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「貴明、弁償。800万払ってもらう」と…一部始終をカメラに収め、始末書も書いたフジテレビ社長・港浩一が語る、とんねるず石橋貴明の「カメラ破壊事件」

〈「フジの良さが戻ってきている」社長・港浩一が語る、今のフジテレビが昔と“変わったところ”〉から続く

昨年6月にフジテレビの代表取締役社長に就任した港浩一さん(71)。ディレクター、プロデューサーとして『とんねるずのみなさんのおかげです』をはじめとした数々の番組を手掛け、同番組内ではとんねるず木梨憲武によって「小港さん」としてものまねされたことでも有名だ。

【写真】「小港さん」モノマネをしていた木梨憲武

ここでは、盟友である秋元康やとんねるずとの関係や、今なお語り継がれる伝説の「カメラ破壊事件」について伺った。(全3回の2回目/続きを読む)

「貴明、弁償。800万払ってもらう」と…一部始終をカメラに収め、始末書も書いたフジテレビ社長・港浩一が語る、とんねるず石橋貴明の「カメラ破壊事件」
フジテレビ社長・港浩一さん©山元茂樹/文藝春秋

◆◆◆

とんねるずは芸人ではなく、エンターテイナー

――港さんととんねるずとの出会いを改めて教えてください。

港浩一社長(以下、港):1983年に『オールナイトフジ』が始まりました。月に4週あるんでディレクターが4人いたんですけどそのうちのひとりが僕。その時に僕が組んだのが秋元(康)でした。「さん付け」すると他人行儀になるので、普段通りに呼びます。秋元は、1980年に僕が深夜番組でディレクターデビューしたときの構成作家なんですよ。だから、長年の盟友です。

それで『オールナイトフジ』が始まって半年後に「港ちゃん、日テレの『モーニングサラダ』に出てるとんねるずっていう若い面白いコンビがいるよ」と教えてくれて、紹介してもらったんです。

――初めて会った時の印象は?

港:2人とも180cmくらいあって、長身でカッコいいなと。ちょっと付き合ってみて、2人は芸人じゃないんだ、エンターテイナーなんだって思いました。芸能事務所で弟子だったとか修業したとかもないですし、部室の人気者が人を笑かすことが好きで登場してきた。スポーツマンだし、歌も歌えるし、ダンスもできる。おしゃれで面白い。日本初のエンターテイナーと仕事するんだって本当に思いました。

石橋貴明さんが生放送でカメラを壊し、始末書を提出

――出会いとなった『オールナイトフジ』でのとんねるずといえば、いわゆる「カメラ破壊事件」がありましたが、港さんも現場にいらしたんですよね?

港:僕はその回の担当ディレクターでしたから、フロアのPD卓(副調整室)でキューを振ってました。「一気!」という元気な曲で貴明はノリノリでした。2カメはハイポジでペデ(スタル=カメラスタンド)を高くしていた。そこに飛び乗ってハンドルを掴んだら、ハイポジになっているから倒れちゃった。

自分で今でもスゴかったなって思うのは、貴明が向かってきて、飛び乗って、ゆっくり倒れていくのを適切なサイズで撮っていて、倒れていく2カメが映している映像も撮って、その後に憲武に寄ったら「俺知らねえ」って(笑)。生放送でそれを一連で指示して全部撮れたこと。港浩一ディレクターの当時の力量を自分で褒めてあげたいです(笑)。

ただカメラを壊しましたからね。「貴明、弁償。800万払ってもらう」と。保険に入ってたんで大丈夫だったんですけどね。僕も始末書を書きましたよ。「石橋貴明さんが悪ノリのあまりカメラに飛び乗り、カメラが倒れてレンズが破壊したことをお詫びします」って(笑)。

――他にスゴかったエピソードや2人にドン引きしたことはありましたか?

港:テレビスターって成長が早いんですよね。だから自分が1個下とかだと最悪だろうなって(笑)。僕は9歳上だったんで、ずっと兄貴分でいれたのでドン引くようなことはなかったです。凄いなと思うのは貴明の記憶力。こういうことがあったと記憶を元にした伝え方がものすごく上手くて面白いんですよ。プロデュース力もあります。

憲武はモノマネ力もスゴいし芸達者。そして、アーティスト。運動神経も抜群ですね。あと2人共、会話の言葉選びのセンスが素晴らしいです。

番組内のコントで木梨さんにモノマネされる

――まさに港さんは『みなさんのおかげです』で木梨さんにモノマネされていましたね。

港:最初はドラマや映画のパロディコントが主流の番組だったから、その流れで業界的なコントをやろうと、貴明が石田(弘)さんを「ダーイシ男」としてやり始めたんですよね。ダーイシって、わがままで小心者でいろんな人に迷惑をかけるキャラクター。だからそれを注意したり、ぶっ飛ばす役目が必要だってことで、作家の遠藤察男が考えて「小港ディレクター」を登場させたんです。

憲武はノリノリで(笑)。僕が現場とかで着ている服を隠し撮りさせて、衣装さんに発注して同じ服を着るんです。現場は大笑いでした。

――嫌ではなかったですか?

