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ピン芸人「やしろ優」とお笑いコンビ「どんぐりぱわーず」によって運営されているYouTubeチャンネル『ぽちゃHOME』。ぽっちゃり女芸人3人によるこのチャンネルは、3人が食事を囲みながら、自由におしゃべりをする動画などが人気を博している。

そのなかでも特に人気となっているのが、150cm100kg32歳のどんぐりぱわーず・あいこがマッチングアプリを用いた恋人探しに励む動画である。彼女はいままでどのような男性と出会ってきたのだろうか。どんぐりぱわーずの2人にインタビューを敢行した。（撮影／市谷明美）

左より、ミナコ、あいこ

どんぐりぱわーず
2010年結成。ワタナベエンターテインメント所属。
ミナコ1985年生まれ。北海道出身。
あいこ1991年生まれ。兵庫県出身。

マッチングアプリをはじめたきっかけ

あいこ―いままで1回も彼氏ができたことがなくて「ついでにYouTube動画のネタにもなればいいな」という軽い気持ちからマッチングアプリをはじめました。それが大体2年前ですね。

はじめはぜんぜん「いいね」が来なかったんですよ。「女の人がアプリをはじめるといいねが来すぎて困る」みたいな話を聞いていたのにさすがに来なさすぎやろ、と思いましたね。相方のミナコにプロフィールを改造してもらってからは「いいね」が来るようになって、マッチングできるようになりました。

どんぐりぱわーず・あいこ

ミナコ―はじめは何かヤバい写真を使っていたんですよ。ウサギの被り物をかぶっている写真で。太った女がウサギの被り物をしていて、全然映えてもいない。1枚目がその写真で2枚目が二郎ラーメンのアップでした。

「自分の顔を見せろ」と思うじゃないですか。だからメイクと洋服選びを一緒にして、写真を撮り直しました。

「ぽちゃHOME」動画より

マッチング後、はじめてのデートは……

あいこ―マッチングした人から「ランチを予約したから行こう」と誘われて、予約するくらいだから良い店なのかな、と思ってちょっとおしゃれをして行ったんですよ。そうしたら待ち合わせで向こうが、デカいリュックにサンダル、ランニングに短パンで現れて。

「どこに行くんだろう」と思っていたら着いたのがカラオケボックスだったんです。それがアプリをはじめて、1番最初のデートです。「あ、カラオケを予約したんだ」と思いながら、カラオケでランチを食べて、歌ったり喋ったりしていたら突然抱きついてきました。

「俺、これガチだから」と言いながらミスチルの『Tomorrowneverknows』を歌われて、お持ち帰りをされそうになったんです。「さすがにそれはちょっと無理です」と断ったら、「愛、そんなんじゃ彼氏できないよ」と怒られました。初対面で「愛」呼びってなんやねん。

キモすぎたので、そのあとにすぐミナコと（やしろ）優さんに話して、動画のネタにしました。

相方から見ても、ちょっと変？

ミナコ―あいこってもともと、合コンとか相席屋とかに誘われても断るタイプだったんです。私は体型とかを理由にして無視されたり、帰られたりしても別にいいや、って思っているんですけど、それが怖かったみたいです。

どんぐりぱわーず・ミナコ

「そんな扱いしてくる人のことは気にしなくていいんだから、アプリもやるだけやってみな」と後押ししてはじめて、「会ってきた」というのでどんな人なのかと思ったら……

あいこはデートがはじめてだったからおかしさにあまり気がついていなかったけど、私と優さんはおかしすぎて爆笑していました。

私もマッチングアプリをしていたことがあるんですけど、こんなに変わった人が来ることはあんまりないですね。グイグイ来るとか、失礼なことを言うとか一般的に見て嫌な人はいっぱいいるんですけど。デートの断られ方とか、自然消滅の仕方とかも話を聞いているとちょっと変です。

恐怖の軽トラドライブ

あいこ―たしかにちょっと変なのかもな。他にマッチングした人からは、ドライブに行こうと言われて。待ち合わせたら、初心者マークをつけた軽トラックで迎えに来たんです。乗り込むと、慣れていなさそうな感じで運転しているのに、なぜか紙タバコを吸い始めて。でも運転で精一杯だから、灰を落とす暇もないんです。タバコがどんどん短くなっていって「指、燃えるんちゃうか」と心配になりました。

しばらくすると「おいしいオムライスのお店があるから行こう」と言われて、着いたのがデニーズだったんです。「いや、たしかにデニーズは旨いけど、その言い方で連れてくるところではないやろ」と思いました。それでご飯を食べて、お会計のときになって急に「財布を忘れた」と言い出したんです。しょうがないから私が全額払いました。

財布も無いし、運転も慣れていなさそうだったので心配になって、別れた後に「無事帰れた？」って連絡をしたんです。そうしたらそこから全く返信が無く、自然消滅になりました。

ミナコ―せめてお金くらいは返してほしいですよね。

インコの寝かしつけのために帰宅

あいこ―他にも、約束をしてランチを食べに行った人がいたんです。その人はすごく良い人でおしゃべりも楽しくて「いいな」と思っていました。

カフェでお茶をして、夕方くらいになったときに、急に「ごめん、ちょっとインコを寝かしつけないといけないから帰るわ」と言われて帰られました。インコは勝手に寝るやろ。その人もその後、連絡をしても全く返ってこなくなりましたね。

ミナコ―あいこはなぜか変わった人を引きつけがちですね。

偽デブ専が多すぎる

あいこ―アプリをしていてよく思うのは、「デブ専」を自称している人でもただの巨乳好きなのか、ほんとうのデブ好きなのか、なかなか分からないな〜ということですね。

体重が105kgあるということはプロフィールにもきちんと書いているのに、会うと「何か違う」と言われるのはいったいどういうことなんだろう、と思っています。

ミナコ―今はファッションデブ専もいるし、ヤリモクデブ専もいるし、昔と比べて真のデブ専が分かりにくくなっていると思います。

「見た目で選んでいない」という良い人アピールをするためだったり、ワンナイトだったらどんな体型でもいけるというタイプだったり、そういう人が「俺、ぽっちゃりもいけるんだよね」と嘘をついてくるんです。それで蓋を開けてみたら、細くて可愛い彼女をつくっていて「どこがデブ専やねん」みたいになりますね。

デブ専婚活パーティーでモヤモヤ

あいこ―うわ〜。確かにそういうタイプいるな〜。

前に、100kg以上の女性とデブ専の男性限定の婚活パーティーに行ったときにも、偽デブ専に会いました。こういうパーティーは印象が良かった人を選んで、両思いだったら「カップル成立」ということになって、そのまま2人でお茶に行くことが多いんですね。

それでカップル成立した人とたこ焼きを食べに行って、話を聞いていたら、その人は「デブ専ではない」と言うんです。「え？じゃあ、何しに来たの？」と聞いたら「いや、なんか100kg以上ある人を見てみたくて来たんだよね」と言われて「どういうこと？」と思いました。

そのあとはなぜかインタビューみたいになって「いつから100kgを超えたのか」とか「子どもの頃は何kgくらいだったのか」とかいろいろ聞いてくるのでそれに答えて、さいごのお会計は割り勘でした。「いや、割り勘かい。せめて奢ってくれや」と思いました。

インタビューの続きは「体重105kg・32年間彼氏なし女芸人、マッチングアプリでデートを重ねるも…惨敗してはじめて学んだこと」からお読みいただけます。

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