『鉄腕！DASH!!』に出演する国分太一、城島茂、松岡昌宏

「重大発表」と予告されていた『ザ！鉄腕！DASH!!』（日本テレビ系）の新企画が、10月15日に発表された。だが、その内容に、怒りの声が集まっている。

番組では、DASHメンバーたちで、10月31日に開園する「都立明治公園」の整備をおこない、「100年先まで続く森」をつくると発表。同番組は、2000年から福島県で始めたDASH村のほか、DASH海岸、DASH島、2016年には新宿DASHなど、全国各地の土地開拓を続けてきた。今回の企画は、「新宿DASH」の一環として始まったプロジェクトだ。

番組は、「親から子、そして孫へ、3代で過ごせる癒やしの空間を目指して、大都会のど真ん中で仲間たちと汗をかきます！」とコメントしている。

だが、都立明治公園のすぐ隣りでは、神宮外苑の再開発事業が進んでいる。新野球場や新ラグビー場、複数の高層ビルを建設するため、樹木743本（当初はおよそ1000本）を伐採する方針が決まっている。

しかも、日テレはラグビー場建設の協力企業に名を連ねているのだ。それなのに、「100年先まで続く森をつくる」とはどうしたことか。SNSでは、異論反論、怒りの声が相次いでいる。

《#東京都と#日テレは一体何を企んでるのでしょう。ジャニーズのタレント使って都立明治公園の「杜づくり」って…え。ジャニーズ問題も反省せずに、神宮外苑再開発の目くらまし？》

《明治神宮外苑地区の再開発事業で、高さ3メートル以上の樹木743本を伐採する計画を認可。住民らから大きな批判を受けて計画は年明以降に開始。ダブスタではないか》

《重大発表と勿体ぶってたが、都が新たに造成している明治公園にジャニーズが一枚噛むという話だった。神宮外苑は再開発して千本の樹木を伐採で、明治公園には100年続く森を作るとか騙ってる。何というダブルスタンダードか！！》

建築エコノミストの森山高至さんが、こう語る。

「『鉄腕DASH!!』は、DASH村のように昔からの伝統や自然を守るという、いいテーマが多い。しかし、今回の新プロジェクトは、三井不動産や東京都など、再開発側の言い訳企画のように使われている印象で、タレントさんが気の毒です。

問題が出る前から依頼をしていたのかもしれませんが、ちょっと矛盾してますよね。ごまかしの企画にならなければいいのですが……。

さらに、ジャニーズ事務所は、現在、性加害問題で微妙な時期にあります。ジャニー喜多川氏の性犯罪は、事務所を利用しておこなわれたものですから、どうしても連続性はある。

タレントさんに罪はないと言いますが、彼らの仕事が成り立っていたのは、全体の仕組みのなかでの話です。やはり、問題が解決に至るまでは、静かにしているしかないと思うんです。

東京都や日テレ側も、タレントさんを使うのは勝手ですが、影響を甘く見るとまずいのでは。二重に配慮不足という感じがします」

そもそも、再開発の標的となった神宮外苑の森は、100年にわたって育まれてきたものだ。それを壊す計画を進行させながら、別の場所で「100年続く森をつくる」と言われても、虚しく響くばかりでは？

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