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実家はコンビニ経営

「朝ドラをやった後、『次は大河をやってくれたらうれしいよ』と本人に話していました。実現して感慨無量です」

こう笑顔で語るのは、NHK大河ドラマ『光る君へ』で主人公の紫式部を演じる吉高由里子（35）の父親だ。

2014年に放送された朝の連続テレビ小説『花子とアン』のヒロインに続き、NHKの看板番組の主演を務めることになった吉高。

大河の放送開始以来、撮影現場での愛嬌あふれる様子が盛んに報じられるなど、人柄にも注目が集まっている。

Photobygettyimages

誰からも愛される国民的女優の原点はどこにあるのか。都内でセブン-イレブンを経営する父親を訪ねると、「『お父さん、やめてよぉ』と娘に怒られちゃうよ」と言いつつも、「せっかく来てくれたから」と店のバッグヤードに記者を招き入れ、秘話を明かしてくれた。

「私は週刊誌も読んでいますが、『吉高由里子が座長を務める現場は雰囲気がいい』なんて書かれた記事を読むと、親としてもうれしい限りです」

小1女児が小遣いで買ったのは「牛タン」

「天真爛漫なんて言われていますが、昔からですね。小学1年生のときに初めてお小遣いをあげましたが、あの子は昼間から酒を飲んでいる人がいるような商店街の焼鳥屋に行き、牛タンを買ってきた。

撮影で地方に行くと1人焼肉しているようですが、昔から大の肉好きなんですよ。でも、近所のお母さんから『由里子ちゃんが飲み屋に出入りしてる』と言われて困りました（笑）。

子供のころからひょうきんでしたね。そろばんを習っていたこともあり、『そろばんの先生か、お笑いタレントになりたい』なんて話していた時期もありました。

ちょっと変わったところもありました。たとえば人には見えないものが見えるというか。いわゆる座敷童子みたいなものですね。天井から手が出てるとか、ベッドの下から足が出てるとか言い出すので、よく『冗談はやめてくれ』と言ったものです」

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吉高は東京・世田谷区出身。彼女が中学生のころに両親は離婚し、父、兄、父方の祖母と暮らしていた。

「小学生のときから兄と二人で店を手伝ってくれました。低学年のころは店の外を掃除したり、裏から飲み物を補充したり。『ハーゲンダッツをあげるぞ』と言うと、喜んで手伝ってくれました」

噂になるほどの美少女に

「高学年になるとレジにも立つようになりましたが、背が低いので、レジの中に台を用意して、そこに立ってレジ打ちをしていました。

愛想よく接客していましたよ。いわゆる自営業の娘というか。物怖じせず、誰とでもコミュニケーションが取れるのは、小さいころから大人と接していたからかもしれません」

店を手伝うようになると、やがて「コンビニにすごい美少女がいる」と評判になり、知人らからモデルを頼まれるようになった。

「同じ小学校に詩人の銀色夏生さんのお子さんがいて、由里子が上級生としてお世話をしたことがありました。その姿を見た銀色夏生さんから『作品用に写真を撮らせてほしい』という申し出があり、駒沢公園で撮影を行いました。

そのとき、結構な謝礼をいただき、あの子は『こんなにもらえるの。おいしいな』と味を占めた。これが芸能界に興味を持ったきっかけです（笑）」

芸能事務所の名刺の数は「トランプぐらい」

「中学生になると、原宿に行くようになり、何度もスカウトされていましたが、高校生になるまで芸能界入りを許しませんでした。

高校入学後、本人から『もういいでしょ』と言われ、それまでにもらった名刺を見せてくれましたが、トランプくらいの枚数がありましたね」

芸能界入りしたのは15歳のとき。上野樹里らが在籍していたウィルコーポレーションという事務所に所属することになった。

「由里子は本名ですが、吉高は芸名です。『お父さん、芸名どうしましょう』と当時のマネジャーさんから相談されて、姓名判断の本を購入して必死に調べました。本名だと画数がよくなかった。結局、左右対称がいいということで吉高と名付けました」

つづく後編記事『結婚相手は「外国の人のほうが」…吉高由里子の父が漏らした本音と葛藤「親として見たくないシーンもあります」』では、父親が思わず腰を抜かした駆け出し時代の秘蔵エピソードや、気になる結婚相手について、語っています。

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