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柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」
柴田理恵さんの「遠距離介護」という決断を後押ししたのは、お母さんの「あんたの人生はあんたのもの」という言葉でした

ワハハ本舗の看板役者の一人として、飾らない明るさが印象的な柴田理恵さん。そんな柴田さんは、実は富山に住む母親が倒れてから、”遠距離介護”という道を選び、介護離職でも、同居でもない形で介護を続けている。

著書『遠距離介護の幸せなカタチ――要介護の母を持つ私が専門家とたどり着いたみんなが笑顔になる方法』では、その介護に行き着いた過程や実際の状況を赤裸々に記している。多くの人にとってひとごとではない親の介護。「こういった介護のやり方も選んでいい、と自分に許可を出せる人が増えれば……」と柴田さんは語る。

ある日突然、「要介護4」の状態になった母

2017年10月半ばのことです。前年に父が亡くなり、母は富山の実家で一人暮らしをしていたのですが、突如体調を崩して病院へ。

検査の結果、母は腎臓が細菌に感染して炎症を起こす腎盂炎と診断され、症状が極めて重いことから、そのまま入院することになりました。

しかも、そのタイミングでちょうど要介護認定の更新があり、その結果はなんと「要介護4」。入院する前までの母は、もっとも軽い「要支援1」でした。

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」
(図:『遠距離介護の幸せなカタチ――要介護の母を持つ私が専門家とたどり着いたみんなが笑顔になる方法』より)

要支援1とは、食事やトイレは一人でできるものの、掃除や身のまわりの一部に介助や見守りを必要としたり、立ち上がるときや片足で立ったりする動作に支えを必要とする状態を言います。

それが今回の更新で、2段階ある「要支援」よりも上にある5段階の「要介護」のうち、重いほうから2番目の要介護4。

つまり、介護なしには日常生活を送ることができない重度の状態と認定されたのです。

そのときは正直、困ったなと思いました。

リハビリでどれだけ身体機能が回復するかわからない。

回復しても、いままでのように富山の実家での一人暮らしはきっと容易ではない。

やっぱり東京に引き取って、一緒に暮らしたほうがいいのではないか……。

仕事を辞めて親の介護をする人もいる。実際、そういう選択をした知り合いもいた。私もそうしたほうがいいのでは……。

そんな考えが自然と胸のうちに浮かんできました。

ですが、実は父が亡くなったときにも母に聞いたことがあったのです。

「東京で一緒に暮らさない?」と。

ただ、母からは「絶対に嫌だ」と断られていました。

母にとっては、生まれ育ったところが一番大事。

学校で教師をしていた時代からの大切な友人や知人がたくさんいるし、お茶や謡(能の声楽部分)を地域の方々に教えてもいましたから、ここでまだやりたいこともある。

だから富山の地元を離れたくない、と。

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」
教師時代の柴田理恵さんのお母様と子どもたち

「あんたはあんたの人生を生きなさい」という母の言葉

そもそも自分の人生は自分のもので、あんたの人生はあんたのもの。

あんたが仕事を辞めたり減らしたりして、私の介護をするなんてことは考えてくれるな。あんたはあんたの人生を生きなさい――。

母は強い言葉で、以前からそう言っていました。

お互い大好きで、仲の良い親子だけれど、そこは違うんだよ、分けて考えないとね、というのが、すごくはっきりしているのが母なのです。

ですから私は、「富山で暮らし続けたい」という母の願いを叶えるため、今後のリハビリや退院後の一人暮らしを全力でサポートしようと腹を括りました。

生活拠点は東京のままで、仕事を続けながら、片道3時間あまりの遠距離介護を行う覚悟を決めたのです。

入院することになった母は、その状況でも「実家での一人暮らし」への復帰を希望していました。ですから、まずは母のリハビリやこれからの暮らしの活力になるよう、“ニンジン作戦”をすることにしました。

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」
地域の子どもたちにお茶を教える柴田さんのお母様

具体的には、「お正月には実家に帰って、一緒に大好きな日本酒を飲もう」「そのためにも、リハビリ頑張らないとね。お茶や謡も教えられんし。子どもたちも待ってるよ」と母の生きがいになる目標を提示して、治りたい気持ちを刺激したのです。

この作戦は見事に成功し、2018年の正月明けには一時帰宅が叶い、その年の4月には「要介護1」まで回復して、自宅に戻ることができました(昨年、腸閉塞を起こして以来、現在は入院中です)。

「遠距離介護」として行ったこと

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」
柴田理恵さん(撮影:津田聡)

母が自宅に帰るにあたっては、まず、ケアマネジャーさん、ヘルパーさん、担当医の方などにチームを組んでいただき、介護保険を利用して手すりを増やしたり、介護ベッドをレンタルしたりするなど、助言をもらいながら行っていきました。

他にも、チームの作成したプランに沿って、母が安全かつ快適に暮らせるように、私もできる限り時間をつくっては実家に帰省をし、家の片付けを行いました。

また、母が自宅に戻るにあたっては、ケアマネジャーさんとも相談して、デイサービスは月金の週2回、ヘルパーさんに来てもらうのは火木土の週3回という形にしました。

こういった形でスタートした在宅介護の開始時の費用は、介護保険を利用した分が月額2万7652円。内訳は、週2回のデイサービスに1万7425円、週3回の訪問介護に8997円、福祉用具レンタル(手すり・介護用ベッド等)に1230円といった具合でした。

本人の希望とはいえ、高齢の母を一人暮らしさせるわけですから、私自身、心配がないわけではありません。ですが、「あんたはあんたの人生を生きなさい」という母の言葉もあり、そこは思い切ってプロの助けに頼ることにしました。

柴田理恵が直面した往復6時間の「遠距離介護」

その結果、介護保険も利用しつつ、高額になりすぎない形でプロの力を借り、仕事を離れない介護が可能になりました。

もちろん、そうした過程では、夜中にトイレに行こうとした母が転倒してアザをつくり、翌日デイサービスから連絡が入る、といったこともありました。

ただ、母にとっては、なるべく自力でやることが心身のプラスになっていたのも事実でした。

ですから、今回の本でも専門家の先生に言っていただいたのですが、「事故を起こさないことはすごく大事だけど、ゼロリスクにはできないし、親御さんの生活に対する納得感をどう考えるかもとても大事です」という言葉は、本当にその通りだと思います。

明らかに危険なものは別ですが、ある程度のリスクならやらせてあげる、という選択もあっていいのだと感じています。

(柴田理恵:女優)

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