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「美しいものではなく、むしろ醜いものに映る…」元NHKアナウンサー・下重暁子が明かした“結婚式”をしなかった“意外な理由”

かつてはゴールデンタイムでの独占生中継放送が行われることも珍しくなかったように、有名人の結婚式といえば、お金をかけた盛大な式をイメージされる人が多いだろう。そんな時代に、当時NHKアナウンサーだった下重暁子は結婚式を開かず、さらに結婚写真も取らないという選択をした。同氏の考える結婚観とは――。

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ここでは下重氏の著書『結婚しても一人自分の人生を生ききる』(光文社)の一部を抜粋し、当時のエピソードを紹介する。(全2回の1回目/後編を読む)

「美しいものではなく、むしろ醜いものに映る…」元NHKアナウンサー・下重暁子が明かした“結婚式”をしなかった“意外な理由”
下重暁子氏©文藝春秋

◆◆◆

派手婚vs地味婚結婚式の移り変わり

ここ数年のコロナ禍の反動か、昨年から結婚披露宴が増えているという。

容易に人に会えない時間が続いたことで、大切な人と共に過ごす時間や感動を大切にしようという考えが強まることは理解できる。

結婚式や披露宴も時代とともに移り変わってきた。

高度経済成長期の披露宴は派手であった。その象徴として、人気タレントの、何億円をもかけた豪華披露宴がテレビで中継されていた。新婦が何度も衣装を着替えたり、ケーキの高さが話題になったりするのを、私は冷めた目で眺めていた。

バブルがはじけると“地味婚”が流行り、入籍だけで済ませる芸能人も増えた。

大手ブライダル情報サイトのアンケートのデータで、いま結婚式を挙げるのは、結婚するカップルの約半数というデータがある。結婚式を挙げない理由の1位は、経済的なものだそうだ。挙式・披露宴にかかるお金は平均約300万円。バブル時代は500万円かける人も少なくなかったというから、景気と連動しているとはいえ、決して安い金額ではない。その上、人によってはやれ指輪だ、やれ新婚旅行だと出費がかさむ。

そういう経済的事情も影響してか、現在、結婚式や披露宴の在り方は多様化している。海外で挙式をする人もいれば、写真だけ撮るフォトウエディングも広がったという。

結婚式も披露宴も、当事者が気に入るかたちを選択すればよいと思うのだが、いまだにある種の「定型」がまかり通っているのが不思議だ。

一つは、会社の上司や、学生時代などの友人、知人によるスピーチだ。歯の浮くような台詞が並び、面白くない。

もう一つが、親への手紙や花束贈呈だ。ここぞとばかりにBGMが盛り上がり、司会者は声を張り上げ、新郎新婦のみならず参加者は涙ぐむ。演出めいていただけないし、何より、結婚が「家」と「家」の結びつきであることを示されるのが嫌だ。

親に感謝するなと言っているのではない。手紙を書いたなら内々で渡せばいいし、感謝の言葉は当事者同士で伝えればよい。人前で読み聞かせる必要があるのだろうか、と思うのだ。結婚は個人と個人の問題である。自分たちの結婚を人様に認めてもらう、しかも高い金銭を払ってまでそれをする必要性を感じない。

結婚式は恥ずかしいもの

ここまでお読みの方はおわかりの通り、私は結婚式をしていない。つれあいともども、人前に自分たちの姿をさらすような恥ずかしいことは、絶対にごめんだった。

ということを話すと、「あなたはアナウンサーという特別な職業に就いていて、日ごろから綺麗な洋服や着物を着て人前に出る機会があるから、そう思うんですよ」と知人の評論家に諭されたことがある。一般の人は、綺麗なドレス、あるいは着物を着て人前に出る機会などめったにないから、結婚式を楽しみにしているのですよと。いわば結婚式は、普通の人がヒーロー、ヒロインになれる特別な場なのだと。

この理屈はわかる。私は仕事で、さまざまな衣装を着ている。

しかしそれはあくまで公の場での私であって、プライベートではできるだけひっそりと、人目につかずにいたい。それが私の美意識なのだ。ひそやかなものこそ美しいし、面白い。恋も、人知れずにやっているうちが甘美なのだ。

一方、淋しい場には一人でも多くの人がいたほうがいい

美意識は恥の意識と表裏一体である。

ひそやかなものが好きな私は、人前で「今日から夫婦です」と宣言すること自体が恥ずかしい。それはすなわち「今日から二人で寝ます」と同意で、そんなことを大っぴらに言うなど羞恥の極み、だと思うのだ。

だから私には、結婚式は美しいものではなく、むしろ醜いものに映るし、白いウエディングドレスも、純白のはずなのに、くすんで見える。白は難しい色ということもあるだろう。

これらはあくまで私の結婚式観であって、やりたい人はやればよい。つれあいの教え子の仲人を頼まれて、結婚式に出たことも何度かある。

とはいえ、結婚式にはあまり行きたくないのが本音だ。もともと人が集まる場所が好きではないし、お祝い事は私が行かなくても、そういう場を好む誰かが行くだろうと考えてしまう。

一方、お葬式は、お通夜も含めて、行けるときは必ず行くようにしている。故人とお別れをしたいし、淋しい場には、一人でも多くの人がいたほうがいいだろうと思うからだ。

結婚写真を撮るなら一人で

私の母は、私に結婚式をしてほしかったと思う。しかし36歳になるまでの私の生き方を見てきたからか、見事にあきらめてくれた。つれあいの両親も何も言わなかった。

そういうわけで私たちは結婚に際し、Tシャツ、ジーパンに突っかけ姿というラクな格好で、近所の神社に行っただけだ。

当時、住んでいた等々力には、等々力不動尊をはじめ、神社仏閣がたくさんあった。ご挨拶に、徒歩圏内をすべて回ろうということになって、つれあいと散歩がてら、5か所を回って手を合わせた。

