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日テレ 今期ドラマ「だが、情熱はある」が大誤算か…まさかの理由

日テレ 今期ドラマ「だが、情熱はある」が大誤算か…まさかの理由

演技も脚本・演出も熱気たっぷり

6月25日夜、スタート前から賛否を集め、評価の声が大きく上下動したドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)の最終話が放送される。

放送前は、「何で今、オードリー・若林と南キャン・山里の自伝ドラマなのか?」「今どきジャニーズのダブル主演ドラマはありえない」「山里亮太の新番組『DayDay.』の番宣だろう」などの否定的な声が多く、序盤の視聴率やネット上の反響は明らかに停滞していた。

しかし、物語が進んだ中盤、山里亮太役の森本慎太郎と山崎静代役の富田望生が南海キャンディーズの漫才を、若林正恭役の高橋海人と春日俊彰役の戸塚純貴がオードリーの漫才を再現したころから風向きは一変。

photobyistock

SNSもネット記事も4人への称賛であふれ、オリコンの「ドラマ満足度ランキング」で1位を記録するなど、この1ヵ月あまり「今期イチ」というムードが漂っている。

ところが、その割に最終話に向かう連ドラ特有の高揚感は薄く、「ロス」を恐れるような声もほとんど聞こえてこない。高橋、森本、戸塚、富田を中心に俳優の演技も、脚本・演出も番組名通り、情熱を感じさせる仕上がりなのに、なぜ肝心の最終話がさほど盛り上がっていないのか。

序盤の誤算、中盤の称賛、「最後に何を見せようとしているのか」なども含め、ドラマ制作のシビアな現実を深掘りしていく。

最終話のメインが“たりないふたり”

最終話の主なあらすじは、「2021年5月、若林と山里のユニット“たりないふたり”は、12年にわたる活動の集大成となる解散ライブの日を迎える。コロナ禍の中、無観客ネット配信でのライブであるにもかかわらず5万4000枚のチケットが売れていた。そして、ついに解散ライブがはじまり、もがき続けた男と男が互いの底の底をさらけ出す……伝説となったライブの真実とは?ライブ後2人だけに見えた景色とは?」。

メインは“たりないふたり”の解散ライブであり、これまで漫才の再現度で魅了してきた高橋と森本が、最後も渾身の漫才を見せてドラマを締めくくるのだろう。しかし、漫才は面白いかもしれないし、高橋と森本の再現度も凄いかもしれないが、それは“たりないふたり”であって、オードリーや南海キャンディーズではない。

ここに『だが、情熱はある』という作品の難しさがあり、最終話を前に盛り上がり切らなかった背景がうかがえる。多くの人々が記憶にある『M-1グランプリ』の南海キャンディーズやオードリーの漫才だったから感動したのであって、“たりないふたり”は、その大半が深夜25時台に放送されていた番組内のユニットに過ぎない。

しかも『だが、情熱はある』で“たりないふたり”が始動したのは、6月11日放送の第10話。それまで第3話から第10話にかけてオードリー(ナイスミドル)と南海キャンディーズの結成から苦悩と歓喜の日々を描き続けていただけに、「わずか2週後に最終話で解散ライブ」は、さすがに速すぎて気持ちがついていかない。

「オードリーと南海キャンディーズに思い入れは持てても、“たりないふたり”には持てない」という視聴者のほうが多いのは当然だろう。称賛の割に「ロス」の声が聞こえてこないのは、最終話のメインがオードリーや南海キャンディーズではなく、“たりないふたり”だからではないか。

生きづらさを抱える人へのエール

振り返ると『だが、情熱はある』は、放送前から「何を見せようとしているのかわからない」などと言われ、最終話を前にしても「どんな結末へ向かうのかわからない」というムードが漂っている。

ちなみに番組冒頭のナレーションでは、「これは2人の物語。しかし、断っておくが友情物語ではないし、サクセスストーリーでもない。そして、ほとんどの人においてまったく参考にはならない」などと語られてきた。

つまり、視聴者に「どう見たらいいのか」をあえて提示しなかったのだが、だからこそ各話の物語以上に「4人の演技が似ていて凄い」ことがフィーチャーされやすく、他作品と差別化されて称賛されやすかった感がある。

では『だが、情熱はある』は、けっきょく何を見せようとした作品だったのか。人見知り、自意識過剰、劣等感、ネガティブ思考……これらのネガティブな感情であふれ、ダメで冴えない日々を過ごし、うまくいかないことばかり。そんな2人が芸人となって成功を収める様子を描いた人生賛歌であることは間違いなさそうだ。

しかも2人は『M-1グランプリ』で爪跡を残したものの、順風満帆ではなかった。相方だけフィーチャーされ、格差を味わうという試練が訪れるが、“たりないふたり”というユニットで、その苦しさをネタにして乗り越えていく。2人のような生きづらさを抱えている人、才能はある(かもしれない)のに、何かが足りてない人らに向けたエールのような作品なのかもしれない。

それでもこの物語は、あくまで若林正恭と山里亮太それぞれの人生であって、“たりないふたり”としてドラマ化する理由とは結び付きづらい。もし理由があるとしたら、“たりないふたり”が日本テレビ発のユニットで、過去に番組が放送され、それが自局系の有料動画配信サービスHuluで見られるからだろう。

