますが、怒られるのは前提とした中で、いかにそれを挽回させるかということを意識してコミュニケーションをしています。

あと、勘違いされやすいのですが、発達障害の人は暴力的になりがちだったり、ヒステリックになりやすいと言われることがありますが、それは、「発達障害だから」ではないんですよ。

――どういうことでしょうか?

赤平専門的な話になりますが、「二次障害」というものがあります。ものすごく簡略化してお話しするので言葉足らずで誤解されてしまうかもしれませんが、発達障害の人が、小さい時から怒られ続けて自己肯定感を徹底的に叩きのめされた結果、「自分はダメな人間だ」と落ちていくと、鬱になる。逆に、「俺は悪くない。社会がおかしい」となると、反抗挑戦性障害になりやすく、挑発的になってしまう。

息子へのいじめを止めるため、積極的に学校に関与

――発達障害であることと、問題行動は別の話ということですね。

赤平「発達障害だから危ないよね」と思われがちですが、そこはイコールではなくて、環境がすべてではないかなと思っています。世界の多くの専門家が、発達障害当事者を改善せよ、ということより、社会の認識を高めて、いかにダイバーシティを実現するか、それしか道がないと主張しているんです。

そういった意味で、僕は息子へのいじめを止めるために積極的に学校に関与しました。いわゆる、環境調整ですね。

カミングアウトしたほうが楽になる

――具体的にはどんなことをされたのでしょうか。

赤平例えば、小学校の時は毎日息子を学校まで送り迎えしていました。その際、学校の子たちに「おはよう」「さようなら」「今日何したの?」と6年間、声をかけ続けました。多くの学校や地域で取り入れている「見守り活動」を毎日勝手にやっていたんです。すると、「あれは赤平の父ちゃん」という認識が子どもの中で高まります。知っている人の子どもはいじめにくいですから、いじめもだんだんなくなりました。他のお子さんも私が日々付きそうことで、「あの子は何かあるんだ」と大きくなるにつれて理解します。

なので、カミングアウトしたほうが楽になると僕は思っているんです。ただ、それができないのもわかります。やっぱりまだまだ社会的な認知は高くないし、障害者というレッテルで生きなきゃならないのは辛いのでしょう。

でも、無理やり健常者として生きた結果、二次障害になって、会社に適応できず退職してしまう人も少なくありません。大人になっても発達障害の自分を理解してもらえない辛さは息子にとっての将来のリスクなので、減らしたいですよね。

動画サイトで発達障害に関する支援方法や情報を発信することに

――現在、発達障害・ギフテッドに特化した動画メディアも立ち上げられています。

赤平先ほどロビイングをしたと言いましたけど、一昨年、文科省の担当者に申し入れをした際、彼らも現状の歪みを理解していて、「厚労省と文科省にまたがったプロジェクトチームを作ったばかりです」と話していました。その時、ああ、これではうちの子は救われないと確信したんです。2省にまたがると、物事を決めるスピードが遅くなりますから。

もうこれは自分がやるしかないと思い、発達障害に関する支援方法や情報を発信する「インクルボックス」という動画サイトを立ち上げて、活動をはじめたんです。親だけじゃなく、先生も、企業も、知識を持つだけで意思決定が全然、違うものになりますから。結果的にこの「インクルボックス」が息子の麻布中学受験に役立つとは、当時は全く想像していませんでした。と言いながら、僕も反省ばっかりなんですけどね。

名門・麻布中学を受験することになったきっかけ

――お子さんとの日々で反省することが多い?

赤平息子は人の言ったことを何度も忘れるんです。それは仕方ないと理解しつつも、強く叱ってしまったことがあって。「なんで忘れるの?」と聞いたら、「日々反省することが多すぎて心が持たないから」と言われました。「怒られの天才」と言われるほどですから、発達障害の子はとにかく日々、普通の人より怒られて悲しい思いをしているわけです。だから、忘れることで自己防衛をして生きているんだと初めて気づいて、息子に謝りました。

――そんな中で、男子御三家として知られる名門・麻布中学に合格されました。受験のきっかけは?

赤平入試の2か月前、突然息子から「麻布中学を受けてみたい」と言ってきたんです。もともとサポートの体制の薄い公立に入れる気はなかったのですが、かといって進学塾でも受け入れてもらえず、どうしようかと考えていました。

実は小3の時、息子を見てもらった当時の麹町中学校の工藤勇一校長(現・横浜創英中学校・高等学校校長)から、「お子さんは麻布中学が合うのでは」とアドバイスをもらっていたんです。その際、すぐに麻布の過去問も購入しましたが、あまりにレベルが高く、本は閉じたままになっていたのですが……。

撮影=山元茂樹/文藝春秋

〈「たった2か月で合格したわけではない」“発達障害で高IQ”の息子が名門・麻布中に入学…元テレ東アナが我が子と歩んだ受験までの道のり〉へ続く

(小泉なつみ)

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