いつもは10円しか入れないお賽銭を、その日は奮発して一人100円。5倍だから500円、二人で1000円。

それから家に私の両親と、つれあいの両親を呼んで、6人でご飯を食べた。うちの母の手作りの五目ずしを食べ、ビールを飲んで終わり、以上。さりげなく、さっぱりと。これが私たちなりの、ささやかな区切りであり、儀式であった。

せめて写真くらい撮らなかったんですか?と編集者に驚かれたが、写真を撮るような格好をしていなかった。

結婚写真を尊ぶ気持ちが、実は私にはわからない。家に結婚式の写真を飾っている人を見ると、正直、ぎょっとする。私たちがその日、もし写真を撮っていたとしても、どこかに隠してしまって、その後見返すことはなかっただろう。

綺麗な衣装を身にまとった綺麗な自分を保存しておきたいという意図で残す写真であれば、私一人を撮ってもらいたい。二人で撮られる必要があるだろうか。写真を見て、「昔はかわいかったな」「こんな経験をしたな」と振り返るのは楽しい時間だと思う。でもそれは、自分一人の写真を見てやればいい。

結婚してからいままで、我が家は独立採算性

つれあいに指輪を買ってもらうなんてとんでもない。欲しいものは自分で買う。

結婚してからいままで、我が家は独立採算性を貫いている。相手の収入も支出も知らず、知りたいとも思わない。

と言っても想像はつく。長年テレビ局で働いてきて、その後、大学で教えるようになったつれあいには、年金もあるだろう。自由業の私のほうは、よく働けば多いし、そうでないときは減るという不安定な生活を続けてきたが、ここ数年はベストセラーにも恵まれ、何とか最後まで自分で自分を養うことはできそうである。

共通の買い物や、共通にかかる費用は、できる限り平等に折半してきた。家、車、食費、光熱費などである。

共働きでも生活費は男が払うのが男の甲斐性と心得ている殊勝な男性もいるようだ。女性の側も、女が働く時代になったにもかかわらず、デートでは男性に奢ってもらいたいと望む人が少なからずいるのだという。こうした価値観が根強いことが、日本でジェンダー平等がなかなか進まない一つの要因ではないだろうか。

私は、生活費を払うと言われても、断る人間だ。男も女も同等に払うのは当たり前のこと。それでなければ、言いたいことが言えない。対等な関係でいられない。

「子どもを持つべき」と考える女性が急激に低下

結婚しても子どもを持たない人が増えている。

〈「結婚後子どももつべきだ」6年で激減〉というインパクトの強い記事が朝日新聞に載った(2022年9月13日)。国立社会保障・人口問題研究所が発表した出生動向基本調査の結果、独身者(18〜34歳)のうち、「結婚したら子どもはもつべきだ」と考える女性は36.6%、男性は55.0%。6年前の調査と比べると、「子どもをもつべき」と考える女性の割合は半減、男性も下がったという。

そもそも結婚を望まない人も増えていて、男性は17.3%、女性は14.6%が「一生結婚するつもりはない」と答えている。

記事内では、少子化問題に詳しい専門家が「ショッキングな結果だ。結婚して子どもを持つ意欲が特に女性で大幅に低下した。一生結婚しないと考える人の割合も、女性の方が増加幅が大きい」と指摘している。そしてその背景として、「女性に偏りがちな家事・育児負担や、男性より低い傾向にある賃金といったジェンダーギャップへの失望や反発があるのではないか」と分析している。

若者の意識や価値観は急速に変化している

もう一つ、注目すべきデータがある。

2023年卒の大学生・大学院生を対象にした「大学生のライフスタイル調査」によると、女子学生の14.5%、男子学生の7.5%が、「今のところあまり子供は欲しくない」と答えている。この数字は、調査開始以来、最も高いのだという(「株式会社マイナビ」)。結婚後の働き方についての質問もあり、「夫婦共働き」を希望する割合は男子学生の59.9%、女子学生の74.5%と、半分以上が共働きを希望している。

こうした調査結果から、若者の意識や価値観が急速に変化していることがわかる。

しかし、さまざまな社会制度が変わっていないし、現実に追いついていない。このギャップが、結婚しない人、子どもを持たない人を増やしていると考えられる。

もちろん、結婚するかどうか、子どもを持つかどうかは、個人の選択でもある。制度とは関係なく、個人の選択として考える必要もあるだろう。

子どもを持たないと最初から決めているのであれば、結婚しなくてよいと考える人は増えていくと思う。パートナーがいても付き合っていればよいのであって、自立した男女がわざわざ「結婚」する必要があるだろうか。(#2へ続く)

〈あえて子どもを持たなかったNHKアナウンサー(87)が「子どもがいなくて淋しいでしょう」という声に対して抱いていた“正直な感情”〉へ続く

(下重暁子/Webオリジナル(外部転載))

「美しいものではなく、むしろ醜いものに映る…」元NHKアナウンサー・下重暁子が明かした“結婚式”をしなかった“意外な理由” 外部サイト 【続きを読む】あえて子どもを持たなかったNHKアナウンサー(87)が「子どもがいなくて淋しいでしょう」という声に対して抱いていた“正直な感情” 「プロポーズされて嬉しいと思ったことは1回もない。悪魔のささやきです」それでも神田うの(48)が、結婚式を9回も挙げた“本当の理由” 「結果的に人間関係が円滑になることが多い」『ソロ活女子のススメ』著者が語る、1人時間を楽しむ“意外な心構え”

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