11月3日公開の映画「かぞく」で、秋吉久美子（69）が吉沢亮、小栗旬らと共演する。

【画像】激しい濡れ場を演じたことも

「秋吉の女優としての再評価が進んでいます。WOWOWドラマ『フィクサー』シリーズの画廊の店主役で見せた演技も深みが増していた」（テレビ記者）

人生経験はかなり豊富Ⓒ時事通信

福島県いわき市育ちの秋吉は高校3年生の時「旅の重さ」で銀幕デビュー。次いで1974年の映画「赤ちょうちん」の主演で脚光を浴びる。日産自動車のCM「クミコ、君をのせるのだから。」のあどけない表情をご記憶の向きも多かろう。

「赤ちゃんは卵で産みたい」の名言を残す

「生意気かつ不真面目なキャラクターは、桃井かおりと並ぶ“シラケ世代”の代表格です」（映画関係者）

私生活も奔放だった。世界を1人放浪し現地で知り合った男性と関係を持つこと多数。79年、フォークグループ青い三角定規の岩久茂とデキ婚。「赤ちゃんは卵で産みたい」との名言を残したが、10年で離婚。同時に女優としての幅も広げた。「の・ようなもの」ではソープ嬢、「透光の樹」では激しい濡れ場も演じた。

「胆力は、19歳で出したヘアヌード写真で培われたものでしょう。撮影当初はその予定はなかったが『どうせ撮るなら』と本人が決断して脱いだそうです。特に背中からお尻にかけてのラインの美しさは絶賛された」（出版関係者）

26歳年下の男性と再婚、離婚、復縁婚…

ドラマでは「夢千代日記」の芸者役など代表作も含め大河からサスペンスまで幅広く活躍。独特のセンスと言語感覚は健在で〈女優ってエロティークな仕事よ〉などの名言・珍言をまとめたエッセイ『ドレスの下に男は知らなくていい46の格言』を出版したことも。

そして空間プロデューサーとの熱愛や17歳年下の英国人男性との沖縄同棲を経て、2004年に26歳年下の男性と再婚する。

「しかし秋吉が母親の介護で忙しく、翌年にスピード離婚。ところが母親が亡くなり生活が落ち着いた06年に“復縁婚”。だが夫の薬物疑惑など素行の悪さが原因で還暦の年に“再離婚”。その後は独身を続けています」（芸能デスク）

悲劇は続いた。離婚から数カ月後、一粒種の長男が事故により35歳の若さで先立つのである。

「事故後、マスコミの取材には『お察しください』とだけ語り、変わらず仕事を続け気丈に振る舞いました」（スポーツ紙記者）

秋吉の強い精神力を養ったのは、学問でもあった。50代で早大大学院に入り、修士の学位を取得。かつてその経験を「芸能界と真逆の世界で、頭も心の中も風通しが良くなった」と振り返ったこともある。

数多の経験を経た秋吉。さて次は、何を産む？

（「週刊文春」編集部／週刊文春2023年11月9日号）

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