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10月スタートの月９ドラマ『ONEDAY〜聖夜のから騒ぎ〜』が不調だ。

世帯視聴率は10月９日の初回7.8％から、ほぼキレイな右肩下がりに直近の11月13日には4.6％まで下がってしまった。全話平均では5.6％、前クールの月９で５年ぶりに最低記録を更新したあの『真夏のシンデレラ』と並んでしまったのだ。リアタイする視聴者が減っている現在、世帯視聴率は指標としては重視されていないとはいえ、関係者は内心穏やかではないはずだ。

『ONEDAY』は二宮和也（40）、中谷美紀（47）、大沢たかお（55）のトリプル主演で、クリスマスイブの１日に同時に起こっている３つの物語を１クールにわたって描くという、かなり冒険的な試みが注目されていた。

「３つの物語が同時に進行するというだけあって、９月23日に行われた記者会見には、17人もの出演者が出席しました。しかし、ストーリーについて質問が飛んでも『分からない』『言えない』という答えしか返って来ず。せめて言える範囲のヒントを、とプロデューサーに質問したところ、『登場人物の名前ですね』としか教えてくれなかったほど、内容は謎に包まれていました」（スポーツ紙記者）

３つの物語は、記憶を失ったうえに殺人の容疑をかけられて追われている男（二宮和也）が、自身の過去と真犯人を追う「逃亡編」、ニュース番組打ち切りでキャスターをクビになった女（中谷美紀）が殺人事件のスクープを追う「地方テレビ局編」、侵入者にデミグラスソースをダメにされてしまった洋食レストランのシェフ（大沢たかお）が何とかクリスマスディナーを成功させるべく奮闘する「レストラン編」だ。

12月24日の未明に横浜港で起きた殺人事件が３つのストーリーにそれぞれ関わっており、おおむね事件の真相解明を軸に展開している。また、これ以外にも第１話からずっと愛犬を探し続けている老人（佐藤浩市）がいて、物語の終盤で大きな役割を果たしそうな予感もある。

だが、この３つの物語が同時進行するスタイルが「わかりづらい」と不評なのだ。レビューサイトには《つまらない》《脱落した》との声で溢れているが、次のような感想も多かった。

《場面がしょっちゅう切り替わりすぎて意味がわからない》

《腕の悪い料理人が、高級食材を数種類ごちゃ混ぜにして不味い料理に仕上げた感じ》

《何時間もぐるぐる同じようなことを繰り返してるだけでつまらない》

「例えばある人物がドアを開けると、別のストーリーの人物がドアを開けたところからストーリーが切り替わるなど、３つの話の繋ぎ方はかなり凝っています。テンポはいいのですが、一瞬目を離したり別のことをしていたら置いていかれる可能性もある。

また、『レストラン編』は基本ずっと店の中が舞台だし、『地方局編』や『逃亡編』も立ち回り先があまり変わりません。しかも第１話以外は１話あたり１時間ほどしか時間が進まないため、１つ１つの話の進み方は遅いです。だから同じことを繰り返しているように感じてしまうのかもしれません」（ドラマライター）

また、「逃亡編」はハードボイルド風、「地方局編」はお仕事ドラマ風、「レストラン編」はコメディ風と一見それぞれのテイストが違いすぎることが、さらに混乱を招いているのではないかという指摘もある。

だが、作品そのものはここまで酷評されるようなものではない。主演の３人、さらに佐藤浩市、江口洋介ら豪華俳優陣らの演技は素晴らしい。確かに、短時間でさまざまな事が起こるドラマのため、ひき逃げされて病院に担ぎ込まれた江口洋介が１時間も経たないうちに病院を抜け出したり、冬なのに数時間電源が切れていただけで冷蔵庫の食材がすべてダメになるなど、少々強引な展開はある。しかし、『真夏のシンデレラ』ほど気になりすぎるツッコミどころはないのだ。ただ、やはりわかりづらさはあるのだという。

「視聴者がどれだけテレビ画面に注目しているかを計測した『注目度』という指標がありますが、《一時も目が離せない》と言われた『VIVANT』ですら70％ほど。視聴者は思った以上にドラマを集中して見ていないんです。少しでも?わかりづらい?とすぐに脱落してしまう傾向が顕著になっているのかもしれません。

今期フジテレビ系で放映されている『いちばんすきな花』も、やはり４人主演（多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠）で、４人はそれぞれが複雑なバックボーンを背負っているが、１人ずつ時間をかけてドラマの中で説明されている。そのためか視聴者から混乱しているという声は聞こえてこない。だが、『ONEDAY』でそれをやると時間軸がごちゃごちゃになってもっとわけがわからなくなってしまうでしょう。たった１日におこった３つの物語を描くことは、かなりな冒険だったのかもしれません」（同前）

物語は第６話が終了して、中盤からいよいよ盛り上がっていくべき段階にさしかかっている。少しずつ３つの物語の接点も見え始めて「ようやく面白くなってきた」との声も出始めている。『ONEDAY』は現在のどん底からV字回復することができるだろうか。

 

外部サイト 「俺ら見込みがないってことなのかなって」…二宮和也・独立の『嵐』”不遇の時代10年”を振り返る マッチョすぎる…大沢たかお20?のビルドアップ！「はち切れんばかりの肉体」がすごい！ 女優デビューから30周年！中谷美紀が”大胆黒ドレス”で見せた「衰え知らずの美しさ」

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