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無名時代のタモリを支えた漫画家の正体 家賃17万円のマンションなど与える

〈「あのドアを開けると開けないじゃ、人生は変わってた」タモリ(78)が一般人からトップタレントに変身するきっかけを作った「伝説の宴会」「恩人との出会い」〉から続く

「なぁーんだ、こんな人間も生きていいんだ(笑)。これでいいんだ。かなり人生が楽になりましたよね」

【写真をみる】若かりし頃のタモリにベンツや小遣いまで与えた「超有名マンガ家」

上京してきたばかりだった無名時代のタモリさんの生活を支え、ときには人生観も変えた、あるギャグ漫画家の正体とは?ライターの戸部田誠(てれびのスキマ)氏の書籍『タモリ学』(イースト・プレス)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)

無名時代のタモリを支えた漫画家の正体 家賃17万円のマンションなど与える
若かりし頃のタモリさんの生活を支えたギャグ漫画の巨匠とは?(写真:時事通信)

◆◆◆

タモリが語った居候論「卑屈な態度をとっちゃダメ」

そしてタモリは赤塚不二夫に出会う。

タモリがバーで常連客相手に芸を披露しているところに、赤塚が入ってきた。

「大学のときに『天才バカボン』が出て驚いたんです。こんなバカなことやっていいんだ、こんなバカなこと書いて出版していいんだ、ありなんだ」(『赤塚不二夫対談集これでいいのだ。』赤塚不二夫/メディアファクトリー2000)と衝撃を受けた漫画を描いた本人が、目の前に立っているのだ。ことの重大さに緊張すらできなかった。

赤塚はタモリの芸を絶賛、福岡に帰してはならないと思い「お笑いの世界に入れ」と誘った。8月に放送される予定の自分の番組に出ること、さらに「それまで住むところがないなら、ぼくのマンションにいろ」と。

そこは当時でも家賃17万円、4LDKの高級マンションだった。冷暖房完備、台所にはハイネケンのビールが山積みにされ、服も着放題、しかもベンツも乗り放題、小遣いまで与えられた。そこにタモリは毎晩のように友人を呼び宴会をして贅沢三昧を繰り広げた。

当初タモリは「あの赤塚不二夫だから、別に住むところがあるのだろう」と思っていた。しかし実際には赤塚は、狭い仕事場でロッカーを倒しベッド代わりにして寝泊まりしていたのだ。

赤塚は自分の洋服をとりに行く際もタモリに気を遣い、「今から行ってもいいでしょうか?」と事前に電話をかけていたという。

タモリは「日本史上、最後の居候。あれ以降、俺の後に居候はいないね」と笑う(『赤塚不二夫対談集これでいいのだ。』赤塚不二夫/メディアファクトリー2000)。史上類を見ないセレブ居候だ。

そんな居候生活が半年を過ぎた頃、実は赤塚が仕事場で寝ていることに気付く。そこで「もう出ます」と言おうかどうか迷ったという。しかし「せっかくの好意が、グチャグチャになっちゃあいけない」(『今夜は最高!』タモリ/日本テレビ放送網1982)と思い、さらに福岡に残してきていた妻を呼び寄せ、ふたりで居候を続けた。

「卑屈にならない」、それが居候の秘訣だとタモリは言う。

「居候というのはね、卑屈な態度をとっちゃダメなの。俺も、ロッカーで寝てるというのを見てる、申し訳ないと思う。普通の人は『変わりましょう』と言うんだけど、言っちゃダメ。そこで言うと見くびられるから、堂々としてなきゃ」「『おまえはすごいぞ、俺を見つけたんだからおまえすごい!』そう思わせないと向こうも、『なんでこんな奴にお金かけてやってるんだ』って、『出て行け』ってことになると思うんだよ」(『SMAP×SMAP』フジテレビ2006・4・17)

そして結局、9カ月にわたりタモリは赤塚邸に居候を続けたのだ。

赤塚不二夫自身は『徹子の部屋』(1981年)で、なぜそんな居候をさせたのかと黒柳徹子に尋ねられた際、「僕は才能に惚れたんだよね」と答えている。

一方タモリは「才能」について、独特の考えを持っている。

「才能っていうと、すごく偉いように聞こえますが、持って生まれたものです。努力して勝ち得たものじゃないですから、あまり価値のないものです。あまり人に誇れるものじゃない」(『ことばを磨く18の対話』加賀美幸子・編/日本放送出版協会2002年)

タモリは赤塚邸を出発点とし、その天賦の才を遺憾なく発揮していく。

のちにある公開対談で赤塚不二夫に、「さんざん面倒見たのに一度も礼を言わない」と冗談交じりに言われたタモリは、こう返した。

「みんな俺の才能に勝手に魅かれて親切にしてるんだから、そんなヤツらにいちいち礼を言ってられるか!」(「クイック・ジャパン」Vol・41/太田出版2002・02)

これでいいんだ。人生が楽になりましたよね

赤塚不二夫とタモリは、ある時は広い岩風呂で、素っ裸のままイグアナの形態模写に興じた。何も知らない客が入ってきてもお構いなしに、洗い場を這いまわったり湯船に飛び込んだりしていた。

またある時は零下12度の雪降る庭で、全裸になって足を組み平気な顔で週刊誌を読んだり、赤塚はそれに飽きたらず火のついたロウソクを突っ込んだお尻を高くあげ、後ろ向きに歩き爆笑を誘ったりもした。

「なぁーんだ、こんな人間も生きていいんだ(笑)。これでいいんだ。かなり人生が楽になりましたよね」(『赤塚不二夫対談集これでいいのだ。』赤塚不二夫/メディアファクトリー2000)

そんなタモリの芸を「恐怖の密室芸」と名付けたのは、詩人で「ジャックの豆の木」の常連だった奥成達。その芸の多くは、酒場で出される友人たちのリクエストを、タモリが即興で演じたものが土台となっている。初期の代表的な芸である「四カ国語マージャン」も例外でなく、それは山下洋輔のリクエストだった。

「外国語で遊ぶのは前からいろいろやってたんですけど、飲んでるうちに、山下さんが『四か国の人間がマージャンをやってて、だれかがチョンボをしてケンカになるのはどうかな』と言い出した。『あ、それは面白い。やってみましょう』というんで、その場でやったやつなんです。そんときもエライ受けたんで憶えてるんですけど。とにかくその頃は、なんでもリクエストにお応えしてやってた(笑)」(「広告批評」マドラ出版1981・6)

誰よりも山下洋輔が喜んでいるとなぜか嬉しかったと、タモリは述懐している。

(戸部田誠/Webオリジナル(外部転載))

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