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昨年11月に急逝、榊原郁恵が夫・渡辺徹さんとの「最期の会話」を明かす

昨年11月に急逝、榊原郁恵が夫・渡辺徹さんとの「最期の会話」を明かす

歌手の榊原郁恵(63)が21日放送のテレビ朝日「徹子の部屋」(月〜金曜後1・00)にゲスト出演。夫で、昨年11月に敗血症のため急逝した俳優の渡辺徹さん(享年61)の最期について語った。

司会の黒柳徹子から「徹さんは亡くなる前に入院の日に体調が突然変わったの」と問われると、渡辺さんは家で発熱し、舞台に出演している榊原を気遣い、寝室を別にしたと言い、「次の日も朝結構ゆっくりだったんですね。よっぽどつらいのかな。じゃあ寝かしてあげようと思って見に行かなかったんです」と回顧。その後次男が話をしに行った際に様子がおかしいと報告、榊原が見に行くと「ちょっとやっぱりろれつが回ってない感じで。なんかおかしいんですね」との状態だったとした。

渡辺は自身で医師に連絡したというが「その様子がちょっとおかしいんですね」と榊原。「たぶんこれは入院だなと思ったので、次男と入院の支度をして」榊原の運転で病院に行ったという。

病院に着くと「検査にけっこう時間がかかって」。入院することになったものの、コロナ禍で病室には付き添いは1人しか入れないため、マネジャーと次男を残して榊原のみが入り、「携帯はここね、パソコンはここ。老眼鏡ここね、ここよ」などと話しかけたが反応は薄かったとした。看護師が点滴をしながら話しかけた際にも反応が薄く、榊原は「あのね、もう耳が遠くなってるからね、大きな声で言わないと聞こえないんですよ。私の声も一番聞きづらいとか言ってるのよ」などと言いながら「お父さん、ここに携帯置いたから。いい?じゃあまた来ますからね。じゃあね」と声をかけた。それが「最期の会話なんですよ」と振り返った。

「その日の夜、“意識がなくなったので、ICU(集中治療室)に入りました”っていう連絡が入ったんですけど。ただ集中治療室はそういう方々がお入りになってるところなので、面会ってそう簡単に行かれないじゃないですか。だから“あっ、分かりました”ということで」。ICUに入ったのも初めてのことではなかったため、「なんか私にとっては“あっ、分かりました。じゃあまたお願いします”みたいな感じだったんですね」と話したものの、2日目ぐらいから医師からは「お会いしますか」と渡辺さんと家族が会うことを勧められたとした。

その際もそれほど悪いとは思っていなかったが、渡辺さんに意識はなく、人工呼吸器やECMO(人工肺とポンプを用いた体外循環回路による治療)をつけることになり、「それでもあの人はたぶん頑張ってくれるだろうと思っていたので、先生もなんか丁寧に丁寧におっしゃるんですけど、そうですかそうですかってメモしながら。でも大丈夫だろうなあって、ずーっとずーっと思ってたんですよね」と振り返った。

他界した際には驚いたかと聞かれると、「それがね。あたしにぶいんですかねえ。よみがえると思ってたんで、こういう結果があるんであれば、もっとあたしあの時にっていうことがいっぱいあるんですよ」と榊原。熱が出て寝室を別にした際も次男から伝えられたというが、「“お父さん大丈夫ですか”って。なんであの時声をかけなかったんだろうって」と悔しそうに話した。

最後の言葉を交わした翌日も「メールはしたんですけど、結局既読になってなくて。“お父さん大丈夫?氷枕持っていこうか?”ってメールしてるんです。8時ぐらいに。でも既読にはなっていない。じゃああたしのメール、気が付くどころの騒ぎじゃなかったのかなあって。じゃああの時なんで直接“お父さん大丈夫?病院行こうか?”って。前の日になんでもっと早く“病院行こうか?”って。どうして言えなかったんだろうってもう後悔ばっかりで」と続けた。

また「先生があんなに丁寧にいろんなことを敗血症のことを丁寧に説明されても、で、うちに帰ってから敗血症ってどういう病気なんだろう、後遺症が残るのか、そっか。じゃあお仕事もいろいろ支障があるかなあとか、そんなことばっかり考えてて」とも回顧した。

番組最後に黒柳から「今、伝えたいことってあります?」と問われると榊原は「いやあ、伝えたいことって言うよりもまずは、やっぱり最期、ちゃんとさすってあげたかったかなっていう。手握ってね」と回答。黒柳が「そういうのとっても喜ぶ人ですもんね」と話すと、「そうなんですよ。甘えん坊さんだったからもっとちゃんとさすってね。かさかさの足、ちゃんとクリーム塗ってあげれば良かったな、とか」としみじみと話した。

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