港:憲武がノリノリで仕草とか特徴をつかんでくれたから、遠くから見たら自分でもあれ?って思うくらい似てました(笑)。ダーイシも小港も愛されるコントキャラになってよかったと思います。

大物女優や歌手が準レギュラーのように番組に出てくれたワケ

――先程とんねるずは芸人ではなくエンターテイナーとおっしゃっていましたが、特に『みなさん』の初期は他の芸人とほとんど絡ませていなかったように思います。そこに意図はあったのですか?

港:今思うと哲学のようなものがありましたね。とんねるずがフジテレビでやっと手にした冠番組ですから、笑いを担う部分はとんねるずの2人でやりましょうということです。当時は、お笑いの人たちの絶対数も今ほど多くなかったこともありますけどね。

おかげさまで、あの番組はキョンキョンとか聖子ちゃんとか、宮沢りえちゃん、観月ありさちゃん、牧瀬里穂ちゃん、渡辺満里奈ちゃん、それにチェッカーズとか当時のテレビスターの皆さんが準レギュラーのように出てくれました。

ゲストは基本的に綺麗に可愛く映すという方針でやりました。そして、コントの役の中で自分で笑いを取ると、喜んでまた出たいと言ってもらえる。他局のドラマパロディでも主演の方に出てもらったり、今では考えられないけど、「しょうがないなあ、あの番組は。宣伝にもなるから」って許してもらえたと思います。

その極めつけは自局ですけど『北の国から』。『みなさん』のパロディコントとの相乗効果がありました。(演出の)杉田(成道)さんが「お前たちのおかげで30%とれたんだ」って言ってくださいました。

カメリハはやらず、一発勝負で全部撮影

――とんねるずを演出する上で気をつけていたことはありますか。

港:台本はきちんと作りました。コントでもゲームでも、このとおりやっても100%面白いという環境づくり。それを百何十%にしてくれって。

コントってドラマと一緒で、台本を見ながら演者が一度動きます。

ゲストの立ち位置もあるし、カメラマンにカメラ割りを伝えなきゃいけない。
だからカメリハ(カメラリハーサル)が普通はあるんだけど、とんねるずの場合、カメリハが面白すぎて本番で違う感じになってしまうことがあったんで、ドライリハーサル(カメラなしのリハーサルのこと)をやったら、カメリハはやらずにいきなり本番を撮っていました。

ドライの後、我々スタッフがカメラ割りを話し合っている間にタレントさんたちは自主トレをしている。途中で憲武が、あそこの部分こうするから、と伝えにきます。それで本番なので、演者との勝負なんです。生放送ではないけど、一発勝負で一気に撮るという作り方でやっていました。それでとても勢いのある弾ける笑いが生まれたんだと思います。口で簡単に言ってるけど、大変なんですよ(笑)。撮り逃したら終わりですから。

大きな番組でとんねるずの2人には活躍してもらいたい

――先日、ABEMAの番組(『石橋貴明お礼参りTHEWORLD』)で石橋さんが爆笑問題の太田光さんと話していて、自分たちの番組を作って欲しい、なんなら『オールナイトフジコ』の佐久間(宣行)さんと入れ替えてほしいみたいなことを言ってましたね(笑)。

港:見ました、見ました(笑)。その後、太田くんに会って「『オールナイトフジコ』は佐久間くんたちがやってるから、貴明と別に面白いことやろうよ」って言ったら「本当にやってくださいよ!」って言われました。貴明は『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』を年2回放送して、高視聴率獲ってますし、憲武は、(藤井)フミヤとヒロミと水谷豊さんや所ジョージさんとキャンピングカーでスターの別荘を回る番組を9月末に放送して、こちらも高視聴率でした。そういう大きな番組で2人にはこれからも活躍してもらいたいですね。

――とんねるずが2人揃う番組も視聴者は期待していると思います。

港:そうですよね。特にとんねるず世代の人たちと話すとすごく感じます。いい機会があればぜひやりたいと思ってますし、そういう日を楽しみにしています。

〈コンプラ的にギリギリでも…「面白いとあまり気にされないんですよ」フジテレビ社長・港浩一が語る、今の時代のバラエティに“必要なもの”〉へ続く

(戸部田誠)

「貴明、弁償。800万払ってもらう」と…一部始終をカメラに収め、始末書も書いたフジテレビ社長・港浩一が語る、とんねるず石橋貴明の「カメラ破壊事件」 外部サイト 【続きを読む】コンプラ的にギリギリでも…「面白いとあまり気にされないんですよ」フジテレビ社長・港浩一が語る、今の時代のバラエティに“必要なもの” 【前回を読む】「フジの良さが戻ってきている」社長・港浩一が語る、今のフジテレビが昔と“変わったところ” 【写真】「小港さん」モノマネをしていた木梨憲武

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