さらに日本テレビで、山里がMCを務める『DayDay.』が今春にスタートするほか、若林がMCを務める『午前0時の森』がレギュラー放送されているからではないか。

そんな『たりないふたり』の自社礼賛、動画配信サービスでの会員収入アップ、新番組『DayDay.』の宣伝をにおわせた作品であることが、序盤のつまずきにつながってしまったところは否めない。

激減していたジャニーズW主演作

序盤のつまずきにつながった理由は、もう1つある。それはジャニーズを重用したキャスティングであり、今作ではKing&PrinceとSixTONESという2つの若手グループからダブル主演が選ばれている。

もちろん高橋と森本それぞれの資質もあり、結果的に自らの演技で前評判を覆そうとしているのだから掛け値なしに素晴らしい。しかし、ネット上のコメントを見る限り「“ジャニーズのダブル主演ドラマ”と聞いて放送前に見るのをやめた」という人が多かったのは間違いないところだ。

参考までに、ゴールデン・プライム帯で放送されたジャニーズの主なダブル主演ドラマをあげていこう(クレジット上はそうでなくても視聴者から見た事実上のダブル主演を含む)。

1990年代はKinkiKidsの『若葉のころ』(TBS系、1996年春)や『ぼくらの勇気未満都市』(日本テレビ系、1997年秋)、長瀬智也と岡田准一の『D×D』(日本テレビ系、1997年夏)などが放送された。

2000年代に入っても、今井翼と三宅健の『ネバーランド』(TBS系、2001年夏)、長瀬智也と岡田准一の『タイガー&ドラゴン』(TBS系、2005年春)、亀梨和也と山下智久の『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系、2005年秋)、二宮和也と櫻井翔の『山田太郎ものがたり』(TBS系、2007年夏)、大野智と生田斗真『魔王』(TBS系、2008年夏)など、ここまで主にTBSと日本テレビが多くのジャニーズダブル主演ドラマを手がけてきた。

しかし、2010年代に入ると極端に減っていく。主な作品は、香取慎吾と山下智久の『MONSTERS』(TBS系、2012年秋)、亀梨和也と山下智久の『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系、2017年春)、中島健人と平野紫耀の『未満警察ミッドナイトランナー』(日本テレビ系、2020年夏)あたりのみになった。

これは「ジャニーズのダブル主演ドラマはゴールデン・プライム帯で視聴率が獲りづらい」「人気より演技力、アイドルより俳優が求められる時代になった」という各局の判断によるものだろう。

実際、日本テレビ系は月曜深夜帯の『シンドラ』、テレビ朝日系は土曜深夜帯の『オシドラサタデー』というジャニーズ専用の主演ドラマ枠を作り、真夜中にダブル主演の作品を放送している。

だからこそ『だが、情熱はある』でジャニーズのダブル主演が明らかになったとき、業界内では「日テレはまだやるのか」という声が流れていた。活動休止前の嵐メンバー主演作ですら視聴率も反響も得られづらくなるなど、ジャニーズの主演ドラマそのものに風当たりが強くなる中、「若手の2グループからピックアップしたダブル主演はやりすぎではないか」とみられていたのだ。

そもそも主演ドラマの多さや、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーなどの印象から、「日本テレビが最もジャニーズを重用している」という感覚の視聴者が少なくない。そんな背景が放送前のネガティブなイメージにつながり、スタート前から視聴者層を限定してしまったのではないか。

ビジネスに長けた日テレだからこそ

あらためてここまでの放送を振り返ると、『だが、情熱はある』の脚本・演出・演技の質は、いずれもハイレベルで、関係者の情熱を込めた仕事ぶりがうかがえる。

しかし、新番組の番宣、配信収入アップ、自社礼賛をにおわせ、ジャニーズのダブル主演を選んだことで、放送前の“第ゼロ印象”で失敗してしまった。言わば、第1話を見た“第1印象”に至る前に「NO」をつきつけられてしまったのだが、ここに日本テレビの誤算と、良くも悪くもビジネスライクな姿勢を感じる。

民放各局の中でも、「日本テレビの局員は最も優秀なビジネスマン」と言っていいかもしれない。それくらい一人ひとりが優秀で、品質を高めながら数字を上げる努力が徹底され、各番組が手がけられている。

だからこそ他局以上にマーケティングの分析がシビアで、特にコア層(主に13〜49歳)の個人視聴率を獲るための番組制作を徹底。番宣ひとつ取っても「多少イメージダウンしても、数字が獲れるなら前向きにやっていこう」という姿勢が見られ、他局との視聴率争いに勝ち続けてきた。

日本テレビにも優秀なクリエイターたちがいて、ドラマ班の技術も他局に引けを取らないものがある。しかし、今作のように放送前からマーケティング先行の制作姿勢が視聴者に伝わると、せっかくの良作にケチがついてしまう。

たとえば、同じ『日曜ドラマ』で前期放送された『ブラッシュアップライフ』は、ネガティブな“第ゼロ印象”が、ほぼゼロ。脚本・演出・演技の高品質をそのまま称えられ、視聴率も配信再生数なども結果を残し、最終話も盛り上がって「今期イチ」と言われる作品となっていた。

「ビジネスである以上、さまざまな手法で稼ごうとするのは当然」「放送収入を得るためのマーケティングを徹底するのは当たり前」なのかもしれない。ただ、情報収集に長け、企業の思惑に敏感な人々が増えた今、もう少し慎重に行ったほうが理解や好感を得やすく、質にふさわしい評価を受けやすいのかもしれない。

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