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ジャニーズＪｒ．の６人組ユニット、美少年が４日、東京・新橋演舞場で単独初主演ミュージカル「少年たち」（２８日まで）の初日を迎えた。性加害を行ったジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長（２０１９年死去）が手がけた歴史ある人気舞台。全裸のように見える恒例のダンスシーンは今回初めてカット。性加害を想起させる恐れがあるためで、関係者は「作品の名称も内容も来年は未定」としており、今年がラスト上演の可能性も出てきた。

性加害問題を巡りジャニーズ事務所が新体制発表の会見を開いてから２日―。歌やダンスで鍛えられたＪｒ．ら出演者の?全裸シーン?が消滅した。

「少年たち」は刑務所に入った少年たちの争いから生まれる友情や夢を描く。１９６９年の初演以来、ジャニー氏の構成・演出・振りつけで上演を重ねてきた。同舞台はＣＤデビューへの登竜門的な作品と言われ、Ｋｉｓ−Ｍｙ−Ｆｔ２やＳｉｘＴＯＮＥＳ、ＳｎｏｗＭａｎもデビュー前に出演してきた。

今年は３年連続で出演する美少年が単独初主演に抜てき。ＳｎｏｗＭａｎの岩本照（３０）がジャニー氏の死後に演出を担当した滝沢秀明氏（４１）の後を継ぎ、単独では初めて舞台の構成・演出・振りつけを手がけている。滝沢氏はＳｎｏｗＭａｎの育ての親として知られており、現在は芸能事務所、ＴＯＢＥ（トゥービー）社長を務めている。

今回注目されたのは２０１０年に復活上演されて以来、恒例になっていた刑務所内の入浴を表現する「桶（おけ）ダンス」のシーン。Ｊｒ．らが肌色に近いボクサーパンツだけ着用し、全裸に見えるような姿で下腹部を桶で隠しながら踊る内容で見どころの一つになっていたが、今回はカットされた。

その理由について、製作の松竹宣伝部はサンケイスポーツの取材に「昨今の情勢をかんがみてカットしました」と説明。複数の関係者によると、桶シーンはジャニー氏による性加害を想起させるだけでなく、性的搾取と見る向きもあるためという。さらに宣伝部では来年の上演について「タイトルも中身も未定です」としており、作品自体、今年でラスト上演となる可能性も出てきた。

その背景には、ジャニーズ事務所の廃業を決断した１人でもある藤島ジュリー景子代表取締役（５７）が、今月２日の会見で「ジャニーの痕跡をこの世から一切、無くしたい」と文書で発表したこともある。また、ジャニー氏の手がけた舞台のクレジットには従来、「エターナル（永遠の）プロデューサー」と記載されてきたが、今年の前半から順次消されており、「少年たち」も例外ではないという。

ただ、今年の「少年たち」の出来栄えは好評で、来年以降、タイトルも内容も変えて、岩本演出による新作に生まれ変わる道もありそうだ。

★少年たち

近未来の日本を舞台に、戦争が勃発。生き残るために罪を犯した少年たちが、少年刑務所に収監される。待っていたのは暴力で支配する内博貴（３７）演じる冷酷無比な看守長。その理不尽な状況から、Ｊｒ．が扮する少年たちは脱獄を決意する…。オリジナル楽曲や映像、光線を使った演出や回る円形ステージなど見どころは満載。冒頭の戦争シーンは、演出の岩本が今も続くロシアによるウクライナ侵攻から取り入れた。今年の副題は「闇を突き抜けて」。全３５公演で４万９０００人を動員予定。

外部サイト 美川憲一、ジャニー喜多川氏の性加害について「ずーっと知ってましたよ」 水井真希さんが死去生前は性被害を告発 ＮＨＫ井上裕貴アナ、上原光紀アナは「きょうが最後の出演」

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