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田嶋陽子氏、82歳でシニアハウスへ「死に場所」見つかり安堵も

2023年4月に都内のシニアハウスに入りました。自分の死に場所が見つかって、今はホッとしています。

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昔、友だちと中伊豆に「友だち村」という名のシニアハウスを作りました。60代でだったので入居せずじまい。若い頃の老人ホームのイメージは姥捨て山みたいなものでしたが、今はみんなが老人ホームを良いものにしようと必死になっていて、状況はどんどん良くなっているよね。老いた親たちは事あるごとに「子どもたちに迷惑かけたくない」と言っているんでしょう。だったら、さっさと老人ホームに入ってしまえばいいのです。

入居の決め手は…

私は45歳のときに軽井沢に一軒家を建ててから、都心と軽井沢の2拠点生活を続けてきました。軽井沢は、疎開先の母の実家があった新潟や留学先のイギリスに似た雰囲気があって、とても気に入っています。1990年代からテレビのバラエティ番組に呼ばれて忙しくなりましたが、週末には必ず軽井沢に帰り、ボロボロになった心を癒していました。

田嶋陽子氏、82歳でシニアハウスへ「死に場所」見つかり安堵も
 

でも、年をとって軽井沢で動けなくなったらどうしようとは思っていました。福祉の面が心配でしたし、老人ホームも多くはありません。私が親しくしている90歳のおばあさんも、よその市の施設に行っています。

そしたら、たまたま22年の秋、一緒に仕事をしたピアニストから、90歳のお弟子さんが東京のシニアハウスから通っているという話を聞きました。その人はシニアハウスからゴルフにも行ったりしているそうです。なんと偶然とはいえ、そこはお世話になった津田塾大学の学長が99歳で亡くなるまで暮らした場所で、私も何度かお見舞いに行ったことがありました。そのとき、「そうか、ここに入れば安心して死ねるんだ」と思ったのです。それにちょっと前、女優の有馬稲子さんが老人ホームから仕事に行くと読んで、「それいいな」と思っていました。

「安心して死ねる」というのは一番大事なこと

自分のなかで、いろいろなことが全部つながりましたね。シニアハウスに入れば、死に水を取ってもらえるし、そこを拠点に仕事ができる。そう思ったら、もう迷いはありません。即決でした。すぐに、東京にもっていた事務所兼自宅を売りに出したら、不動産屋が高く売ってくれて、そのお金で入居が決まりました。

かれこれ半年が経ちましたが、入居してとても良かったと思っています。自分の部屋は小さいのですが、共用の部分が大きくて気分爽快です。入居されている男の人も女の人も身ギレイに整えて、楽しく会話しながら食事をしています。娯楽室やプール、大浴場、フィットネスルームなどがあって、歌やダンス、麻雀、ビリヤードなどができる。医者や美容師、理髪師も常駐しています。3階と4階は介護病棟になっていて、ケアが必要な人たちが入っています。なるべく自立していたいですが、いざとなったら私もそちらに移ることになるでしょう。最期は、そこで看取ってもらおうと思っています。安心して死ねるというのはつまり、後の処置、処理を全部まかせられるということ。私にとっては一番大事なことです。

シャンソンと書アートに魅せられて

東京と軽井沢の2拠点生活は以前と変わりませんが、今は気持ちがずっと楽になりました。私は60代でシャンソンを、70代で書アートをはじめて、他にもまだ現役で仕事をしています。当分の間は、原稿を書いたり作品をつくったりするのは軽井沢。歌うときのドレスや、テレビや講演に必要な衣装はすべてシニアハウスに置いてあります。仕事があるときは東京に来て、シニアハウスに泊まって準備します。次の日、講演に行ったり、シャンソンを歌いに行ったり、月に一度は読売テレビで『そこまで言って委員会NP』の収録があるので、そこから大阪へ。私にとってシニアハウスは老後の生活を送る場所というより、サテライトオフィスのような生活の拠点の一つです。

シャンソンは毎月、四谷にある「蟻ん子」というライブハウスで歌って、三越劇場で年1回コンサートを開いていました。コロナ禍でしばらく中止していましたが、23年から再開しています。歌は慣れないし、緊張しますが、やるからには世間に出たいですよ。人からは笑われるかもしれないけど、歌手として認められたいと思っています。

書アートは「書道」ではなく、ラインアートとしての「書」です。アートだから思い通りになりませんが、作品ができたときには「私のなかにこんな世界があったんだ」とビックリします。死ぬまでに自分のなかにあるものを洗いざらい出しきって、自分が驚くような世界に出会いたい。私は未知の自分に対して貪欲なのかもしれません。

自分の人生を「わが・まま」に生きていく

毎年1回、書アートの個展を開いて、今年で8回目になります。なかには気に入って買ってくれる人もいますが、掛け軸や額縁一つで何万円も経費がかかりますから、お金にはなりません。お金のことをいうといい顔されませんが、やっぱりお金は評価だから大事です。趣味でやっている人は「私のなんか」といって謙遜するけど、きちんと評価されることが大事だと思います。年を取ってから何かはじめた人は、町内会でもバザールでもいいから、作ったものは売ればいい。それが自分のプライドにもなるし、誇りにもなります。最近はシニアハウスのスペースを借りて先生を呼んで、三越劇場のコンサートで踊る社交ダンスの練習をしています。シニアハウスでの友人も習いに来てくれて、なかには94歳の人もいます。その方たちは私のライブにも来てくれて、うれしかったですね。ここではとてもいい関係を築けています。

私はずっと母との関係に葛藤を抱えていましたが、46歳のときに自己主張ができるようになり、ようやく解放されました。だから、その倍の92歳まで生きると決めています。今82歳ですから、あと10年。このまま自分の人生を「わが・まま」に生きていきます。

◆このコラムは、政治、経済からスポーツや芸能まで、世の中の事象を幅広く網羅した『文藝春秋オピニオン2024年の論点100』に掲載されています。

(田嶋陽子/ノンフィクション出版)

田嶋陽子氏、82歳でシニアハウスへ「死に場所」見つかり安堵も 外部サイト 【写真】この記事の写真をすべて見る(6枚) 入居金に6000万も払ったが…77歳で高級老人ホームに入った私が、わずか2年で「退去」を決意したわけ 「母にいじめられたことが原点」田嶋陽子78歳が明かす“私がフェミニストになった日”

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